ウマ娘「マンハッタンカフェ」について感想及び雑記
1:始めに
この雑記はマンハッタンカフェの育成シナリオプレイ後に書いたものであり、個別ストーリーは未読の為、抜けにはご了承頂きたい。また、育成シナリオに出てくるウマ娘はアグネスタキオン以外未所持の為解釈違いにも重ねてご了承頂きたい。
2:マンハッタンカフェとシナリオ中ウマ娘について
マンハッタンカフェは「お友達」に追いつき、追い越す事が目標のウマ娘である。その走りは長く、またすり抜ける走りであり、シナリオ中でも語られたように幽鬼のようですらある。
筆者が育成中の場合は、他ウマ娘の育成に比べ特に奇異が目立つレースが多かった。全体的に順位が乱高下し、数人の逃げウマ娘以外は先行も差しも追い込みも混ざってしまい、順位の入れ替わる様は混沌としていた。
そんな中、マンハッタンカフェは混沌の内側から抜け出し、滑るように他ウマ娘の間をすり抜け、追い越し、そして一着でゴールする。それはマンハッタンカフェの友人、アグネスタキオンの育成中にも見た走りであり、どこまでも伸びる走りであり、追いつく事の出来ない走りであった。
マンハッタンカフェは「お友達」の為に、スペシャルウィークは日本総大将の為に、サイレンススズカは自分だけの景色を見る為に、ゼンノロブロイは勇者となる為に、そしてアグネスタキオンは可能性の為に速さを求めた。その中で、マンハッタンカフェとアグネスタキオンの場合、速さの更に向こう側に行ってしまいそうな危うさがあった。
マンハッタンカフェもアグネスタキオンも、まず身体的に脆く儚い。そしてその上スピードの先に目標がある為、ともすれば不意に消えてしまいそうですらある。実際、アグネスタキオンは一時的にプランBに移行しており、マンハッタンカフェは稀に「お友達」に惹かれ、あるいは呑まれかけている。
では何故そこから復帰出来たか?という問いに対しては、まず互いの存在があり、そしてトレーナーという補助役がいたからではないか、と考える。
ストーリーがトレーナー目線だから、というのはあるが、マンハッタンカフェが作中で言及したように、「お友達」に追いつくには身体的な問題に対処する存在が必要であり、アグネスタキオンもまた身体的な問題をカバーする為、そして研究の被験者が必要であった。
もしマンハッタンカフェが「お友達」に追いついてしまい、アグネスタキオンは足が限界を迎えてしまったら?アグネスタキオンは恐らく研究を続けるだろう。しかしマンハッタンカフェがどうなるかはわからない。レースを辞めてしまうのか、走り続けるのか、はたまた「お友達」に呑まれるのか。想像するに恐ろしい話であるが、結果はそうはならなかった。
マンハッタンカフェが「お友達」を追い越してしまわなかった事、そしてアグネスタキオンという「お友達」を得た事。グッドエンドで得たこの光景は、マンハッタンカフェにとって様々な意味で幸いである。
3:「お友達」について
シナリオ中でも頻繁に出てくる「お友達」であるが、マンハッタンカフェの先を行き、また物理的/霊的干渉も頻繁に行う為、今ひとつ危うい存在である。
マンハッタンカフェが走る目標であり、マンハッタンカフェを導く存在であり、マンハッタンカフェに干渉する他人。「お友達」というにはやや危うさがある。
実体が無い以上霊的存在と称する他無いのだが、霊的存在に引っ張られた先が三途の川であったり地獄であったり、というのは珍しい話でもない。そして霊的存在が生者に成り代わるのも、やはり珍しくはない。
とすれば、もしマンハッタンカフェが「お友達」に追いつき、追い越し、顔を見たら?その時、果たしてマンハッタンカフェは「マンハッタンカフェ」のままだっただろうか?
速さの向こう側は誰も帰って来られない。ただ行き過ぎるだけであり、二度と戻っては来られない。そう考えると、フランス遠征が取り止めになって本当に良かった。
4:キャラ性能についての感想
スタミナ補正が+30%、中距離B長距離Aの差しウマ娘である。固有スキルは「徐々に速度を上げて周囲にデバフを撒く」というタイプ。
筆者の場合、サポカはスピ2スタ1パワ2賢さ1で、スピードとパワーを中心に育成した。スピードは言わずもがな、パワーはデバフ撒き後の事故を防ぐ為である。賢さは賢さトレーニングの回復量アップの為に入れたが、友人に変えても良いだろう。
5:最後に
マンハッタンカフェはコーヒーが好きで、物静かで、霊的な事によく逢い、アグネスタキオンのお友達で、そして肉体の脆さや霊的干渉に負けない、素晴らしい力を持ったウマ娘だ。ピックアップは終わってしまったが、もしマンハッタンカフェを引き当てる事が出来たならば、是非育てて欲しい。また、アグネスタキオンのモルモットであるならば、ifとしても楽しめるだろう。