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【72】日本語から学ぶ:言語は人の思考に影響するのか?
日本語って曖昧な言語として知られていますが、面白い点が多いですよね。ということで、今日はどんな曖昧さがあるのか考察!
●言語的相対論とは?言語は思考に影響する?
●自分の意思表示がまず必要な英語
●相手を見ながら決められる日本語
●礼儀ともいうし、空気を読むともいう。
それでは今週も~\(^o^)/
言語的相対論とは?言語は思考に影響する?
皆さんは、【言語的相対論】ってご存じでしょうか。
サピア=ウォーフの仮説とも呼ばれますが、以下のような意味です。
思考する際に言語が使われるなら、思考はその言語の影響を受ける
それまでは、人間の思考は言語に影響されるものではないだろう!という考えが一般的でしたが、実は、「言語が思考に影響を及ぼす」という理論が展開されていったのです。
※厳密には、「言語は、認識に影響を与える思考の習性を提供する」らしいです
あくまで、理論なのでこれが絶対に正しいというわけではなく、反対の意見や理論も多いと聞きますが、僕は結構正しいのかなとも思います。
なぜこんな話をするかというと、先日「日本語って曖昧だよね」っていう話をしていたところ、ふとこれを思い出したからです。
自分の意思表示がまず必要な英語
なんでそう思うのよ!?って話ですが、例えば。
英語を使う欧米人(中国語もそうですが)の場合、
彼らは比較的断定したり、主張・結論をはっきり述べることが言語からも分かります。
文法を紐解くと、欧米人の場合、「述語」が先に来ますよね。
中学生の頃にやる、SVOCとかいう、あれです笑
つまり、まず、すぐにどう思っているのかを先に提示する必要があります。まだ考えているのか、迷っているのか、質問したいのか、結論を出しているのか、報告したいだけなのか、相手はすぐに分かります。
欧米人の思考に当てはめてみると、
確かに彼らは主体的に意見を発信する文化が一般的だといえます。
歴史学的にみれば、それはヨーロッパやアメリカでは、のんびりしていたら敵にやられるから主体的になったんだよ!とも言えるしその点は僕も同意なので、どこまで正しいかは証明できないです。
しかし、まずしっかり自分の意見を露にする、という意味では、より主体的な思考になるのは間違いない、なので少なからずその人の思考に影響を与えているだろう。これもアグリーなわけです。
相手を見ながら決められる日本語
対して、日本人はどうでしょう。
皆さんご存じの通り、ひじょ~~うに曖昧にすることが可能な便利な言語ですw
思っているのか、決めているのか、その人が良い終わるまで分かりません。
これはある意味、相手の反応を伺いながら、場合によっては、自分の答えを変えてしまうことだってできてしまいます。空気を読んだ、ってやつですね。
例えば、そうですね、いま勤めている会社を辞めようと社長に相談するとします。英語だとこんな感じになります。
・私は決めました。この会社を辞めると。
なぜなら、田中部長が嫌いで、彼のもとで働きたくないからです。
しかし、日本語だと、こうすることできます。
・田中部長があんまり好きじゃなくて、できれば彼のもとで働きたくないです。(あ、社長、怒ってるな...ちょっとやんわりしておくか)ただ、田中部長も飲んだらいい人なので、会社を辞めようかも思ったんですけど、ちょっと迷ったりしています。
なんて具合ですね。
※僕もこれで助かることはあるので、良い悪いではないですよw
礼儀ともいうし、空気を読むともいう。
ある意味では、相手に礼儀となる場合に使えることもあるでしょう。
しかし、そういったことを繰り返していくうちに、日本人は「状況をうかがう」「空気を読む」「行間を読む」スキルが向上してしまったと考えられないでしょうか。
他にも、「曖昧さ」というのは、探せばたくさん出てきます。
今回は文法的な観点から考えましたが「結構です」「大丈夫です」のように文脈によってどっちとも取れるような単語があったりします。
僕は、英語を勉強したとき、逆に日本人で良かったなとは思いましたw
なぜなら、外国人が日本語を習得しようと思ったら、まず無理ゲーやんこれオ―マイガー!となるからですw
ある意味、こんな難しい言語が第1言語で良かったなぁ~と思います。
英語も中国語も、日本語と比べたら実にシンプルですからね!
ということで、今日はここで!