鳩はなぜ首振り歩行するのか?平和の象徴と呼ばれる理由は?
鳩ってかわいいなぁとよく思います。そんな鳩がなぜ「平和の象徴」と呼ばれたり、なぜ「首振り歩行」をするのかご存じでしょうか?今日は鳩について解説!笑
「平和の象徴」の理由は?外国では食用?
公園でも駅でもよく鳩をみかけますよね。日本の場合は、カワラバト(ドバト)が多いかと思いますが、人間慣れしているのか結構近づいてもあまり警戒心ないやつら多いですよね。
実は鳩は中国や一部ヨーロッパでは食用とされることがあるので、日本の鳩が人間と近くで共生(笑)している姿に驚かれることもあるようです。捕まえて食べようぜみたいな感覚なんですかね。カルガモ親子の引っ越しは日本で有名な風物詩ですが、カモを捕えて食べないのか、という反応がある国からはあったと言われていますからね笑
公園にいる鳩なんて、結構近づいても飛ばないですし、むしろ人間の方によってきていることもあります。そんな平穏な鳩ですが、なぜ「平和の象徴」と言われているのでしょうか?
地域によって多少違いはあるかもしれませんが、一般的には、旧約聖書『ノアの方舟』で登場する鳩がルーツと言われています。ノアが船から鳩を放ったところ、オリーブの葉をくわえて戻ってきたので、水が引き始めたことを知らせてくれたわけですね。オリーブと共に平和の象徴とされる所以です。国連の旗にもオリーブがあるのはそのためです。(この前テレビで池上さんも同じ解説してましたw)
首振り歩行するのはなぜ?横に目がある為!
自分が一番鳩がかわいいと思うのは、あの首振り歩行です。足の動きと連動して首振っている様子、忙しそうに一生懸命なにかを探している感じがして好きなんですよね(あまりこの感情分かってくれる方がいません笑)
ただ、面白いことに、あの首振り歩行にはしっかりした理由があるのです。まぁ、生物なんですからそれはそうですね、必要な機能だけが残りますからw
まず、大前提、あれは「頭を振って歩いている」のではなく、「頭を静止させて動いている」のです。
これは驚きです。てっきり頭振り舞って餌探しているのかと思ったら、正確にいうと頭を静止させて餌を探していたのです。
首の骨が13本もあるので、それを利用して首を前後に動かしています。首を動かすことで頭を静止させている、というのが正しい表現でしょう。これもよくみると分かります。たしかに頭の位置は変わっていないんです。首がぐにょぐにょ動いているだけなんです。
なぜ頭を静止させると周りのものが見えるのでしょうか?
それは、鳩の目の位置に答えがあります。
鳩の目は横についていますよね。横についていると、周囲の景色の変わるスピードが早くなります。人間みたいに前についていると、ものはあまり動いて見えませんが、左右の景色は変わるスピードが早いのです。これは電車で車窓から景色を眺めると変わるスピードが早い一方、前を見ていると、そこまで変わるスピードが早くないのと同じです。
遠近感を把握するために首振り歩行を続ける!
もう一つ、理由があります。
それは、遠近感を把握するためです。
人間は、前に目がついているので、片目で見える範囲がそれぞれかなり重複しています。重複していると、視差によって物を立体的に見ることができます。
鳩はどうしているかというと、横目でずっと景色を見続けることでものを立体視しています。人間の左目と右目で視覚情報を重複させるように、横の目でも動き続ける(=首振り歩行をする)ことで視覚情報を重複させているのです。
人間で例えると、片目でずっと歩くみたいな感じです。歩かないよりは立体視できますよね。
実際、1975年イギリス、鳩をベルトコンベア(ウォーキングマシン)に乗せると首を振らないという実験が行われました。
周りの景色が変わらないので、視覚情報を重複させる必要がないと判断し、首振りをやめているんです。
面白いですよね!!!
ということで、鳩の首振り歩行について解説しました笑
やっぱり鳩って魅力的です。あの動き、なんだかずっと見ていられるんです。(たまにパンくずに集まっている鳩の中で、喧嘩したりもしてます笑)
最近、Twitterでも「エスカレーターの手すりでバタバタ動く鳩」の動画がちらほら見られますが、一生懸命ばたつかせている光景もなかなかかわいいのでぜひみてみてください笑
それではまた!