字には無限の可能性がある
字展、という展覧会の主催者をしている。
場所は札幌、会場は決まっている、neccoというギャラリーだ。
そこのオーナーに「天井から床まで字で埋め尽くした狂った展示がしたい」と小さく話したことがあった。
それがオーナーの脳裏にあったらしく「裕樹さん、グループ展でそれをしない?」と言われた。
小さい展示を主催したことはあったが、大きい企画の展覧会はそれが初となった。大きいといっても私の中の規模である。
それが2016年、1月の開催だった。
正直誰も人が集まらなかったらどうしよう、と思っていた。
だが、あっという間に定員は埋まって、少しずつ枠を足して足して、と開催されたのがその字展。
字をテーマにしていて、文章でも良いし、詩でも良いし、絵でもよい、もちろん写真でも書道でも、字を作ってもいいし、字をデザインしてもいい、それぞれがそれぞれに自由に字に取り組む、それが字展の理念だ。
これまで展覧会に参加したくてもどうしていいかわからない人たちもこれが初となった人もいた。
ありがたいことだった。
1回目2回目と連続して参加してくださった方もいれば、それぞれ限りもいる。いろんな人たちが字の可能性を追った。
そして4月に字展の3回目が開催される。
参加者は大きく入れ替わった。
展示は3回目が過渡期だと思っている。
主催側も参加する側も、もうある程度ノウハウがわかっている分、新しいものを求めにくいことになる。そうして定番を捨てたくもなる。
定番も、そうではないものも字展には混在して欲しいと私は思っている。
新しく参加する人たちは必ず新しい風を持ってくる。
これまで参加してくださった人たちは、皆素晴らしい功績を残して行ってくれている。
続けて参加する人たちは、安心感とともに新しい成長をもたらしてくれる。
どの人たちも皆、次へのステップを用意してくれるのだ。
何かを続けるというのは場が許さなければ、タイミングが許さなければ続けていけるものではない。主催ではあるが、私一人ではどうにもならないものでもある。
札幌は面白い街である。
アカデミックな展覧会もあれば、アンダーグラウンド的な展覧会もあり、小さなところでわちゃわちゃと面白い展覧会が開催されている。
おもちゃ箱みたいな街だと思う。
東京ほど恵まれているわけではないが、北海道内では人も物資も恵まれている。
そこにアートを楽しむっていうワードがプラスされたら心のゆとりも出来るのではないかなと思う。
趣味とプロの曖昧な世界でもあるけれど、公募の展覧会では凄い人とまだこれから凄くなる人が混在するのが面白い。
字展もそういう面白さを残した展覧会であればよいと思っている。
字展 -参- https://garekiyouki.wixsite.com/jiten3
ただいま参加者も募集している。
もう少ししたら定員かもしれない。
会場: event gallery space. SAPPORO UNDERGROUND 「NECCO」
住所:060-0061 札幌市中央区南1条西12丁目322 AMSビル4F(電車通りです )
url :http://www.su-necco.net/
会期: 2018年4月5日(木)~10日(火)
時間: 平日 19:00~23:00 土日 13:00~18:00
搬入: 2018年4月04日(水) 午後19:00~
搬出: 2018年4月11日(水) 午後19:00~
ふと思い出したらこの時期の札幌へ是非。札幌の方はこちらにも是非。
面白いことが始まります。