ここ4シーズンくらいのスパーズとこれから
どうも、めちゃくちゃ久しぶりにnote書きます。
今回はここ数年のスパーズを見ていて思うことをちょっと書いてみようと思います。ツイッターとかだと断片的なことしか書けないので纏めて書こうかと。
4シーズンというのはどこからかというと、ポチェ解任のシーズンから。つまり19/20、20/21、21/22、そして今シーズンの22/23。
それぞれのシーズンの状況をスカッドの遷移とともに見ていく。
Enrolled Years(在籍年数)は0年起算。*付きは諸説あり。理由は察して。
★19/20シーズン★
このシーズンはポチェ解任→モウリーニョ就任というシーズン。ポチェの解任は11月19日。
ポチェの最期のほうの試合は最近の試合以上に閉塞感があり、どうしようもないという試合ばかりだった。カラバオカップも当時4部のコルチェスター・ユナイテッドに敗れるという散々なもので、スタメンにトロイ・パロット、ジャフェット・タンガンガ、オリバー・スキップを起用するも後半に全員交代するという先の見えない采配だった。
チームを引き継いだモウリーニョは解任ブーストもあり、就任直後はチームに活気を戻し、デレアリが躍動していた。
CLもグループステージ突破を決め、リーグ戦でもポイントを稼いでいった。
しかし年が明けたくらいから?怪我人が続出していき、(特に前線が多かった印象)CLはベスト16のライプツィヒに惨敗。FAカップも5回戦でノリッチにPK戦の末敗退、この時トロイ・パロットがPKを外したのは個人的に苦い思い出。
この後世界で某ウイルスが流行し、シーズンが中断。
中断中にタンギ・エンドンベレのトレーニングを行い騒がれていた記憶がある。
再開後の9試合は5勝3分1敗で切り抜け、何とかEL出場権(予備予選から)を獲得した。この頃のスパーズは中盤スカスカで失点が抑えられず、モウリーニョもそれを一旦諦め、それ以上に点を取る方向にシフトしていた。
★20/21シーズン★
20/21シーズンは頭からモウリーニョ、しかし春頃にカラバオカップ決勝を前に解任、ライアン・メイソンが暫定監督として引き継ぐこととなった。
守備に課題があるのは分かっていたが、獲得したCBは移籍市場ギリギリにジョー・ロドンだけだった。
他には関係が上手くいかなかったダニー・ローズに代えてセルヒオ・レギロン。守備ができるCMFの補強としてピエール=エミール・ホイビュア。19/20シーズンに行っていた可変フォーメーション(攻撃時は3バックになってRBを押し上げる)の適任としてマット・ドハティ。HGのGKとしてフリーでジョー・ハート。長年の課題だった控えCFの枠としてローンでカルロス・ヴィニシウス。そしてロマン枠でのガレス・ベイルの復帰。
放出はついにヤン・フェルトンゲンとお別れ。出戻りのミシェル・フォルムと2度目のお別れ。ユース育ちのKWPがホイビュアとの交渉に含まれサウサンプトンへ。フォイスはどういう理由やったか忘れたけどビジャレアルへ。
ライアン・セセニョンは修行のためホッフェンハイムへと向かった。
シーズン序盤はベイルのコンディションが整わず振るわなかったがその代わりこのシーズンにモウリーニョがケインとソニーのコンビを開花させる。これが後々厄介なことになっている気がするが一旦置いておく。
相変わらず失点は減らなかったがホイビュアの奮闘とケイン、ソニーのコンビで得点を量産していき、年の暮れ頃は首位に立っていた。
序盤はウイルスの影響で週に3試合という過酷な日程だったがなんとか乗り切った。週に3試合もやるなんてのは今後見たくないものだけど、この時チェルシーにもPKで勝ったしよくやったと思う。
しかし1月の末頃からチームの調子が狂いだし、FAカップはエバートンと4-5の謎の撃ち合いの末に敗退、リーグ戦の順位が落ちてきたのでELからのCL出場権獲得に徐々にシフトしていくがディナモ・ザグレブに逆転負け。
内容もどんどん悪くなっていき頑張って決勝まで上がったカラバオカップのマンチェスター・シティとの決戦前にあえなく解任。
恐らくフロントとしてはここで下手に優勝されると切り時がなくなってしまうのを気にしたのだと思う。
結局メイソンにまかせた決勝は何事もなく敗北。再三やられていたセットプレーでやられてしまった。
その後最終戦のレスター戦でほぼ負け試合だったのをベイルで何故か逆転し、ECL出場権を獲得して終わった。
このシーズンは5節のウェストハム戦の3-0から追いつかれた試合がずっと効いていた気がする。大幅リードを奪ったので普段使わない選手を投入したらみるみる追いつかれてしまってその後の試合でリードを奪っても交代をせず、メンバーが固定化。たまに控え選手を使うとコンディションが悪かったり試合勘が無かったりして活躍できない、更に使われないという負のループに入っていた。そして選手の聖域化。
あと高値で買ってきた2シーズン目のエンドンベレとロチェルソが結局そこまでだったのも痛かった。エンドンベレは序盤はかなり個のクオリティを発揮していたがフル出場できる試合がほとんどなく、途中からは怪我もあり出場機会は減っていった。メイソンには使われなかったし。
ロチェルソも細かい怪我を繰り返し色んなポジションでプレーはしてくれたが結局点に絡めないし外しまくるという。
とりあえずボロボロでシーズンを終えた。
★21/22シーズン★
チームを立て直すことが必要ということでリビルドを任せられる監督が必要だった。しかし運悪くフリーのいい監督がなかなか見つからなかった。現監督のアントニオ・コンテは候補に挙がっていたし、実際結構交渉は進んでいたようだけどコンテ側の要望を満たせず破談。そして紆余曲折を経てかなり後ろのほうの候補だったヌーノ・エスピリト・サントに決まった。
この時ユーロ後だったケインの合流が不自然に遅く、マンチェスター・シティ行きの噂が過熱したが、結局スパーズ側の額をシティが満たせず破談。
補強はタダで獲ってきたのに1mで売れたハートの代わりにゴッリーニ、出場試合数に応じて完全移籍になる契約だったが満たせずこのシーズンだけのローンとなった。
CBはロメロを一本釣り。契約を解消したオーリエに代わってバルサからエメルソン・ロイヤルを獲得。未だに何目的で獲得したのか分からないU21スペイン代表ブライアン・ヒルをセビージャから獲得。冬にはでかい補強となったベンタンクールとクルゼフスキをユベントスから獲得となっている。
ケインのいないスパーズは前線にソニー、ルーカス、ベルフワインという速い3トップを配置。3センターには底にノリッチでの修行から帰ってきたスキップ、IHにはホイビュアとデレアリを配置し、この3センターがとにかく頑張りまくるというやり方に出た。
これが奇跡的に?上手く嵌り開幕からの3試合を連勝でスタートすることができた。開幕戦のシティ戦ではタンガンガもRBで活躍し、少しリビルドに希望が見えたがこれは持続不可能だと思われていた。特に3センターが代わりが利かない上に超ハードワークという。
8月の月間最優秀監督にヌーノが選ばれたがそこまでだった。その後リーグ戦はパレス、チェルシー、アーセナルのロンドンダービー3連戦で3連敗。
その後なあなあの4231に戻しエンドンベレを起用して60点くらいの試合をするようになったが結果はそこまで好転せず、同じように不調だったユナイテッド負けて10月末には解任ユナイテッドに負けたのが結果的に勝ちだったのかは未だによく分からない。個人的に4231に戻した時点でかなり失望していた。リビルドとはなんだったのか。
後任には夏に交渉が纏まらなかったコンテに。冬に補強するとかなんやかんやの要望が通ったのだろう。
就任時点では中位に落ちていてたが2か月くらいは復調。代名詞の3バックに変更し、強固な54ブロックを組んでカウンターを狙う戦い方でポイントを獲得していった。
年明けからはチェルシーに3連敗したりウルヴズやセインツ相手にクソみたいな試合をするも冬に獲得したベンタンクールとクルゼフスキの活躍もあり終盤は順調に勝ちを重ねていき途中には無理だろと思われていたCL出場権を逆転で獲得してシーズンを終えた。
この時はある程度補強してこの戦い方を継続すれば22/23シーズンの今頃はもうちょいいい順位にいると思ってたんやけどなあ。
★22/23シーズン★
そして今シーズンに至る。
レギロン、ウィンクス、エンドンベレ、ロチェルソはプレシーズンからチームから離れ別メニュー、その後期限ギリギリに全員ローンで放出。誰も完全移籍できなかった。
色んな監督に使われなかったベルフワインはアヤックスへ完全移籍。
シーズンの最初から補強のしたかったコンテの要望通りにペリシッチ、リシャーリソン、ビスマ、フォースターを獲得。その後ラングレとスペンスも獲得。
それなりにプレシーズンマッチで新戦力を使える想定だったけどペリシッチは昨シーズンの怪我が完治しておらず、ビスマは病気にかかり、リシャーリソンくらいしか試せなかった。
サールはそんなに使われなかったし。
序盤は昨シーズンと同様くらいの内容でそれなりに勝ち点を積んでいったが前線に怪我人が集中し、途中から532を試しつつもブロックを組めずに失点を重ねていく。
CLは何とか1位通過を手にしてベスト16ではACミランと対戦することになった。しかし満身創痍のカラバオカップはノッティンガムフォレストに何もできず敗退。
リーグ戦は絶賛10試合連続先制を許している状況。WC後は2連敗で特にアストンヴィラ戦がやばかった。
ここまでがここ4シーズンの状況。
そしてここからは個人的なこれからの希望。
一番やってほしいことを最初に書くと、シーズン後のコンテとの契約解消(オプションを行使しない)とケイン、ソニー、(ロリス)の放出。
ポチェ後ここ4シーズンでメイソンも合わせると4人の監督がタッチラインに立っているがいずれの監督でも無気力というか、何がしたいん?みたいな試合が単発ではなく定期的に一定期間現れるのが非常に気になっている。
これの根本的な原因がどこにあるのかは断定できないけど、聖域となっている選手に小さくないレベルで原因があるのではないかなと思っている。
ロリスはさておき、ケインとソニーに関しては確かに目に見える数字での貢献は大きいのだけど、それ以外の部分や劣勢時の貢献が少なく感じてしまう。他の選手はハードワークが求められる割にはポジションが保証されない上にミスすると批判されるという選手から見たら結構不公平な状況にあると思う。勿論実際選手がどう思ってるかは分からないんだけど。
ただこういう状況になったことに対して、ケインやソニー自身に責任が大きい訳ではないし、起用している歴代監督の責任が重いわけではないと思っていることは付け加えておきたい。
監督はその時々で勝利に対して最善と思われる起用をしてきただけだし、特にポチェ後はどちらかというと即時結果を求められるような状況だっただけに自分が首になっても後々のチームのために色々種を蒔いてやろう等と思う監督は少ないだろう。
そして2人に関してもただ求められた役割をこなして結果を出してきた先に今の状況があるので責められたものではない。ヌーノ時のケインの振る舞いに関しては何も思わないではないが。。
最後にフロントの話をする。
フロントとしても本来はポチェ後にはまた新しい時代を始めていきたかったのだと思うが、思ったよりも選手の力が増してしまい、主力中の主力の2人はタイトルを取りたいという気持ちに忖度せざるを得なくなってしまった。
そしてそれに引きずられて監督人事もヌーノを除けばタイトルを狙うような
監督人事をするしかなくなってしまった。
本来一度壊れたスカッドをやり直すには主力を切って新しい血に入れ替えていって痛みを伴いながらも立て直すのが正しい手順だと思うのだが、数年のスパーズは選手への忖度が故に痛みを回避してなんとか穏便に復活したいという驕った思惑が本来やりたいことではないにしろ透けて見えるのが非常に気になる、というか個人的には嫌だ。
そして補強に関しても若手を使っていきたいというフロント主導(レヴィ)の補強とタイトルを狙いたいという監督・選手の希望を叶える補強が混ざり合い支離滅裂な感じになっている。
レヴィもスパーズのDNAを持ったユース選手をこれから増やしていきたいと言っていてこれは本心だろうが、コンテである限り使われないだろうし、2選手も納得しないだろう。
そもそもコンテの要望を叶え続けることはスパーズには不可能だし、更に数年続けて上手くいかなかった時の崩壊なんて見れたものではないのでコントール権を戻す意味も込めてコンテとの契約解消、2人の放出を敢行してもらいたい。
おそらく2シーズンくらいは結果が出ないだろうし、ボコボコにされる試合もあるかもしれないが、自前の若手も使いつつ、外部からもエネルギッシュな選手を獲得していって地道に真面目に復活していってもらいたい。
蛇足で少し話は逸れるのだけど、ここまでユース選手が育たない(主力になれない)のは勿論育成の側にも問題はあるけど、使わない側にも問題はある。使わなければ育たないし、使わなければ優秀な選手も外部に出ていくorそもそも来ないという悪循環。そういう意味でもユース選手使いつつやり直してくれ。
以上。