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想像妊娠の天才かもしれない

私は想像妊娠のスキルが著しく高いことがわかった。というのも、体外受精3回目の妊娠判定で「陰性」を予想外にくらったからだ。

胚盤胞を移植したあと2週間は毎日そわそわして過ごす。自分に些細な体調の変化があろうものなら見逃さない。「この症状は妊娠では・・・?」毎日Xに体調を書き記す。下腹が張る、つわりのように気持ち悪い、おりものに着床出血のような血が混じった、眠い、頭痛など。気になって仕方がない。

おまけに今回はChatGPTを駆使し、上記の症状を説明した上で「妊娠の可能性はどれくらい?」と馬鹿らしい質問をした。ChatGPT先生は私の想像妊娠の症状を聞き、「妊娠の可能性は非常に高いです」と。言わされたようなものだ。その回答に私は舞い上がり、想像妊娠に拍車をかけたのだろう。

妊娠判定の前日、いつも以上に気持ち悪く、下腹が張り、これは絶対つわりだと思った。あまりの気持ち悪さに、「これで妊娠じゃなければ、想像妊娠スキルが高すぎるわ!笑」と冗談まじりに夫に伝えた。

そう、私は今回こそ絶対に妊娠した確証があったのだ。だから、判定日の朝、優雅に過去2回の流産の度に買った「たまひよ」を読み始めたくらい。

とはいえ判定前の待ち時間は心臓がバクバクした。採血をして血中hcgを測るけれど、もし何かの手違いで妊娠してなかったら・・・?いや、でも、気持ち悪いし、下腹も張っているし、間違いない。自分に言い聞かせた。

そんな希望も診察室に入ると打ち砕かれた。

今回も、ダメでしたね・・・

??????????

言葉が出ない。じゃあ、あの気持ち悪さは何?下腹の痛さは????

診察中は頭が真っ白になった。先生は次の話をしてくれていたと思うけど、何も頭に入ってこない。zoomの打ち合わせで画面がフリーズしたように、時が止まった。

妊娠もしていないのに、何錠も薬を飲んで、通院して、あらゆる検査をして、休職までして。やることは全部やっているのに、なぜ????

そして驚くことに、帰り道、気持ち悪いのも、下腹が張っていたのも、全ての症状が消えていた。

あれ全部、想像妊娠だったんかい!!!!

私は想像妊娠の天才かもしれない。このスキル、いや、天性の才能を使って何かできないかしら。

ああ、もう子どもが欲しいのと同じくらい、とにかく治療を終わらせたい。いつまで体に負担をかけ続けるのか…

子ども授かるのってこんなに難しいの?つらいの?

やめたいよ


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