NISA 口座の移管が気になる全ての方をスッキリさせるためのお話①
皆さんこん〇〇は。
独立系 FP 事務所、ガーデン・イールズのふじおかです。
今日も投稿をご覧になって頂き、有り難うございます。
さて今回は FP コラム、NISA 口座の移管に関するお話をさせて頂きます。
気になるのなら取り組む
この投稿をお読みになろうと思われた貴方、恐らくは既に NISA 口座を開設し、そして正に今も運用を続けておられる方ですね。
如何でしょう。
NISA口座を他に移したらどんな良いことがあって、
まさかそんなにお得になることもあったりするの…?
なんて考えちゃうこと、やっぱりありますよね。
始める時も散々迷って選ばれたのでしょうが、運用を開始してそれなりの時間も経てば、貴方の投資に対する知識量やスタンス(熱量)、さらには NISA 口座という器の事情、それぞれに進化・変化が生じます。
標題にも記しました通り、制度としての区切り上、10~11月は NISA 口座のお引越し(移管)を検討するに最も適切な時期。
それなりに悶々としておられるのであれば、ここは一つ、投資に対する今のお気持ちの整理も兼ねて、移管の要否についてお考えになってみるのも良いものと存じます。
あ。
念のため釘を刺しておきますが、独立系の事務所である我々 ガーデン・イールズ として今回、NISA を活用される皆さまにお勧めするのは “移管” では無く、“移管の検討” ですからね。
「へぇ、そんな違いがあるんだね。
よし… ここは一回、移管してみることにするか。」
「なーんだ、そんな程度か。
じゃ取り敢えず今はこのままでいいや。」
皆さまが “悶々” から、上に示したような今時点の “結論” に至ってスッキリされること、これが大事だと思っておりますので。
それでは以下、具体的な内容に移っていきますよ。
箇条書きでゴリゴリ行きますから、集中高めて下さい。
移管の要否検討で意識すべき要素
欲しい投資信託(金融商品)がラインナップされているか
今積み立てているファンドのみの買付継続で良いなら問題無し
他の投資信託や金融商品が気になり始めているのなら、移管しなければ買い付けられないのか、そのものでなくとも類似のファンドが今の NISA 口座で買えないか、等の観点を整理し天秤に掛ける
ポイント絡み
ネット証券では多く、つみたて買付にクレジットカードが使え、買付額に応じたポイント付与の仕組みが整っている
ネット証券の間ではそのポイント付与率を巡る競争が激しい。毎年より多くの実入りを求めて鞍替えする労力が見合っているか
オンライン操作性
主観での優劣を移管前に判断することは難しい。住んでみないと分からない住宅、入ってみないと分からない会社と同じ
比較が出来て初めて気づけるのがその差、違い。今、現に使いにくさを感じるなら、複数口座を使いこなす発信者の情報や評判に耳を傾ける
NISA 枠外でも投資をしている、始める予定がある
特定口座、一般口座での投資が視野に入っているのなら、移管では無く取り敢えず、もう一つ別の証券口座を開設してしまうのも手
(分別管理がしやすくなるメリットアリ)ゆくゆくの NISA 口座移管先候補と考える金融機関を選んでおくのも良い、先の操作性でいう比較対象が手に入る
移管の性質や影響の把握
移管が出来るのは1年に1回
ある年で一度でも NISA 口座内での買い付けを行っていた場合、その年は口座を移管することは出来ない点に留意
※例えば 2024年1月に成長投資枠で投資信託をスポット購入すると、2024年中の移管は不可能
移管後も以前の NISA 口座は残る
それまでの NISA 口座内で購入していた金融商品は引き続き、移管前の口座で管理する(移管先口座には移らない)
NISA 口座が2つになるイメージ。旧口座では積立を含め新たな購入は出来ず、口座内に残る金融商品の運用・売却を行うだけとなる。なお、旧口座管理の投信を売却して空いた投資枠は翌年、その時アクティブな NISA 口座の方で復活する管理が煩雑になるという印象ならマイナス要素だが、ある年を境に口座が分かれていれば、その区切りでの実績差異が見えやすくなるのは利点とも言える
移管手続開始日から移管日までの扱い
移管元での買い付けがいつまで可能であるかが重要である場合は、前もって金融機関に確認
完了までのスケジュール感
2025年からの移管は今年、2024年の 10/1 より受付を開始している
※年内の移管については、同年の9月まで受け付けている金融機関が多い様子所要時間
最もスムーズと思われるネット証券 ⇒ ネット証券でも、トータルで1ヶ月程度掛かるようなので(金融機関や時期にも依存すると思われる)、遅くとも11月中旬くらいまでには決断するイメージで検討する
※大手5行からの移管を想定して調べる限り、インターネット上の手配のみで移管(転出)手続を進められるところは無く、資料請求 ‐ 書類入手 ‐ 郵送提出の流れであったり、窓口手続が必須であったり、といった具合。手続が完了してからも、目的の(移管先へ提出が必要な)書類が届くまで10営業日程掛かる可能性がある。逆算してマイルストーンを配置すること
完了までの流れ(サマリ)
移管元機関にて NISA 口座の移管手続を行う
勘定廃止通知書の受取が目的移管先機関にて NISA 口座開設手続を行う
新規 or 他社から乗換 の選択肢がある場合が多い移管先から提出を求められる申込書類に記入し、勘定廃止通知書と共に郵送する
審査(移管先期間/税務署)に通過出来れば、移管先で NISA 口座が開設される
独立系 FP の独り言(イメトレ)
ここから下は、私が FP コンサルタントとして、直接報酬を戴いている顧客より相談を受けたケースを想定したアドバイスです。
皆さまが各々で移管をご検討される際の一助となれば幸いです。
基本的に証券会社以外、以下のような金融機関で NISA 口座を開設しているのであれば、今すぐでは無くとも将来的な移管は視野に入れておいた方が良いと考えます。
銀行(都市・地銀問わず)
信用金庫
農協組合
郵便局
これら総じて、金融商品のラインナップが乏しい傾向があり、また多くの個人投資家が支持する、本命的なファンドが買い付けられない場合も少なくありません。
窓口(実店舗)のある金融機関であれば対面で相談出来るのはメリットですが、相談する我々では無く、販売する彼らが儲かる金融商品を薦められがち、という大きなデメリットがあります。
彼らの助けが得られなくなることを不安に感じるのが現状であれば、投資に関する勉強をさらに続けるべきです。もちろんご自分のペースで、イヤにならない程度で進められるので構いません。
逆に今年を振り返ってみて窓口を利用することが無かったなら、ポイント付与があるネット証券のクレカ積立のみを目当てとした移管であっても、検討の余地は十分にあるでしょう。
今回のコラムは2部構成。
次回は移管の具体的な手順について、さらに掘り下げた内容の記事を展開する予定です。
X(旧 Twitter)ではさらに踏み込んだ話や、時にはクセの強い持論を書き殴っていることもありますので笑、プロフィールページのリンクよりチェック&フォローをお願いします。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。