NISA 口座の移管が気になる全ての方をスッキリさせるためのお話②
皆さんこん〇〇は。
独立系 FP 事務所、ガーデン・イールズのふじおかです。
今日も投稿をご覧になって頂き、有り難うございます。
今回の FP コラムは NISA 口座の移管に関するお話、2回目(後編)ですね。
前回は移管の要否検討をロジカルに、ご自分のお考えを整理しながら行って頂くための手引き的な内容でまとめさせて頂きました。
この後編は、移管を決断された場合の具体的な手続(流れ)をもう少し、詳細に把握されたい方向けの記事となります。
移管手続の流れ
移管が完了するまでに必要な流れを大項目にして記すと、(改めまして)おおよそ以下のような感じになります。
移管元機関にて NISA 口座の移管手続を行う
勘定廃止通知書の受取が目的移管先機関にて NISA 口座開設手続を行う
新規 or 他社から乗換 の選択肢がある場合が多い移管先から提出を求められる申込書類に記入し、勘定廃止通知書と共に郵送する
審査(移管先期間/税務署)に通過出来れば、移管先で NISA 口座が開設される
1. は今利用している金融機関を出ていくフェイズ、そして 2. 以降は、次に利用を開始する金融機関で NISA 口座を開設する為のフェイズですね。
以下でそれぞれをもう少し、分解していこうと思います。
勘定廃止通知書の入手
今使っている NISA 口座の機能停止を申し出るこの段階は、携帯電話で言うところの MNP 転出、サブスクなら退会と同じ位置付けです。
つまりは… そう、どの金融機関でもおおよそ例外無く、案内が不親切であったり、多かれ少なかれ手続が面倒であったりしがち。
今回ガーデン・イールズでは、大手5行、いわゆるメガバンクの NISA 口座を利用している方が勘定廃止通知書を手配する時の流れを確認してみました。
まず一まとめに出来る傾向を先にお伝えしますと、いずれでもインターネットからの申請のみで手続を完了することは出来ません。
実店舗が無いネット専業の証券会社では当然、可能ですから、明らかな見劣りを感じます。
その中でもまだ良心的だったのが三菱UFJ銀、三井住友信託銀の2行で、通知書を請求する書類の郵送受付を行っています。
一方、以下の2行については、本支店の窓口に出向く必要があります。該当の銀行で口座を開設されておられる方、それぞれリンク先をご参照下さい。
そして最後、りそな銀行は、他の金融機関に移管したい場合の案内がホームページ上に見当たりませんでした(検索でヒットしない)。
どうやらこちらも、口座を開設した店舗へ申し出る必要がある様子。
他4行はちゃんと調べられるようになっていることを考えると、個人的には… 非常に悪いイメージを持ちました。
移管先機関での口座開設手続
勘定廃止通知書が手元に来ましたら、今度は移管先の金融機関へ、NISA 口座の開設を申し出ます。
こっちは出ていく時とは打って変わって、どの軒先でも諸手を挙げての歓迎ムードですね笑。
先のフェイズでは大手銀行を例に取りましたので、今度は大手ネット証券、4社にて手配する時の流れを確認してみることにしましょう。
上記の2証券会社は特に利便性が高く、Web 上での手続のみで審査を受けることが可能なようです。
残る2社については、開設の届け出に関する書類の請求を経る必要がありますね。
ここで取り上げた証券各社は、いずれも他金融機関からの移管でキャッシュバック特典が受けられるなどのキャンペーンを展開しています。
あまりそれありきで選ぶというのも適切とは思えませんので、面倒な一連の手続を終えたご褒美… くらいに捉えておくのが丁度良いでしょう。
独立系 FP の独り言
今更神妙に説くほどのことではないものと思いますが、NISA 口座を活用することとはすなわち、“投資をする” こととほぼ同義です。
“投資をする” とはつまり、投資信託や株、債券と言った、何らかの “金融商品” を買い付ける、ということですね。
証券会社は、この “金融商品” の取り扱いに最も長けた金融機関で、いわば金融商品のデパートであると捉えて下さい。
一方、前回の記事で挙げたような、銀行などその他の金融機関は、デパートである証券会社に対し、コンビニになれているかすら怪しいレベル。
ですから、既に移管が気になり始めているような読者の皆さまにとって、そういった器は早晩、役不足となり果てる可能性が考えられるのです。
繰り返しになりますが、証券会社以外の金融機関は、投資に関する商品の取り扱いが総じて不得意です。
それは買う時のラインナップに関する問題だけでなく、将来的に買い付けた投信などをお金に戻す(収穫する)時も、計画的な取り崩しを助ける自動定期売却サービスが備わっていないなど、知らなければ気付くことも難しい差となって現れます。
とは言え、そういったところまで詳しく違いを調べてゆくのはかなり大変ですから、移管の要否は、現状集められる&分別の付く範囲の情報にて判断されるのでも問題は無いものと思います。
この辺のことは後回しにすればするほど、腰を上げるのがおっくうになるものですよね。
今回の投稿を読まれて少しでも胸騒ぎを感じられたのなら、今年中の決着を(一応の)目標に、一つ真剣に向き合ってみられることをお勧めします。
世の中には、知人や金融機関の担当から勧められるがまま、おっかなびっくりで NISA を始められた方もおられるかと思います。
周りに何となく続けてます風の人がいらっしゃったら、NISA 口座、実はどこで開設しても同じという訳ではないことなど、少しずつ教えてあげて下さいね。
X(旧 Twitter)ではさらに踏み込んだ話や、時にはクセの強い持論を書き殴っていることもありますので笑、プロフィールページのリンクよりチェック&フォローをお願いします。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。