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宅建士資格を副業に繋ぐ現実的な道筋①

就職・転職の武器として手堅いイメージのある宅建士資格。
副業ブースターとして合格の苦労に見合うものか、
見極めたい貴方に向けた記事。


皆さんこん〇〇は。
独立系 FP 事務所、ガーデン・イールズのふじおかです。
今日この1日も24時間しかない中、本記事をお選び頂き本当に有り難うございます。


最初に

ニューカテゴリ

さて今回は、新たなカテゴリを立ち上げての記事投稿となります。
扱うテーマはタイトルバナーの通り、副業。
本業以外にも仕事を成り立たせているなんて、人物として凄いと思いますし、本業以外にも収入がある状況って、大抵の人は憧れますよね。
私はフリーで幾つかの仕事を並行してこなしてはいるんですが、ちゃんとお勤め先がある方とは違って時間(配分)に自由が利きますし、売上には波があって、どれが本業でどれが副業なのか、よく分からない状態がずっと続いてます笑。

最近の日本は終身雇用神話もすっかり崩れ去って、一つの勤め先に依存しきっていることのリスクに気付き始めている方も増えてきたように感じます。
とは言え、例えばご家庭をお持ちのご主人であれば既に “一家の稼ぎ頭” と “良きパパ” の二刀流で立ち回っておられるなど、現状からさらに別の仕事で一儲けしよう、という気力を奮い起こすというのも中々大変でしょう。

タイトルに込めた思い

カテゴリタイトルを副業研究所としたのは、ここにファイリングしてゆくコンテンツを、単純な高再現性ノウハウの共有では無く、皆さんが副業に挑む上での良好なメンタルを整え、それを長く保ち続けて頂くのに有益な内容で展開してゆきたいと考えているからです。

効率良く稼げる
楽に稼げる
誰でも稼げる

貴方でも容易に収集出来る情報だけで始められる、上記のようなことをうたう副業なんて、猫も杓子もやるんですから当然、もの凄い競争になります。
※或いは詐欺です笑
踏み入り方を間違えている限り、どう頑張ったところでまともな収入にはなりませんし、辛抱強く続けることも出来ません。

この副業研究所では、具体的な副業をテーマとして取り上げはしつつも、一人一人、自分に合った副業成就の勝ち筋を見極めて頂くためのヒントをまぶし込みながら投稿していきます。

なお、繰り返しますが、こちらは 研究所 となっております。
私自身、研究中でありながらも情報発信は始めてしまおう… というコンセプトですので、この点はご承知置きの程。

宅建士資格の位置付け

初回にフォーカスするのは、私も保有する宅地建物取引士資格です。
この宅建士、副業や手に職、といった観点で調べていると、早々に名前が出てくる人気資格の一つですよね。
何を隠そう、この私も取得の動機はタイトルにある “よこしまな企て” で、もう15年も前に合格しました笑。

当時は宅地建物取引主任者という資格名称でした

取れればそれだけで何とかなるんじゃないかと、割と本気でそう思っていたんです。
一方、不動産業界でお勤めの方にとっては、パスしていないと出世に響いたり、実務にも差し障りがある(一人で仕事を完結出来ない)など、あると無いとでは大違いの資格です。

【茶番動画】どれくらい違うって、それはもうこのくらい

読者ターゲット

対象とならない読者

この記事は、既に業界で働かれている方はもちろんのこと、以下のような目的で宅建士資格の取得を目指される方を対象とはしていません。

  • 不動産業界への就職・転職を目指している
    本業とされるおつもりで、準備の一環とお考えの方々。

  • 不動産取引に関する知識を身につけたい
    完全な趣味、ホビーとして興味をそそられていたり、自己防衛のツールとお考えの方々。

特に後者であれば、取り敢えず一つの区切りとしてあるのが合格、というくらいの認識かと思います。
高いお金を出してまで実務講習を受け、宅建士証を手にする必要は無いでしょう。

狙いを付けている読者

  • 取り敢えず手に職、待遇が良くなると聞いて資格を取りたい(取った)

  • 取り敢えず手に職、実務講習を受けて宅建士証を入手し、稼働可能な状態まで突き進みたい

要はかつての私と同じ、どうやら費用対効果の高い資格らしい… という結論を得て寄って来た、よこしまな貴方たちです笑。

まずは最もお伝えしたいこと

実務経験が必須

飾り置き物では無い、宅建士としての仕事を適切にさばける宅建士になるためには、業界での実務経験が必須です。
実務経験の無い宅建士に、業界の標準レベルとして求められる宅建士の仕事を正しくこなすことは不可能です。
どんなに質の良いノウハウを参照したところで無駄。
水に入らず泳ぎ方の本を何百回と読んだり、乗りもせず自転車の乗り方動画を繰り返し見ているのと同じ状態です。

宅建士資格に対する誤解

業界における宅建士の役割は、不動産取引におけるトラブルの未然防止です。
宅建士資格試験の学習範囲は、そういったトラブルを抑止する目的で制定・改正されてきた法律がほとんどです。
マスター出来るのはあくまで法律の数々であって、不動産屋で従業員として勤務する上でのトレーニング代わりとなる要素はほぼありません。
合格した時点で、自分が業界で宅建士として働くイメージを全く描けないのはそのためです。

このことを良く頭に入れておいて下さい。

登録実務講習に対する誤解

前段までお読み頂いておればスムーズにご理解頂けるはずなのですが、だから合格者に対し、実務講習というトレーニングが存在しているのです。

但しこの講習は、実務経験の無い者を実務レベルの人材に引き上げることが目的ではありません。
既に不動産業界で勤務しているがまだ経験が浅く(2年未満)、しかし1日も早く宅建士として稼働する必要のある合格者を無理くり軌道に乗せるための “建て付け” に過ぎません。
先の例えになぞらえますと、水面に蹴落とす前、浮き輪に見えるものを与えて安心させるくらいの効果があるだけ。
もはや  プラシーボ  と言っても差し支えないレベルでしょう。

実務経験無き副業宅建士の末路

ここから先は、既に宅建士の勉強をされている、或いは資格に合格されている方で無いと、読んでもピンと来ないかもしれません。
それでもイメージは掴めるかと思いますので、どうぞ読み進めて下さい。

重要事項説明を任されるリスク

賃貸借、売買といった不動産取引を成立させるために省いてはいけないプロセスとして、取り交わす契約書中の重要な記載を顧客(契約の当事者)に事前説明する、重要事項説明というフローがあります。
これは宅建士にしか出来ない説明で、つまり宅建士が独占する業務であり、この業務があるが故に、宅建士という地位が重宝されます。

ではなぜ、宅建士だけが行える説明なのか。
宅建士だけが、この重要事項を説明するのに十分な知識を持ち、また重要とされる事項を正確に調査することが可能で、それが万一不正確だった時には責任を取ることも出来る立場とされているからです。

この年明けも例年と同じく、繁忙期を迎える不動産屋から、週末に賃貸借契約の重説をやって下さい! という、副業宅建士の求人が出始めるでしょう。
そこで渡される重要事項説明書は、貴方が調査・作成したものではありません。
そして、実務経験の無い貴方に、その重要事項説明書に潜む不備・誤りを見抜く能力はありません。
しかしながら、文書の “私が説明しました” 欄に記入されるのは、宅建士である貴方の氏名です。

名義貸しのリスク

宅建業(宅地建物取引業)を営む業者、つまり不動産業者は、従業員が5名を超えるごとにそのうちの1名を、専任の宅建士として登録することが必須とされています。
5人のうち1人は、その会社での勤務を本業としている宅建士でないとダメですよ、ってことです。
経営者にとっては結構深刻な話で、守っていないのがバレると宅建業免許を取り上げられます。
不動産屋を出来なくなるってことです。

ところが、今少し検索してみただけでもすぐ、副業 OK をうたった、登録宅建士を募集する求人が見つかります。
先にも書いた通り、ダメなんです。
小遣い稼ぎに宅建士稼業をやっている人を、登録宅建士にするのは。

登録される宅建士がその会社での勤務を本業としているかについては、専任性、常勤性という、2つの基準によって判断されます(宅建士資格の学習範囲です、詳細は割愛)。
これらの基準は都道府県によって微妙なニュアンスの違いがある点にも注意が必要なのだそう。

募集があるとなれば「あれ? 大丈夫ってことなのかな?」なんて都合の良い解釈をしたくなるお気持ちも分かりますが、違います。
専任しないのに専任の宅建士として登録することを承諾したら、貴方は自身の宅建士という名義を不正に貸したことになります。
これがお上にバレたら最後、借り手も貸し手も両成敗です。
貴方については、宅建士証を取り上げられるだけでなく、宅建士資格試験に合格したという事実も抹消されます。


長くなりました、前編はここまでです。
次回後編ではいよいよ、宅建士業を貴方の副業として成り立たせるための具体的な道筋について、お話させて頂こうと思います。

既に実務講習の申込まで済ませておられる方、このガーデン・イールズのクリエイターページをフォローして、楽しみにお待ち下さい。

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