Pokémon Day2025 記念アニメーション「カイリューとゆうびんやさん」で涙が出てきた初代世代の戯言
ポケモンシリーズが始まり2/27で29年目。来年で赤緑発売から30年が経ちます。本編はもちろんカードゲームやアニメ、GOのような位置情報を駆使したソシャゲなどが世界中で人気となり、まさに日本が生み出した文字通りモンスターコンテンツと言えるでしょう。
そんな29周年を記念して作られたのがこちらのショートアニメ『カイリューとゆうびんやさん』。
SVをプレイしているポケモン廃人からしてみれば、テラスタルとのあまりの噛み合いの良さから悪魔のような存在とも言えるカイリューですが、誕生から29年、俗に言う600族の元祖として特別なポケモンの1種であることは間違い無いでしょう。
そんなカイリューを主役にしたこのアニメが、初代世代の私には深く深くブッ刺さったので衝動的にnoteを書いてしまいました。
このアニメのあらすじ
舞台はパルデア地方の郵便局。郵便局員とそれをサポートするカイリキーやヒトモシ、モトトカゲなどのポケモンたちが力を合わせて働いている中、見習い郵便局員である主人公のハナは郵便物の仕分け中に宛先も送り先もわからない手紙を見つけます。
単純な仕分け作業に飽き飽きしていた主人公は、相棒のホゲータと共にマリナードタウンに向かい、紆余曲折を経て送り主の少年・リオを見つけますが……
大まかなあらすじはこんなところでしょうか。以下はネタバレになります。時間にして15分なのでぜひ見てから読み進めてください。
ここからはネタバレになります
その手紙はリオが遠く離れたカントー地方に単身赴任する父親に向けて送る誕生日祝いの手紙でした。しかし、その誕生日は今日。どうやっても誕生日中には届きません。
そんな中やってきたのが郵便局のエース配達員を務めるカイリュー。ハナとリオの「誕生日である今日中に父親に手紙を届けてほしい」という涙ながらの訴えに応えたカイリューはハナとリオを乗せ、カントー地方まで直接届けに行くことに。ハナとリオは父親への手紙を携え、カイリューと共に様々な地方を越えてカントー地方へ。
単身赴任先のカントー地方、研究者である父は自身の誕生日なのに家族とは遠く離れていることで寂しさを隠せず。そんな中、同僚の研究員たちによるサプライズパーティーが開かれ、その場にカイリューが乱入。リオは手紙を渡すと共に父に思いを伝え、父もそんな息子を涙ながらに抱きしめるのでした。
それから時は流れ、一人前の郵便局員となったハナは今日もたくさんの人に手紙を届けるのでした―――というストーリーです。
このアニメのここ好きポイント
1:人とポケモンが協力する世界
郵便局が舞台ですが、運ぶ荷物は手紙だけではなく、大きな荷物もたくさんあります。その荷物を四本の腕で運ぶカイリキーに、超能力で仕分けするサーナイトやイエッサン、封蝋を溶かすヒトモシに配達員と共に配達をするモトトカゲ。
人に襲い掛かってきたり、悪の組織の手持ちとして対峙することも多いポケモンですが、基本的に人間とポケモンは信頼関係を結び、共存しています。そんな暖かい世界がこのアニメにはありました。
2:カイリューと共に巡る旅路
カイリューに乗ってパルデアを旅立つハナとリオ。カイリューの背から様々な世界を見ることになるのですが、その世界というのが過去のポケモン本編の舞台になった地方でした。
①:キョダイマックスしたエースバーン、シュートシティ、アーマーガアのそらとぶタクシー⇒ガラル地方(剣盾)
②:ヤヤコマの群れとファイアロー、メイクアップしたトリミアン、プリズムタワー、ミアレシティ⇒カロス地方(XY)
③:草原を走るゼブライカの群れ⇒イッシュ地方(BW)
④:火山(ハードマウンテン?)雪山(テンガン山)⇒シンオウ地方(Dpt、BDSP)
⑤:フライゴンとボーマンダに変身したラティアス・ラティオス⇒ホウエン地方(RSE、ORAS)
⑥:海を泳ぐランターンの群れ⇒ジョウト地方(金銀クリスタル、HGSS)
⑦:海を泳ぐヨワシの群れとアシレーヌ⇒アローラ地方?(SM、USUM)
※冒頭で郵便局員がアローラ行きの便について説明しているのでそこでSM要素を入れているのでしょうか)
⑥と⑦はちょっと無理があるかもしれませんが、これらの地方を経て、ゴールとなる初代のカントー地方まで、ヨルシカの歌をバックに過去作の舞台をさかのぼっていく様がまさにこれまでポケモンというシリーズが歩んできた29年の歴史を辿る大冒険に感じ、とても胸が熱くなりました。
3:数年後を描いたED
カイリューと共に壮大な配達を終えたハナですが、EDでは数年後の世界が描かれています。そこでは一人の郵便局員とアチゲータの姿が。ハナのパートナーはホゲータだったので、このホゲータが時を経て進化したものとわかります。そして一瞬だけ移るパーマが目立つグレープアカデミーの制服を着た少年。両親の顔と家のポケモンだったワンパチの進化形であるパルスワンであることからこの少年がリオということがわかります。そして一人前の配達員になったハナはモトトカゲと共に多くの人に様々な想いが込められた手紙を届けるのです。
こういうの弱いんだ
この手のアニメーション1本作るのに数千万かかっていることもあり、そうそう作れるものではありませんが、スタッフの愛が感じられる映像作品はどんどん作ってほしいですよね。
2月27日はPokemon Day。日本時間23時公開を楽しみに待ちましょう。