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LGBTQシリーズ

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性について私個人の思いや考えを書いた詩集です。 表には出せない出さないその内面を描ければと思います。
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最後に来る駅

最後に来る駅

止まり木がない時
きっとあなたの肩が、アタシの逃げ場所

あなたの笑顔が、冷え切ったあたしの羽を
暖めてくれる

あなたの両目は
優しくあたしを見つめながら

あたしの深い部分を
抱きしめてくれる

涙はささやいてくる
あなただけだからと

あなたの優しさは

あたしが閉ざした思いのフタを
開けようとする

けれどあたしは

あなたの前では
笑顔で押し殺してしまう

たぶんね

あなたにしか見せな

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咲黒 -ザクロ-  each pleasure to all in one

咲黒 -ザクロ- each pleasure to all in one

心臓よりも
もっと深いところに

君の眼差しが
刺さってく

もっと、そういう眼で
あたしを踏み潰して?

少しづつ、曇る君の顔
態度、舌打ち

胸の底から溢れ出す湿度と音を
感じながら

あたしの歯は
嬉しそうに歪み、震えてる

君をこの椅子の上にくくりつけて

あたしはこの世界の全てを抱きしめたような
万能感を知った

ゆっくり、ゆっくり・・・

あたしが這わせる血色の跡は
愛よりも醜いルージ

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春の欠けたココロ as usual

春の欠けたココロ as usual

あたしは、ドラマが好き

誰かと会わなくても
手軽に感情を再生できるから

あたしに残った

ありきたりの孤独

いつだって

夜の永さを
君の影は教える

君は初めに言ってくれた

あたしはその言葉を覚えてる

『ねえ。一緒に、帰らない?』

あたしは頷いて
君は少し、口元を緩めた

今までまともに喋ったこと
なかったあたし達は

共感する話題の多さに気付く

ずっと、
夢中で喋ってたね

バイ

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PS.このラブレターはすぐに紙飛行機にして
キミの手の届かない場所に飛ばします

PS.このラブレターはすぐに紙飛行機にして キミの手の届かない場所に飛ばします

「やがて君になる」という百合マンガがありまして

私の大好きな主人公二人

小糸侑(左)と七海燈子(右)のイラストを添えて、今回の詩をお届けしたいと思います。

燈子を通して見た侑に対する気持ちを書いてみました。

二人はもともと生徒会の役員である七海燈子と、その後輩の小糸侑という関係だったのが、密かに恋人関係を結ぶというもので、私は今までこのジャンルの読み物に触れた事がなかったので衝撃を受けまし

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LGBTQ アタシ達を繋げて遠ざける境界線の名前

LGBTQ アタシ達を繋げて遠ざける境界線の名前

あたしが思ってる
全部の想いをコトバが
削ぎ落としてしまう

頭の中のコトバ達は

アタシの心までハサミの様に
勝手に剪定していく

その枝葉は
多分あたしが君に伝える時の熱なのに

いつしか
疑っているアナタの眼差しと同じものが
窓を映すようになった

君と同じような瞳で

アタシは自分の言葉を疑って
唇を噛んでる

自分の本当の想いすら
信じられなくなった

肌を通すと

どうしても心が伝わら

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LGBTQ tear

LGBTQ tear

愛は
誰にでも祝福されて
咲く花じゃないよ

そうあればと

願う造花でしかないものもあって

たとえ
二人が繋がっても

存在しちゃいけない
種類もあるみたい

あたし達の愛は
日陰で育つ

欲しいのは光じゃなくて
存在を許してくれるアナタの体温

けれど、たまにね

通りのカップル見て
いいなぁってうつむいてしまうんだ

怯えも、迷いもない笑顔を見ると
爪を噛んでしまう

涙が滲み出てくるから

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LGBTQ  blood

LGBTQ  blood

ちゃんと前向いて生きてる人
誰にも目を合わさずに下を向いて生きる人

その違いなんてあたし達でも
アタシ達以外の人達でも変わらない

そんなこと

考えることじゃない

何度、そうやって

自分に言いきかせてきたんだろう?

あたしは自分であって、自分じゃない

生き方じゃなくて、存在そのものが

そんなもの、どうやって折り合いをつけたらいいかわからない

あたし達は、自分の心の上に幕を張って

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