つらリンの誕生と今後について

じんせいがつらいリンちゃんの誕生と私・ぽんずの現状について書き残しておこうと思います。

若干センシティブな内容を含みますので苦手な方は閲覧をご遠慮ください。


ーーーーーーー



まず、「じんせいがつらいリンちゃん」というイラストシリーズをご愛顧いただきありがとうございます。
暗い内容のセリフや内容も多々含まれるため、連載を初めた当初は継続していいものかどうか(自分の精神的にも、他人への影響的にも)いろいろと考えていたのですが、鏡音リンというキャラクターのおかげもあってか、グッズ化までさせていただくほど皆様に愛されて、本当に頭が下がります。

さて、この「じんせいがつらいリンちゃん」ですが、初めて私がこのキャラクターを描いたのは2019年10月のことでした。
私の社会人1年目秋にあたる時期で、ボカクイへの準備に本腰を入れ始めた頃です。
この頃、先行きの見えない仕事と残業を苦として死んだ顔のリンちゃんを軽い気持ちでポストイットに描いた1枚がつらリンの原型となります。

また、この秋から残業が解禁(それまで新入社員は残業禁止)され、部署柄多忙な私は残業に追われる日々を過ごしました。
それでも完全週休二日制でしっかりと休みがとれる環境でしたし、そのうち慣れるだろうの精神で働き続けていました。

年が明けて、2020年、1月に電車内で倒れました。
今までそのようなことがなかったゆえ、何が起きたのかわからず、近隣の駅でされるがままに看病を受けました。
車内が込み合っていたこととマスクをしていたこともあり、酸欠だろうということで当日は午後から会社に向かいました。

その後は身体に何事もなく、2月中旬にボカクイを開催にこぎつけました。押し寄せる達成感と同時に、それまでの努力が一瞬で消化されてしまった喪失感に襲われました。

その頃から、週に1日程度、朝、布団からでるのが困難になりました。

当時は仕事が特に忙しい時期で、平日は午前7時起床 → 7時半~9時:出勤 → 9時~22時:就業 → 22時半~24時:帰宅 → 25時:就寝 という感じで、「起きる→出社→仕事→帰る→飯食って風呂入って寝る」のリズムで生活をしていました。

時々「仕事がキツい」と家族や友人に不満を漏らしていましたが、でもその程度。そのうち慣れるだろうし、今が頑張り時だろうと思っていました。

3月になると週に2日ペースで布団からでれなくなりました。仕事に行きたくなくなりました。
気合いで起きようという思いを抱いても、身体が動いてくれないのです。

この頃から何事にも気力が湧かなくなってきました。楽しかったクイズがおもんなくなりました。

週に3日程度会社に行っては、その度「若いのに休んですみません」「今度病院に行って検査してもらいます」などと申し訳なさそうな笑顔で答えていました。

パートナーにも現状を頻繁に相談しました。転職も考えました。
信頼できる上司からも体調、とりわけメンタルを心配されましたが、まだまだ新人という手前「頑張ります」「大丈夫です」としか答えられませんでした。

自分自身、「そのうち良くなるだろうし、気合が足りないんだ。自分のメンタルが弱いからダメなんだ。」と考えていました。

家族には相談できませんでした。

共に高卒ながら私を成人まで不自由なく育ててくれた両親を心配させるのが嫌でした。
大学の学費を学資保険から半額負担してくれた両親を心配させるのが嫌でした。
不要なプライドが邪魔をして一人で抱え込んでしまいました。

3月末になると、会社を休む家族が不審に思い始め、無理やり身体を起こして近所の公園で黄昏るだけ、という日もありました。リストラにあった中堅サラリーマンのそれですね。

仕事のチームメンバーも薄ら薄ら何かに気付き始めたのか、「ああ、また休みね、仕方ないね」といった眼差しで私を見るようになりました。(今考えると妄想でしかないのですが)

4月7日、パートナーに身体を起こすことができずに会社を休んだことを打ち明けると、精神科(心療内科)の受診を進められ、言われるがまま病院に行きました。


その日に「うつ病」と診断されました。

その場で診断書を発行し休職することを勧められたのですが、私はそれを拒否しました。
如何せん、「心の病気」というものにそれまで接点がなく、たった数十分の問診と謎のアンケートを元に仰々しく「鬱」だなどと言われても、私には信じることができませんでした。

第一、自分がそんな病気にかかるはずがないと思いました。
会社に行けないのも心が怠けたがっているだけだし、行きたくないのは皆同じだし、自分がだらしがないだけだと思い、翌日は吹っ切れたように出社しました。
そして、5月24日くらいに、身体がまた動かなくなりました。

家族に心療内科を受診したことと病状を打ち明け、泣きながら休職したい旨を述べました。
※両親は土日もなく気合で働いて私と妹の2人を育て上げたタイプの人間なので、現在も「心の病気」なんていうものは存在せず、医学者がでっちあげた迷信だと思っています。

そこから4日連続で有休を取得、上司に電話をかけて休職の申し出をしました。


ーーーーーーー


この一連の出来事の感情をなんらかの形として残そうとしてメモ帳に昇華されたのが「つらリン」です。

以上が、つらリンの正体(誕生秘話)と、私の正体(元気そうだけど本当はうつ病のお兄さん)でした。

現在はおかげ様で体調もメンタルも回復しています。
クイズも楽しいし、ご飯も旨いです。
来年から復職し、今まで通り生活するつもりです。

一番つらい時期(2020年3月~6月)に、ボカロみんはや界隈が盛り上がってくれたのは本当に救いでした。
互いを認めあい、感情を共有できる存在を非常に尊く感じました。休日のオフ会は心のオアシスでした。
綺麗事ではなく、本心から皆さんにお会いできてよかったと感じています。

生きてさえいれば人生なんとかなるっぽいです。
きっと今後も楽しいことがあるっぽいです。
変なプライドは持たないで負けるときはとことん負けてしまってもいいっぽいです。


私、口調が強いし、ネトストはするし(語弊)、こわがられることが多いのですが、大学を卒業するまではクソが付くほど真面目な人間でした。(実際、きぐにゃんから「ぽんちゃんそんなキャラじゃなかったでしょ~」と何度も言われている)
多分、これまで20年間の人生の裏返し(?)が来ているのかな~と考えています。全うに生き過ぎました。

そして、つらりんについてですが、一旦2021年をもって連載を正式に停止しようと思います。
以降は「じんせいをさとったリンちゃん(悟リン:さとリン)」を不定期で描こうかなと思っています。内容の変化は大してありませんが、もしご興味があれば引き続きご愛顧いただけると嬉しく思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
こんな私ですが、今後も仲良くしていただけたら嬉しいです。何卒よろしくお願いします。
長文・乱文、失礼いたしました。よいお年を!

いつもありがとうございます。