函館SS全頭診断
札幌1,200mの特徴
①逃げ、先行有利
②持続系ラップに対応
③洋芝への適正
この画像をみてもわかりづらいのですが、カーブからゴールまで300mもなく、差し追い込みが届かないケースが多い。また、カーブが緩いので、カーブ途中から持続的な末脚でしかけることができるような馬が有利。コースの芝が東京などとは異なり、洋芝のためそれに適正を求められる。
アスタールビー
①馬の特徴
脚質:先行(逃げ)
血統:父:ロードカナロア、母父:ブライアンズタイム、スプリント適正、渋い馬場でも走れるパワーを持つ
②レース成績
すべて短距離で使ってきており、洋芝の函館、札幌での好走がよく見られる。持続的に脚を使うことはできるが、33秒台の末脚はない。
③レース評価
評価:A 函館、札幌のコース適性が高く、実績もある。先行が有利な本レースでは勝ち負けできる。池添Jがテン乗りしているのもポイント。
アルピニズム
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:ローリングエン、母父:アグネスタキオン、ダートの適正高し、マイルあたりの適性も高い
②レース成績
近走にて、リステッドや重賞にチャレンジしているが、勝ちきれていない。近走のレースレベルも疑問。小回りの中山への適性が高く、追ってほぼ伸びない。
③レース評価
評価:D 先行型ということでレース展開は有利に働くが、そもそも時計が足りない。末脚も物足りない。同型もそこそこいる中で勝ちきれる要素が見当たらない。
カツジ
①馬の特徴
脚質:後方追い込み
血統:父:ディープインパクト、母父:ホワイトマズル、ダート適性高し、ディープにスプリント血統を混ぜ、スピード能力を向上
②レース成績
重賞に多数出場し、去年もG2で入賞している。しかしながら、去年の入賞したときの内容は逃げからの粘り込みで、この馬本来の競馬ではなく、追い込みを行ったときはもれなく凡走している。末脚も全く伸びなくなっている。
③レース評価
評価:D 近走を見るに後方から勝てるイメージがわかない。さらにコース形態が後方追い込みにあっておらず、勝てる要素が見当たらない。万一勝てるとするなら、積極騎乗で毎日放送賞スワンSのように逃げたときくらいか。
カレンモエ
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:ロードカナロア、母父:クロフネ、母がこのコースで複数回勝っているカレンチャンである。スプリント適性はもちろん高い
②レース成績
最近の重賞では、好位からの粘り込みでしぶとく入着できている。追って脚は伸びないが、ポジションがよく、掲示板を外したことはない。
③レース評価
評価:A 頭で来るかと言われると疑問だが、確実に入着できる実力はある。血統から、札幌の適性も高いだろう。嫌う理由はない。
ケープコッド
①馬の特徴
脚質:中団差し
血統:父:ダイワメジャー、母父:Elusive Quality、日本の芝に強いサンデーサイレンス系にストームキャットのスプリント性を追加した血統、マイル短距離路線への適正高し
②レース成績
クラシック路線は桜花賞だけ参戦し、それ以外はすべて短距離路線でレースをしている。去年のリステッドは入賞しているが、今年は叩きの鞍馬Sで掲示板止まり。淀みないペースにはついていけるが、末脚は物足りない。
③レース評価
評価:B タイム的にはここでも勝ち負けできるが、少し末脚が物足りない。ポジションを好位につければ可能性あり。
コントラチェック
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:ディープインパクト、母父:Halling、ディープの中長距離の適正に加えてスプリント能力を追加した血統。
②レース成績
夕刊フジオーシャンSで、このレースの有力馬に勝っている。先行からの粘り込みしかできなく、後方からになったときはもれなく惨敗している。東京のような長い直線では末脚が伸びないため勝負になっていない。
③レース評価
評価:B 先行して粘り込めればこのレースレベルだと勝ち負けはできる、直線が長くないコースなのもプラスポイント。
シゲルピンクルビー
①馬の特徴
脚質:中団差し
血統:父:モーリス、母父:High Chaparral、サドラーの血統強し、スタミナ力のあふれる母系にモーリスのスプリント能力が追加、マイル中距離あたりの適性が高い
②レース成績
阪神のみ使われてきており、G1ではいずれも惨敗を喫している。ピンかパーの馬で且つかまけるかしかできていない。中団からではありながら、末脚は全く伸びないタイプ。
③レース評価
評価:C 斤量50には逆らえない。正直能力に対して人気は付きすぎているように思われる。長く脚を使えるので、カーブからうまく前に進出していければ、斤量差をいかして勝ち負けも。
ジャスティン
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:オルフェーブル、母父: Gone West、母系がマイル適正を持っており、マイル~中距離が適距離か、ダートも問題なし
②レース成績
前走まで、ダート路線で走ってきた。この馬も先行しての粘り込みしかできず、後方からになったときはもれなく惨敗している。
③レース評価
評価:B ダート路線からの転向で不気味なところはあるが、陣営が出すからにはそれなりの勝算があるように思える。コースは、先行型に有利なため、先行できれば初の芝レースでも勝ち負けできると思われる。
ジョーアラビカ
①馬の特徴
脚質:中団差し
血統:父:ジョーカプチーノ、母父:ダンスインザダーク、父系は1,800以下の適正、マンカフェは非根幹距離の能力高し、スプリント能力も問題なく発揮できる
②レース成績
7歳古馬だが、近走でも問題なく走れており、結果も出している。差し馬ではあるが、直線の短い阪神、中山で結果を出している。そこそこのペースで流れたほうが、瞬発力を使えて勝ちやすい。
③レース評価
評価:C 先行有利なレースではあるが、中団からでも33秒台の上がりを使えれば勝ち負けはできると思う。ただ、テンが遅い馬のため、包まれて後方から進出できないとさすがに短い直線では届かなくなってしまう。横山Jへの乗り替わりはマイナスポイント。
センショウユウト
①馬の特徴
脚質:中団差し(近走追い込み多し)
血統:父:キンシャサノキセキ、母父:ワイルドラッシュ、父母どちらもスプリント能力高し
②レース成績
3勝クラスを勝ち上がったばかりで、不良馬場でも問題なく走れる。近走は後方からの追い込みで勝っている。末脚はそこまでよくない。
③レース評価
評価:E 後方からの競馬がそもそも不利なのと、そこまでの末脚を出せていないことからここでは勝負にはならないと思われる。時計も少し物足りない。
タイセイアベニール
①馬の特徴
脚質:後方追い込み
血統:父:ベーカバド、母父:ブライアンズタイム、そこそこのスプリント能力とパワーのある血統
②レース成績
近走のリステッドは掲示板内を確保できているが、重賞クラスになると後方からの追い込み届かずとなっている。安定して、33秒台の末脚を出せているのは魅力。
③レース評価
評価:C 末脚や時計は問題ないが、いかんせん展開が向かない。また、レースに参戦する馬に重賞でかなり負けており、ここで勝ち負けするのは難しいか。とはいえ、末脚が炸裂すれば勝ち負けはできるので、展開が向けば。
ビアンフェ
①馬の特徴
脚質:逃げ
血統:父:キズナ、母父:サクラバクシンオー(ディープにスピードの短距離の血をまぜて、スピードの能力を強化。短距離、マイル向きの血統)
②レース成績
重賞でも問題なく結果を残せている。しかしながら、ハナを切れないと走らなくなり、2番手以下に落ちるとほぼ勝てない。
③レース評価
評価:B レース展開が向いており、問題なくパフォーマンスを出せば勝ち負け可能。ただ、テンの速さでハナを切りそうな馬が複数いる中でハナをとれなかったときのリスクが大きい。洋芝への適性も疑問。
マイネルアルケミー
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:ダンカーク、母父:フジキセキ、ダート能力とスプリント能力が高い
②レース成績
近走3勝クラスを勝ち抜き、連勝中。どちらもポジションと展開が向いたような形で強い競馬ができていたわけではない。ポジションの割には末脚はそこまで伸びない。
③レース評価
評価:D さすがに相手のレベルがかなり上がるためここでの勝ち負けは難しい。近走は黛Jが好騎乗できているので一発に期待か。
ミッキーブリランテ
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:ディープブリランテ、母父:Dansili、どちらもスプリント能力が高い血統となっている
②レース成績
マイルを主戦場としていた馬で最近は短距離レースに出走している。好位からの粘り込みで勝てた阪急杯を除けば重賞で結果を出せていない。近走を見ると、短距離はさすがに忙しいか。伸び切っていない印象を受けた。
③レース評価
評価:C 短距離1,200はさすがに忙しく、後方からだと全く伸びないので、一発はあるかもしれないが、勝ちきれるイメージはない。
リンゴアメ
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:マツリダゴッホ、母父:マイネルラヴ、短距離の適性は高い
②レース成績
函館2歳Sで勝利以降、主だった成績を残せていない。葵Sも出遅れから全く伸び切らずに12着と能力に疑問符。
③レース評価
評価:C 函館Sで勝ったことと斤量50ということでの評価。正直重賞で戦えるかどうか疑問符だが、条件が向いているため展開さえ向けばいいのだが、テン乗りということもあり、ここは経験程度か。
ロードアクア
①馬の特徴
脚質:先行
血統:父:ロードカナロア、母父:ダイワメジャー、どちらも短距離の適性が高い、スプリント適正を高めた血統
②レース成績
オープン、重賞クラスでは、いまいち成績が残せていない。先行はできるが粘り込みが足らずに負けてしまう。
③レース評価
評価:D 時計も問題ないのだが、どちらかというとペースが流れたほうがパフォーマンスが出るタイプで今回のレースには向かない。継続騎乗しているのはプラスポイントだが、同型も多くいる中で展開が向くかというとかなり微妙。
総括
評価結果
評価A:アスタールビー、カレンモエ
評価B:ケープコッド、コントラチェック、ジャスティン、ビアンフェ
評価C:シゲルピンクルビー、ジョーアラビカ、タイセイアベニール、ミッキーブリランテ、リンゴアメ
評価D:アルピニズム、カツジ、マイネルアルケミー、ロードアクア
評価E:センショウユウト
感想
同日開催のエプソムカップと同じくこちらも小粒なメンバーが揃いましたね。正直評価C、Dあたりはかなり悩みました。これから追い切り等も加味して最終結論出そうと思いますが、なかなかおもしろい競馬になりそうです。
推す穴馬:アスタールビー、ジャスティン
危険な人気馬:ミッキーブリランテ、シゲルピンクルビー