そんなワケで、僕はエレベーターに乗れなくなった

 はじめまして、バツイチ の柄夢雅夫(ガラムマサオ)と申します。

 ペンネームでお分かりのように、カレー好きです。前妻もカレー好きでよく食べ歩いてました。車を手に入れた、最初のドライブも隣の県の老舗カレー屋さんまで。

 今の妻はあまり辛いものが好きではなく、一緒にカレー屋さんに行ったことないなぁ。いや、前妻とばったり会うのを恐れて封印してたのかも。

そんな前妻とばったり会っちゃった話。しかも、妻と一緒の時に。

 僕は、別れてから2年後に再婚。翌年、子供にも恵まれ、さらに2年後に、二人目も。下の子が高校に入った時に、東京に単身赴任に。前妻とはいい別れ方ではなかったので、全く会うことも無く20数年が過ぎてました。

 2ケ月ぶりに帰ったときに、妻が一緒にショツピングに行きたいと出かけました。しばらくぶりに二人で出かけるが嬉しいのか妻が腕を組んできました。自分はあんまりベタベタするのが好きでなく、特に若い時は嫌で、前妻とは手をつないで歩いたこともなかったのですが、妻が喜んでいるからいいかと、そのまま腕を組んで歩いてました。
 書店に行きたいというので、地下に駐車場とスーパーがあり最上階に書店のある ショツピング ビルの1Fでエレベーターを待っていました。
 地下から上がってきたエレベータが1階につきドアが開くと、昔のエレベーターガールのいた位置に、なんと前妻が!前妻は驚いた顔、僕は妻がいるのでそ素知らぬそぶり、(妻は前妻の顔は知りません)、横目で見ながら奥に進むと、前妻の視線が組んでいる腕に、そして明らかに怒った顔に。

いや、いや、違うんだって。これには訳が・・・って言いたいけど言えない。20年以上、全然会わなかったのに、なんで、今日なのと・・・。

 エレベーターが動きだし、早く前妻降りろと祈りながらも結局最上階の書店まで、 この時間の長かったこと。
 そうだ、カレーもだけど、本も好きだったよなぁとまた思い出し。先に前妻が書店に入り、その後をついていく形で書店にはいると、妻がトイレに行きたいというので、少し離れた所で待っていました。すると、前妻もトイレへ、そうだ、本屋にいくとトイレに行きたくなるって言ってたなぁ。と思い出に浸る間もなく、変な気起こして、妻に襲いかかったりしないだろうなと、ハラハラ 。この時間はさらに長く感じられました。
 妻が先にでてきてホッとし、他に行きたいところあるから早く本買っちゃってと、そそくさと書店をでました。

 そう、こんなワケで僕はエレベータに乗れなくなったのでした。


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