私が自転車競技をやる理由
スポーツは素晴らしい。
多くの大切な事を学ばせてくれる。
年齢をただの数字にかえてくれるし、スポーツマン同士の清々しい居心地の良さや時間を過ごす事ができる。
三十路を超えてからそんな事に気がついた。
しかし。コロナ禍をきっかけに少し自転車から離れ、自転車競技をやる理由をよく考えてみると少しだけ人とは違う理由なのかも?と思えてきた。
実は私は自転車そのものが特別大好きってわけではない。
では何故6年以上も自転車で走っているのか考えてみた。
もともと私は好奇心の強いタイプで若干理屈っぽい所もあるので、身体を動かすスッキリ感よりも身体の動かし方や動かした後の身体の反応。メンタルの変化。重力や空気との付き合い方。などへの興味が自転車競技をやる理由でもあった。
もちろん冒頭の居心地の良さも理由の一つである。
しかしどれも1番の理由ではなく、時間もお金もここまでかけてやる理由としてどれも腑に落ちない。
じゃあ何が原動力なのか?
ズバリ1番の理由は父親だから。
家族の為の健康維持ももちろんだが、親がスポーツを始めてから結果を出すまでをリアルタイムに我が子に見せられるケースはそんなに多くなく、プロのスポーツ選手であるほどそうだろう。
アマチュアのオッサンだからこそ多感な成長期の子供達に、向上していく姿を間近で見せる事がでていると考えていて、なにか少しでも心の栄養にしてくれたら良いなといつも思っている。
日頃「自分の決めた事はキッチリやろうね。でも今の自分には合わないと分かったらスパッと辞め、新しい事に向かうんだ!」と子供達に言っているので、私自身がやって見せなくては説得力がないし「言葉より行動を見て判断しなさい」とも言っているのでやるしかない(笑)
私自身が親として我が子に教えるべき事を競技を通して学んだ事も多くあり、それは以下の様な事だったりする。
1.夢中になる事の強さ。両親はその夢中を探す手伝いをしてあげられるという事。
2.高い目標に向かっていく事で、高い志しを持った仲間達のいる所へ自分が自分を連れて行ってあげられる事。
3.何事も漫然とやらずによく考えて丁寧に行うことで、それが心も身体も怪我をせずより良い成果に導くという事。
うちでは勉強や習い事などのほとんどの事を本人に選択させているが、唯一我が子の意思を聞かずに決めた事は"生を授ける"という事だ。私達が勝手に決めた事なので、責任を持って父親を全うしたいと考えている。
子供達の可能性は無限であり、その可能性にできる限り挑戦し、夢や目標に向かって実りある人生にして欲しい。
「夢は叶う」
と知らないから言えていた自分がいたが、競技をやってきた事で今は知った上で言える様になった。
あともう少しだけ競技を続け、我が子に行動で伝えたいと思う。
これが私の自転車競技をやる理由でした。