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我楽多物語2 その11「再上陸」

船が上海の外灘に到着した。
上陸早々排ガスとゴミの匂いが漂っている。
上海、やはり気分が良くない街だ。


また来た

しかしそれが実感となる。
私はまた上海に来たのだ。
いつも見る上海の景色。
何回も踏んだ中国大陸の地だ!
船から降りると雑多でうす汚れた街が目の前に広がっている。
そしてけたたましいクラクションの音が鳴り響いている。
8月の終わり、まだまだ蒸し暑い。
少しの間、離れていた上海
旅行で訪れた時と比べると若干おしゃれな若者が増えていた。
しかし2002年の上海は
まだまだ先進国のファッションセンスではなかった。
船で知り合った2人の留学生
チャラ男と王子の家へ向かうためにタクシーに乗り込んだ。
タクシーから街を眺めていると
日本語や韓国語の看板がいくつも目に入る。
ハングルの看板がずいぶん増えたようだ。
たいていは料理店やマッサージ店の看板であるが、
短期間で在中外国人がかなり増えた証である。

便利になった上海

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