プロレスの練習生だった話17

7/7の晴天の中荷物を抱え千葉を離れた。
7/8に東京の新団体の代表と話をつけるために。

その日は知り合いの家に泊めてもらった。
大学生だった彼は小綺麗な服に都内のマンションに1人で住んでいた。
狭い寮に慣れてしまったので落ち着かなかった。
夜は池袋に行こう。と誘われてはじめて池袋に行った。
ダーツをその日はじめてやった。
同世代はこういうふうに遊ぶのか。
ずっと入寮前から節制して寮費を貯めたり筋トレをして入門してから練習漬けだったから見るもの全てが新鮮だった。
何よりプロレス界以外の人間と話をするのはすごく久しぶりだった。
一般の人はこんなに優しいのか。
衝撃だった。

当時はおしゃれだとかそんなこと考えは暇もなかったので彼の服装や遊び方などはのちの自分に影響を与えた。

2個上のその人は東京のお兄ちゃんって感じで慕っていた。

東京のお兄ちゃんに別れを告げ、代表の元へ行った。

場所の指定は新百合ヶ丘の貸しスタジオだった。
バレエの練習をするような場所だった。
現れたのは自分よりだいぶ背の低い男性だった。
代表だった。

なんでプロレスラーになりたいの?
と聞かれた。

元々憧れていたKAORU選手が試合中に怪我をし、引退をブログに綴っていたことを知り、この人が辞めたらプロレスを見なくなる。それは嫌だから自分と試合してくださいと頼み込み、またKAORU選手の直系の後輩の方からもプロレス入りの背中を押してもらったことなどを伝えた。
※marvelous所属
2022/8/8に引退

ドラマがあるね。君がデビューしたら面白そう。と言っていた。
また、どんなレスラーになりたいのか?と聞かれた。

入門前から考えていたがルチャやハードコアをやりたいと思っていた。しかし、それには基礎のレスリングでも沸かせられるようになりたいと思っていた。
極端に言えば今は繋ぎの基本技ボディースラムでフォール取れる選手になりたいと伝えた。


そして団体の説明として、練習生になる前に練習生候補というものがあるらしくそれぞれにあった課題をクリアして練習生になるというものだった。
現在練習生は3人いて1人は女子とのことだった。

練習は新百合と新宿スポーツセンターでやるとのことだった。

この時は新しい団体、一期生としてやれることに魅力を感じていたので気にならなかった。

当時の自分には未来の期待しかなかった。

東京に越してくるのは

8月くらいになることを伝え、練習の曜日わかったら連絡するとのことで面接は終了した。


そして静岡に一度帰ることになった。

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