アムステルダムで合法的なトビ方を心得よ
夜行バスは、アムステルダムのはずれの駅に到着した。外はまだ暗く、寒い。睡眠はそこそこ取れた。
6時半の電車に乗ってみる。はじめはアムステルダム中央駅を目指した。到着し、少し構内を散策するが、まだ夜も明けない駅には何も無い。100年前から変わってなさそうな駅のチャイムだけがホームに響いている。
Googleマップで調べて、風車のある町ザーンダムに行くことに。タッチ決済ができることに感謝。
駅を降りて、スーツケースを引きながら風車を目指す。途中でパン屋があったので、朝ごはんにした。ピザ?のようなものがアルミホイルに巻かれて出てきた。無料でトッピングを追加できて、焼いてくれたのでほかほか。夜行バスの疲れが少し癒えた。少し雨が降り出した町を再び歩く。
川の傍に立つ複数の風車。晴れていれば綺麗だっただろうが少し残念な雰囲気だ。驚いたのは水面の高さ。まあ広めの川の水位ギリギリに家や水車が立ち並んでいる。堤もあるが高さが1mやそこら。洪水の多い日本からすれば恐怖すら覚えるが、そのおかげか風光明媚な町である。集落の中にも水路が引かれ、緑豊かなかんじだ。雨が強くなってきたのでチーズミュージアムとやらに入ることにした。
チーズミュージアム。この町の見どころのひとつで、チーズの作り方を学ぶことができる。しかし我々の目的は、その奥にあるチーズ屋。ここではざっと30種類くらいのチーズを買うことができるし、うち15種類くらいは試食ができる。牛だけでなく、ヤギのものもあるし、味の説明とかもしてくれてとにかく面白い。10種類くらい食べたが、とにかく濃い!うまい!これは日本のチーズを超えてる。。依存性あるよこれ。
と買いもしないのに調子に乗って食べすぎたため、非常に気まづくなった。お土産にしたいが溶けるのが怖いのだ。暴風雨となった外に飛び出して気合で駅に向かった。
ザーンダムから電車で数十分、再びアムステルダム中央駅に到着。まだ午前中なのが嬉しい。ここからは再びスーツケースを引き歩く。東京駅のような駅を出ると、かつて世界一となった町とのご対面だ。
歩いてみて、長崎県にあるテーマパーク、ハウステンボスはよくアムステルダムを再現出来ているなと思った。カラフルで可愛い街並み、多数のクリーク。しかし再現されていないことが3つ。まずひとつ、
家がガッタガタ。
アムステル“ダム”というだけあって、ここは川を埋め立てた土地。そのせいで地盤がグラグラなのだろう、家はあちこちに傾いている。ちなみにオランダ人、傾きを利用して壁に滑車をつけ、天井裏にものを運びやすくしているらしい。ちなみにこういった経緯で、「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」なんてジョークもあるんだとか。
ハウステンボスで再現できていないものふたつめ。大麻。そう、この国では大麻は合法。緑のネオンがあちこちで光っていて、もれなくその周りは例の独特な臭いがある。でも店の数はバンコクより少ないかも?でもそれはカオサン歩いたせいか。まあいいや。
ハウステンボスで再現できていないもの3つ目。歓楽街。18禁のお店。これも合法。red lightと呼ばれる通りには、大量の風俗店が。赤い電飾で囲われた窓の中にお姉さんがいて、こっちを誘惑してくるという営業方法。利用可能の窓枠が赤く光ってるのでred light。昼に行ったのだが夜はもっとやばいだろうなあ。
この町には他にもS〇Xショーだとかグッズショップもある。その中で入ってみたのはそういう専門の博物館。中には色んな国の情事やその芸術表現のの歴史とかを展示してあり、日本の春画もある。セクシーとかではなく、本当に興味をひかれるものがある。
残念ながら、ここに写真をあげる勇気は無い。というか、フォルダにもなかったので、撮影禁止だったのだろう。
クリーピーナッツは曲の中で、売〇とか薬じゃなくて音楽で合法的に飛ぼうぜ、なーんて言ってるが、ここでは全部合法。もしクリーピーナッツがオランダ人だったらなんて歌ってたんだろう。
アムステルダムの観光はここまで。夜行バス終わりでスーツケース引っ張って歩くのは本当に骨が折れる。アムステルダムに戻り、今からはドイツ南部、ミュンヘンを目指す必要がある。
しかし時間がまだある。そうだ、ドイツ北西部、ケルンに行こう。こんなことが出来てしまうのが、私の持つユーレイルパスの力だ。
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