Who are We?〜休学支援もあっていいじゃないか〜
1. 休学支援もあっていいじゃないか。
人生は、多くの未来に関する選択、つまり『決断』で溢れている。
『判断』は過去、『決断』は未来のことを決める際に使う言葉。これは、Patagonia 元日本支社長の辻井さんから引用した言葉だ。
そして、この『決断』の際には様々な思想が駆け巡る。何が正解か分からず、立ち止まることも多い。そのため、人生経験の短い学生たちには常にサポートの場が設けられている。
例えば中学校、高校においては進路指導室。大学においては、就職活動支援のキャリアセンター、留学支援の国際部などが例として挙げられるだろうか。
このように、学生である私たちは、様々な形で大人たちや卒業生などによる人生における『決断』のサポートを受けることができる。
だが、進路選択において休学・ギャップイヤーをサポートしてくれる場はあるだろうか?正直、かなり少ないように感じている。
神戸大学や東京大学にはギャップイヤーを支援してくれる窓口やプログラムがあるが、まだまだ少数と言える。
特に日本においては、「小学校 → 中学校 → 高校3年 or 就職 → 大学や専門学校の規定年数 or 就職 → 就職」といったように、間髪を挟まずにストレートで歩みを進めることを良しとする意識が強いように感じる。
そのため、休学やギャップイヤーは「ドロップアウト」などと呼ばれることもあり、良いイメージを持たれることはあまり多くはない。
2. 「×」ではなく「?」
実際に、僕たちが関西大学で休学に関する授業を行った際には、下記のようなややネガティブなコメントが集められた。
僕たち自身や周囲の休学経験者の声を聞いていても、世間が抱く休学・ギャップイヤーに対するイメージはだいたいこんなところだと感じている。
僕たち自身がそうであったように、やはり「休学」という選択肢を周りに伝えると、「?」が突き返されることが多いように感じる。
ただここで救いだと思ったことがある。それは
休学が決して悪ではなく、ただただ「?」な選択肢であるという点だ。
上記で紹介したように、休学に対しての多くの意見は「〜そう/〜では?」という推測が多く、断定して休学は悪だ!という人は決していなかった。
ただ、休学という存在が未知で、何者なのかがハッキリしていないだけだという風に感じた。
3. 休学への価値観
それに対して、掲載予定であるデンマーク出身のアレクが、「休学は主流な選択肢で自然な流れだった」というように、文化として休学が自由な一選択肢として認められている国もある。
このように、日本と比べて、高校・大学在学中の休学や留学、大学入学前・卒業後などに取得するギャップイヤーなど、年齢や学年に関わらず多くの選択肢にありふれている国も海外にはたくさんある。
前例や経験者が周囲に溢れている状況が、日本ではまだ『?』な選択肢である休学をポピュラーなものたらしめている。
その点、まだまだ日本では休学という選択に対する自由度は高くないというイメージが拭えない。
そんな日本の現状で、僕たち2人は昨年、休学という選択肢を選んだ。
僕たちは、幸いにも休学を選択した方々のお話を聞く機会があったり、元々海外に興味がありギャップイヤーという単語を知っていたこともあり、休学という選択肢を自然と考えるようになっていた。
本当に、幸せな環境だったように思う。
実際に休学してみると、世間のネガティブなイメージとは程遠かった。それぞれが大学生活ないし、就職活動期間では見つけきれなかった自分の価値観に気づきことができた。そして、様々な休学経験者に共通するポイントでもあるが、休学期間を通じて自分の決断に少し自信がついた。
コロナの影響も受けたが、学校では学べないような経験をすることができ、結果として、非常に充実した時間を過ごすことができた。
長い人生のうちの1年を使い、度重なる決断を強いられ、自分をより深く知る時間を作ることができる。そして、その1年間がその後の人生における後悔ない選択に繋がる。これらが、僕たちが休学を否定しない大きな理由となっている。
4. 休学支援があってもいいじゃないか。
そこで僕たちはこんなことを思うようになった。
進学や就活に関してはサポートを受けられる場がたくさんある。でも、日本において、休学やギャップイヤーを選択した人は未だ少数派で、サポートを受けられる場所は決して多くない。
もし、周囲の休学経験談を伝えることで休学をサポートできたら、デンマークのように休学へのハードルを下げることができるのではないだろうか。
じゃあ、休学を選択した僕たちが支援をしよう。
キャリアや留学支援があるならば、休学支援もあっていいじゃないか!
ということで、ゆっくりと走り出した僕たちの最初の活動は、関西大学堺キャンパスでの休学・ギャップイヤーについての講義だった。
講義自体はうまくいったのだが、この程度で満足していてはダメだ。
と思い、高校生にも伝えようと母校にオファーをかけてみたが却下された。笑
理由は高校は3年間のスパンの中で、進路指導のカリキュラムを組んでいるからとの事。やっぱり厳しいか~。
それでも、僕たちにできることはまだまだある。それが、このnoteを通じて様々な休学の形を届けるという活動だ。休学という選択肢を取った、国内・国外の学生や社会人の方々にインタビューを行い、彼らの休学ライフを文章にする。
そうして、話を聞いているうちに僕たちはあらためて気付いた。
100人いれば、100通りの休学がある。
自分たちの休学だけではなく、もっとたくさんの人の休学ライフをインタビューして、記事に書いて多くの人に見てもらおう!
休学・ギャップイヤーに対する世間との認知のギャップを解消し、より多くの人が、それぞれにあった正しい選択肢を取れるようになりますように。
というわけで、このnoteでは、実際に休学をした2人の大学生が様々な休学という選択肢をとった学生や社会人へのインタビューを通して、様々な休学ライフを伝えていきます。
どうぞ、暖かく見守ってください!
5. 自己紹介
・川口裕登(かわぐちひろと)
1998年生まれ
現在、関西大学人間健康学部 4年生。
大学ではスポーツや福祉を通じて、人間の「健康」「幸福」を学んでいる。
大学まで野球をしていたが、ひょんなことから海外にいったことがきっかけで海外旅行にハマる。気づけば1人でアメリカに行くくらいまでに。
そして、もっといろんなことを知って、勉強したいと思い、休学を決意。
2020年4月~2021年3月 休学。
来年春からは不動産の営業マンに。
・高倉遥輝(タカクラハルキ)
1999年生まれの社会学部 4回生
休学期間:2020年4月~2021年3月
社会学や学生団体での活動を通じて、ソーシャルデザインや参加型デザインへの関心を持ち、それらが有名なデンマークに渡航。
春からはデンマーク生活中にご縁があった企業に就職。
ビールが大好きです。
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