見えないものを見えるようにして観続けるということ
こんにちは!株式会社フォーバル東北支店の高橋了です。
東北地域の中小零細企業にとってなくてはならない存在になることを目標に経営コンサルタントでありDXアドバイザーとして活動をしています。
突然ですが、今回のタイトル。(心霊的なものではありません!)
何が問題で、何が課題なのか?失敗したらどう改善するのか?問題と課題のお話はまた今後として、まずは会社経営において、正しい打ち手を検討するために、どのようなことをすべきか。
皆さんは会社でどのような目標値を持っていますか?
モノを販売している会社であれば、数量や金額とか。
コトを販売している会社であれぼ、かけた時間と対価や単価とか。
はたまたお客様と会った回数や、特定のアクションの回数など、さまざまあるかと思います。
ときには「現場の社員には目標値なんてないよー」という会社もあるかもしれません。実際にお会いする経営者の皆さんの中で、従業員さんに目標値を持たせていないというケースは肌感覚として少なくありません。
今日は、会社にとって大事な指標ってなに?それってどうやってみるの?ということをお話ししてみたいと思います。
こんな人にオススメ!
・会社として目標値は持っているけど、なかなか達成できない
・個人として目標値は持っているけど、なかなか達成できない
・そもそも目標とか大事な指標を持っていない
改めまして。
会社にとって大事な指標と聞いてなにを思い浮かべますか?
決算時点の売上高や経常利益、毎月のキャッシュフロー。こんなような指標がパッと思いついたのではないでしょうか。
決算書は年間の会社の成績表であり、とても大事な指標ですね。多くの場合、これを12ヶ月で分割して毎月実施する月次決算をされている会社も多いのではないでしょうか。一年後、蓋を開けてみたらビックリ!なんて事のないように、毎月毎月成績を確認するわけですね。
この月次決算は会計事務所の支援を受けながら実施されているケースが大半かと思います。
その月次決算で毎月目標通りの結果であれば良いのですが、必ずしもそうとは限らないですよね?その時に登場するのが、大事な指標なわけです。
今日は分かりやすく、物販の会社で例えて考えてみましょう!
こんな会社があったとします(ケーススタディ)
例えばこんな会社
営業マン3人(AさんBさんCさん)
稼ぎ頭の営業マンがいてくれて助かる一方で、売れない営業マンをどう育てるか悩んでいるそうです。会社は売れない営業マンが育たないと利益が残らないそうで、経営者の方はとても困っている様子。
商品A:単価5万円
商品B:単価50万円
商品C:単価20万円
毎月営業マンのAさんは高単価の商品Bの販売を頑張っており、常に売上ランキング上位です。毎月500万円は売ります。一方営業マンのCさんは低単価の商品Aばかりで売上は伸びず、常にランキングの下位の方にいます。毎月売上100万円から150万円くらい。その差は歴然ですね。
いったんまとめてみましょう。
たしかに、CさんがAさんまでとは言わないまでも、Bさんくらいになると良さそうですね!
しかし、本当にそうでしょうか?
決算書で見たいのは利益でした。
毎月の大事な指標は売上のようです。
あれ?矛盾していませんか?
粗利を見る習慣
こんな表を見てみましょう。
いかがでしょうか?
商品ごとの粗利率を調べて個人別の販売数量とぶつけてみました。売上は確かにAさんがトップですが、粗利は実はCさんがトップであったということが分かりますね。
決算書で見る数字と毎月の目標のジレンマ
年間を通して決算書という成績表を確認するときに、経常利益を見ませんか?会社として、いくら利益を残すことができたのか。
しかし、毎月の目標設定はなぜか「売上高」になっているケースが多く見受けられます。
参考例のように、粗利率が異なる商品を取り扱っている場合、売上高で目標設定してしまうと、利益率が悪くなってしまうケースがございます。
先ほどの例でみると・・・
Aさんの利益率:6.1%
Bさんの利益率:14.8%
Cさんの利益率:36.7%
という計算になります。
もしかすると、Cさんの営業スタイルが会社にとってもっとも効果があるのかもしれません。
ちなみに、Aさんが売上がそのままで、利益率がCさん並みとなると、粗利の金額が165万円増え、伸長率は600%を超えます。
このように、今まで見えていないものを見ないままで同じ打ち手を繰り返しても改善は難しいということです。
大きな目標は小さな目標の集合体です。
それを何にするのか、この判断と誰でも見える状態にすることが改善の第一歩。
目標は大きなところから逆算して、月別、チーム別、個人別、商品別とどんどん小さくしていくのが定石です。
そしてもっとも大事なことが
目標を設定しっぱなしにしない!ということです。
目標を渡して、あとは放置。
見えるようにして、あとは放置。
後から未実施項目を見てビックリする。
これでは意味がありません。
見えるようになったら観続けるのです。
その中で変化に気づき、リアルタイムに行動を調整するから目標をキャッチできるようになり、小さな目標が全部クリアできれば会社全体の目標がクリアできるということです。
まずは自社における大事な指標は何か考える。そして、それが見えないものであれば、どうすれば見えるようになるか考え行動する。ここからチャレンジしましょう!
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