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英会話アプリが変えた、私の英語学習

※この記事は、私が所属している「ノンプロ研」の Advent Calendar 2024の10日目の記事です。


英会話アプリを始めました

1か月前からスピーク (Speak) という英語のアプリを使って、実に30年ぶりに英語の学び直しをしています。
英会話アプリ、今はたくさんありますね。おかげで様々な学習法から自分に合ったものを選べます。その中で私がスピークを選んだ理由はこんな感じ。

  • 豊富なレッスンの中から自分のレベルやニーズに合わせて自由に選べる。

  • AIとのフリートークができ、トーク後のフィードバックとカスタムレッスンが秀逸。

  • 料金がお手頃。(年払いで月額1,650~2,483円)

  • ビデオに登場するネイティブの講師陣の人柄が魅力的!!

私の学習方法

私の学習方法は、「講師の発言はすべて真似する」です。例えばあるレッスンでこのようなセンテンスが出てきます。

I'm decent at public speaking. 
和訳:人前で話すのは割と得意です。

英会話アプリSpeak 中級 Part1より

レッスン内での発声練習は、こういった短いセンテンスだけを対象としています。でも私は、講師の説明も全て発声練習の対象にしています。

"Decent" puts us on the good side of things. Use "decent at" to say you are acceptable. You aren't great though. Pretty much same as "okey".
和訳:"decent"は、私たちを良い側面においてくれる言葉です。得意なうちに入ることなら、"decent at"を使いましょう。でも、すごく得意ではないときです。「悪くない」とほぼ同じです。

英会話アプリSpeak 中級 Part1より

たったこれだけでも大変です。まず、講師の発音が聞き取れない。何度聞いても「知らない単語だ!」としか思えません。あとで字幕を見ると知らない単語なんてひとつもないことに気づくわけなのですが、はじめはとにかく聞き取れない。

ベラァリッ… なんて?

例えばこのフレーズ。

Some people are better at it than others.
和訳:うまい人っていうのが必ずいるものです。

英会話アプリSpeak ミニコース「失礼なく会話を終わらせる方法」より

この better at it than others を、講師は「ベラァリッテナーズ」のように発音します。私はそれを聞き取ることができません。5回再生しても聞き取れないときは、降参して字幕を見ます。このときもそうしました。で、「全部知ってる単語じゃん…」と愕然としたあと、スピーキングの練習を始めます。最初は「better 、at、 it、 than、 others」と区切りながらゆっくり発音し、それを少しずつ早くして、最後は講師と同じ速度を目指します。そうするとはじめは謎の呪文のように思えた講師の発音も、better at it than others としか聞こえなくなります。こうなるとめちゃ楽しい! 

1回15分のレッスンに3日かける

スピークのレッスンは1回が約15分という手軽さが売りなのですが、私のこのやり方だと、(子音や母音の発音練習も含めると)たっぷり3日はかかります。だからレッスンは遅々として進みません。でも上機嫌。
この感じ、楽器の練習にとてもよく似ていると感じます。

楽器練習になぞらえてみる

私は楽器の練習が好きです。「昨日できなかったことが今日はできる」を体験できるからです。これまでにピアノとフルートとバイオリンの楽器経験があります。

「恋のうぐいす」の怒涛の装飾音

こちらの音源は、フルート曲「恋のうぐいす」の最後の5小節です。これが吹けるようになるまでの過程は、"Some people are better at it than others." を言えるようになるまでの過程と似ています。

このフレーズは装飾音が多く、音源を1回聴いただけでは「なんて?」ってなります。だから、はじめは音符5つ、それができたら1小節、と徐々に音符を増やしながら、「聴く」と「吹く」を繰り返します。すると最後は意識から楽譜が消え、「恋のうぐいす」は私のものになります。この過程がまさに、スピーキングの練習の過程と一緒。

練習の過程そのものを楽しむ

楽器の練習中も、スピーキングの練習中も、フローに入って雑念が飛びます。その時間が好きです。やったぶんだけ必ず上達するというわかりやすさもいいです。昨日の私より、今日の私のほうが良くなってる。そう感じられる何かが身近にあるって、最高に楽しい!

英会話学習で得た新たな気づき

英会話を学び直す中で、自分の中に意外な気づきがありました。

英語教育への感謝

私は聞き取りや発音にめっぽう苦労しているものの、ありがたいことに文法で苦労することはありません。それは私が受けてきた学校教育のおかげです。
これまで私は「私が英語を話せないのは、私の受けてきた受験英語教育のせいだ」と勝手に逆恨みをしていました。でも今は「あの頃学校で文法を叩き込まれたから今がある」と感謝しています。
そんな話を、昔中学校で英語教師をしていた友人にしたところ、友人はこんなふうに言いました。
「そうなんだよ。6年間も学校で英語を習ったのに無駄だった、とぼやく人がいるけど、それは学校がくれたチャンスをあなたが活かさなかっただけのことですよ、って言いたい。」
本当にその通りだなと思います。

日本語文法の大切さ

私は日本語を話すとき、なんとなく単語をふわふわと並べ、あとは聞き手の理解力や想像力に頼る、という癖があります。主述のねじれもしょっちゅうです。でも講師の言葉を必死で聞き取ろうと努力する中で、「正しい文法で話すって、大事だな」という当たり前のことを身をもって実感するようになりました。スピークの講師の英語は文法がとてもきれいです。正しい文法で話すことは、聞き手を敬うことなのだと思います。だから私もそれができる人になりたいです。

こんなふうに、何かを学ぶことで、そこに直接関係ないところにも影響が出てくるこの現象は、人生の幅を広げてくれるものだなと思います。

まとめ

英会話は、手入れの要らない楽器

私は以前、「話せるようになったらいいだろうな」という漠然とした目的で英会話レッスンを受け、全然そうならない現実にがっかりして挫折しました。
しかし今の私には目的も目標もなく、発音やスピーキングの練習それ自体を楽しんでいます。それってなんだか強いことのような気がしています。
しかも、スピーキングの練習はいつでもどこでもできます。犬の散歩中でも、お風呂でも、ベッドに入ってからでも! 楽器のように片付けや手入れの必要もない。この手軽さは、趣味として最強です。 英語とのこんな向き合い方、ありだと思います!

追伸

目的も目標ももたないことが強い、と言ったものの、せっかくのアドベンドカレンダーなので、ワクワクする夢を1つだけ作ってみようかなと思います。じゃあ…、私の大好きな映画「レ・ミゼラブル」のこのインタビューが聞き取れるようになれば、きっと最高に楽しい!

最後まで読んでくださってありがとうございました!
Enjoy the process, and let’s keep growing together!