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BRM1019東京600ぐるっと関東一周~赤いきつねとSRの巻

5年ぶりのSRにむけて

自転車仲間タカさんの「ブルべを走ってみたい」から始まった5年ぶりのブルべチャレンジ。

振り返ると、2024年シーズンは11月から始まるため、BRM1111東京200金太郎(秋)をタカさんとともに走ったあと、同じく今年ブルべチャレンジを始めたというあすかさんに誘われて2024年4月BRM420たまがわ300西上州、6月22日にBRM622千葉400KMもてぎを一緒に完走。

ところが、なんとACPBRM規定の改定により、SRの対象期間が暦年(1月-12月)となったため11月分は無効になってしまい、お付き合いのつもりが、自分の為に400の前週6月15日にタカさんとともにBRM615東京300神流川を走ることで失効分をカバーしました。

そして、Super Randonneur(通称SR)を獲得するには、あと600Kmを走る必要があり、今回のブルべでコンプリートです。

あすかさんも別途200kmを走っていたので、一緒にSRを目指します。
二人でどのブルべが良いかお互いに調べてたどり着いたのがランドヌ東京さんのBRM1019東京600関東一周

せっかくなのでタカさんも誘って3人で参加することにしました。

ルートはこちら。

関東一周は過去春と秋それぞれ1回ずつ走ったことがありましたが、秋の北関東は寒い!という印象があり、今年は猛暑だったので10月中旬はそこそこ快適に走れるかな?など期待していました。

前厄と雨と

そんな中、8月中旬に眩暈で救急車で運ばれたり、転んで怪我して救急病院に駆け込んで膝を縫ったり、コロナのような症状で1週間寝込んだりと、1か月ほど自転車に乗れない状況に見舞われた前厄の私。。。。

ようやく自転車に乗れるようになってきたなと思ったら、今度は秋雨前線で週末は自転車にがっつり乗れない日々が続いてしまって、あっという間に10月となってしまいました。

ようやくスポーツの日の連休は晴れて、長距離を走っておこうと思い、奥多摩~風張~甲武トンネル~相模原を走ってみたらかなりヘロヘロになってしまい、かえって不安になってしまいましたw

そんなこんなで迎えた関東一周ですが、タカさんは最近お仕事がお忙しく2日連続でのライドは難しくDNSになってしまい、あすかさんと二人での参加となりました。

天気予報とウェアと荷物と

ブルべの参加が決まるとずっと気になるのが天気予報です。
秋雨前線の停滞で長期天気予報はずっと曇雨のマークがついています。
前回400kmでも雨に降られて、その際レインコートが寿命で雨が沁みてきていたので今回新たにレインコートを購入することにしました。

”ブルべ用のレインウェアと言えばmonbell”と勝手な思い込み。
オンラインで見ると3種類もあって違いが良くわからず、仕事帰りにリアルショップに行ってお話を聞いて以下を選びました。

何日か前になると、土日の気温差がすごい。
土曜日は22~30度の予報で日曜日は14~20度。前日夜までウェアは悩んで初日はショートジャージにアームカバーとレッグカバーに指無しグローブ、キャップで、着替えとして初冬用のロングタイツとロングスリーブジャージとウィンドブレーカーと指有グローブ、キャップ。
そして、ネックウォーマーと長袖と半袖のインナー1枚ずつとタオル。
過去の経験から秋の北関東は乾燥してて気温が下がるとめちゃ寒い。暑い昼間から夕方になると汗冷えで震えるのでインナー着替えは重要。それと、タオルは首に巻いたり背中に入れたりで防寒用に活用できるので毎回持参しています。

チューブバッグにはバッテリーと補給食と胃腸薬を詰め詰めして、着替え類充電器系はサドルバッグに入れて、ツール缶とボトル1本で行くことにしました。

ブリーフィング

当日は3時過ぎに起床、5時にあすかさんと待ち合わせして、5時半前に集合場所に到着すると、なんと一番乗り。
ちょうどランドヌ東京代表の津村さんも到着したところで、すぐに車検を始めてくれました。

車検を終えてブリーフィングを待っていると、以前一緒に300kmブルべをご一緒したマサユキさんも登場。

SRは目指してないけど今年2度目の600kmとか。。。

マサユキさんと一緒に

ブリーフィングが始まると、なんと、前日夜にキューシートの変更があったと!!
大多喜町のルートが工事で通行止めになり迂回コースのため距離が変わりゴール地点も変更となったとのアナウンス。

印刷したキューシートにとりあえず手書きでルートは修正、距離は直せなかったので、頭の中で計算しながら走ることに。
RWGはアップデートされていたので、連携していたGarmin connectからサイコンにルートをアップロードして、何とか準備完了。
ブリーフィングの大切さを感じました。

スタート~上総亀山駅は向かい風

スタートは信号に引っかかるので、千葉に抜けるあたりまでは集団になります。


参加者でPBPのベストを着ている人が多くこの時期の600ともなるとツワモノだらけになるんだなと感じました。

遅れてスタートしたマサユキさんが銀座手前で合流し都心を抜けるあたりまでおしゃべりしながら走って、千葉の手前でビューっと消えていきましたw

お天気は良くて暖かくて、千葉に入るあたりまでPBPライダーにひいてもらえたので、気持ちよいスタートでしたが、357号線からは向かい風の中二人旅に。。。

市原あたりからさらに風が強くなって、時速20kmぐらいになり、自然と合流しのろのろと大多喜あたりまで南下しました。

最初のチェックポイント千葉県「上総亀山駅(JR久留里線)」110km地点に12時前に到着。


皆さんここまでの逆風でお疲れ気味です。

上総亀山駅~犬吠埼は追い風

ここからは養老渓谷の山岳ルートになり登りが続きます。

12時過ぎていたのでさすがにおなかもすいてきたので、ルート上にあった「山の駅養老渓谷 喜楽里」に立ち寄りました。

二人でおそばを注文。汗をかいた体に塩分が嬉しい。

隣に座っていた親子のお父さんが興味深げに色々話しかけてくれて、応援してくれたのが癒しでした。

ここからは南風の中、銚子までずっと北上です。
追い風で気持ちよくて、時速37kmほどで走っていました。
九十九里沿いも時速30km超で走っていたら、あすかさんからペースを落として!とクレームが。。。
自分では追い風の中軽くペダリングをしていたのですが、あすかさんはガシガシ踏んでいたようで、あとになって反省でした。。。

とはいえ17時に走行距離200kmを超え、なかなかのペースです。

何回かコンビニによって休憩しつつ、銚子が近づくにつれて西の空から雨雲の気配。

銚子ドーバーラインのアップダウンは追い風のおかげでさほど苦にならず、日没の暗闇で海も見えず、ひたすらこぎ続けているとようやく白い灯台が見えてきました。

チェックポイントの千葉県「犬吠埼灯台」223km地点には18時前に到着。

白いポストと灯台を被せて撮ると良いよ、と教えて頂きました。

撮ってる人を撮ってる人の影

牛丼と雨とホテルと

さて、今度は夕飯です。

あすかさんがおなかすいたー、と言ってましたが、銚子大橋を越えると街道沿いにレストランがたくさんあった記憶があり、我慢してもらってとりあえず橋を越えると、すぐに「すき屋」を発見w
18時半、先客のぶるべぇさんがいて、「ちょうどいい場所にあるよね」と笑

コンビニ以外でちゃんと食べるご飯はブルベ中のオアシスです。

さて、ここからがずっと国道124号~51号をひたちなかまで80kmほどをひたすらまっすぐ走るルート。

幸い少し追い風だったので気持ち楽でしたが、鹿嶋あたりからついに雨が降り出してしまい、しばらく「すぐ止むよ」などと言いながら頑張っていましたが、北風に変わってきて雨足も強くなってきたのでついにレインウェアに着替えることに。

時間は21時半ごろ。
ちなみにこの時点でマサユキさんは水戸のホテルあたりまで進んでいたようです。速い~~~!

さて、着替えてみるとあったかいし、濡れないし、早く着替えればよかったね~と言いながらも淡々と漕いでいきます。

ホテルには0時ぐらいに着くといいなぁ~などと話していましたが、鉾田市~大洗にかけては再びアップダウン(それも勾配10%とか)続きでペースも落ちてきました。

ひたちなかのチェックポイントの茨城県「ファミリーマートひたちなか湊本町店」313㎞地点に着いたのは23時40分ごろ。
気が付けば雨はやんでいて、仮眠ホテルまであと15kmほどとなり、少し安堵。

0時40分ごろに水戸駅近くの「ArCライフスタイルスペース&ホテル」に到着。

なんと自転車をお部屋に入れても良いとのことで、とてもラッキー。

シャワーを浴びて、着ていたウェアがやたら汗臭いので簡単に洗濯してそのままベッドで1時間半ほど仮眠。明日は4時スタートです!

平均時速の計測の為サイコンを付けたままにしておいたのですが、寝ている間ピーピーなっていて、どうやら建物の中でGPSが暴れていて、気が付いたら17kmほど走っていたことになっていました(笑)

お部屋も快適でよいホテルでしたが、長居できなかったのが残念。ちなみに早割で一泊6,900円(食事なし)でした。

茨城~栃木~群馬横断

翌朝4時、あすかさんは結局30分ぐらいしか寝られなかったらしく、ちょっと辛そう。

外に出ると風もあって予報以上にかなりさむい。冬用のウェアを持ってきて正解でした。

まだ日の出前の水戸市内を信号に引っかかりながら抜けて、もてぎまで山岳を走っていきます。

マサユキさんはというと5時40分ごろにホテルをスタートしたようで、どこで抜かれるのか、ドキドキです。

だんだんと夜が明け始めて、水戸で仮眠していたであろうぶるべぇさんたちも走ってきて、向かい風の中再び固まって走ることに。

もてぎには6時20分ごろ到着。
朝食がてらコンビニ休憩をします。

千葉のもてぎクラシック600などでも通るルートで、以前ここでカレーを食べて元気になったことを思い出して今回も朝カレーを頂きましたが、けっこう重かったw

この後宇都宮に向かって走りますが、食後のせいか二人に睡魔が襲いかかってきました。
おしゃべりして気を紛らわせたり大声や奇声を上げて睡魔と戦ったり、、、。

ごまかしながら、何とか乗り切り9時にチェックポイント栃木県「鹿沼駅(JR日光線)」405km地点に到着。

日も出てきて若干温かくなってきて、追い風区間もあったので気持ちよく爆走(この時もあすかさんは「勘弁してくれよ」モードだったに違いない)。

案の定あすかさんからペースダウンの指示があり、しばらく栃木の田舎道をのんびりと走ります。

チェックポイント「岩船駅(JR両毛線)」439km地点に10時40分ごろ到着。(マサユキさんはこの時12km地点まで迫っています)

次は佐野を抜けて桐生に向かいますが、この間も風が強く、あすかさんもだんだん疲れが溜まってきていて、ペースを落としながら進みました。(一方マサユキさんは宇都宮餃子は食べられなかったものの、佐野ラーメンを満喫していたようです。スゲ~余裕)

13時前にチェックポイント群馬県「西桐生駅(上毛鉄道)」474.5km地点に到着。

あすかさんの表情も辛そうで、自分もかなりへばってきています。

途中コンビニ休憩ではあすかさんからブルベの時によく食べるりんごパックをご馳走してもらいました。

ゴールまで残り9時間125km。
時速14㎞くらいでもゴールは出来そう。
ここからは追い風区間になるので余裕かも?

チェックポイントに着くたびにストーリーズでマサユキさんにメンションしていたのですが、このポイントで投稿を忘れて、この後マサユキさんに心配されてしまいました(失礼しましたw)。


このストーリーズがお互いの生存確認とペース配分に役に立って、励みになっていたようです。

埼玉突入とムードメーカー

ここからは南下します。


再び追い風区間になり楽になりましたが、ペースが上がり過ぎないように進みます。

利根川上武大橋を渡って埼玉県深谷市に突入!

埼玉に入っただけでなぜかすごい気持ちが楽になってきました。

途中途中ぶるべぇさんと抜きつ抜かれつしながらおしゃべりを交わします。
ブルべの楽しみの一つだったりします。

嵐山あたりを走っていると、あすかさんの言葉数も減ってきて、元気もなくなってきていたので青梅迄の山岳区間を前にコンビニ休憩をすることにしました。

「もうダメかも~」と弱音を吐くあすかさん。
残り90kmほどで6時間。
ブルべペースで行けばギリゴールができる計算でしたが、あすかさんの表情が本当に辛そうだし、あちこち痛いみたいだし、、、自分も弱気になって、最寄駅を探すと小川町の駅が6km地点にあり悩みます。

とりあえずスタートしようとすると。。。

うしろの方から颯爽とマサユキさんが現れたではありませんか!!!

元気な声とおしゃべりのおかげで空気が変わってあすかさんも少し回復?

「青梅迄は峠じゃなくって丘ですよ!」と励ましてくれて、再び颯爽と坂道を去っていきました。

気持ちが切り替わったのか「痛い~!つらい~!きぃ~~~!」と叫びながらも頑張るあすかさん。
途中の激坂山道が出てくると「どこが丘よぉ~~~」と叫びながらも頑張って登っています。
なんやかんやで飯能迄出てくると、知っている道に出たおかげか、あすかさんもかなり回復してきたように見えました。

この後青梅までの登りがまた長くつらかった。。。。

赤いきつねとSRと

18時50分、東京「セブンイレブン青梅四小前店」559km地点に到着!

残り40kmであと3時間余裕がある!と思って、寒いし温かいものを食べて少し休もむこと。。。
しかし、おでんを買って食べながらキューシートを確認すると、、、この後のルートで20時からゲートが締まる河川敷のルートがあり、締められると迂回しないといけなくなる場所があったことを忘れていました。

ここから15km地点。45分はかかります。ご飯を食べているとぎりぎりになりそう!
慌ててあすかさんに伝えようとすると、あすかさんも寒かったのか「赤いきつね」を食べようとしているではありませんか!
「あすかさん実は。。。」と説明をしつつも、スタミナも切れていただろうし寒いだろうし食べさせてあげたいと思い、「大丈夫です!」と言いつつも迂回するコースってどのくらいまわり道なんだろう?ここまで来て間に合わないのはいやだな、、、などと考えているのが伝わったようで、うどんを一口だけすすって身支度をしているあすかさん!
状況判断と決断の早い人だ!

申しわけないと思いつつも、間に合うように若干頑張り気味で走ります。
あすかさんは冷静に後ろから道案内をしてくれます。

何とかゲートに間に合って暗闇の河川を走っていると「ペースダウン!」とあすかさん。
ここまで黙ってついてきてくれたけど通過が間に合った瞬間にリクエストが・・・

ここまでくればあとはゆっくり走ってもゴールできそう。

ランドヌで慣れたルートを、あすかさんのおしゃべりしながらゆっくり。。。

ラスボス裏連光寺坂20時55分、のこり10㎞程。。。

川崎街道をゴールを目指して。。。

そして、、、、


21時40分、東京「ローソン宿川原三丁目店」601km地点にゴール!!

青梅チェックポイントでの判断がなかったら間に合っていなかったかも?!
ありがとうあすかさん。
ごめんなさい赤いきつねさん🙏

自分は5年ぶりのSR獲得。
あすかさんはなんと初ブルべイヤーで初SRを獲得!
本当にすごい人だ!!

そんなあすかさんの奮闘が伝わるコメントがこちら↓

この後ランドヌ東京のWEBで行う「完走認定申請」に戸惑いつつも何とか申請完了して帰宅しました。

ありがとうってつたえたくて

タカさんのおかげでブルべ再開を決め、あすかさんのおかげで達成できたといっても過言ではない今年のブルべ。ありがとう、タカさん、あすかさん!!

機材と装備について

ブリジストンアンカーRL8Dですが長距離を走れば走るほど、良さが伝わるバイクです。足が終わってきても回していれば進む感じで、体への衝撃も少ないのか疲れや負担が軽い気がしました。
※タイヤが28Cだったりホイールがカーボンだったりサドルが革だったりなどひとえにフレームだけのおかげでは無いかもしれませんが。


ぶるべぇで乗っている人が多いのが分かります。

そして、前回400kmの時、普通のサドルで言っておしりが痛くて仕方なかったので、5年ぶりに革サドルSELLA ANATOMICAを引っ張り出してきて装備。

「ハンモックのような座り心地」とブルべ界では評判のこれのおかげで今回はおしりが痛くなることはなかったです。

最後にモンベルのレインウェア。


雨の中を走るのにちゃんと雨をはじくし、ばたつかないし、ヘルメットの下にかぶるフードも案外良かった。そして防寒にもなる!!これは大きかった!さらにコンパクトにできたので嵩張りにくいのも良かった!!

完走した感想

自分自身にとっては、齢を重ねて体力の衰えや体調不良が続いていましたが、5年ぶりにSRを取れたことは大きな自信になりましたし、すごい達成感を感じた600kmブルべでした。
ほんと嬉しい!!

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