320_昔話32
昔話32
普段自分語りする機会ってあまりないと思う。語ったとしても話がバラバラになっちゃったり、聞いてもらえなかったりしますよね。なので興味がある人だけ読んでくれればいいし、長いから飽きちゃうかもしれないけど興味を持ってくれる方のために一生懸命伝えていきます。
小学校、中学校、高校とさまざまで多くの人たちと出会ってきた。友人もたくさんできたし、恋人もできたし、仲の良い先生もできたし、楽しい生活だった。
小学校の頃の記憶はあまり濃く残っていないし、周りの人たちの影響を受けたのかもわからないから、中学校高校の頃の話。
私は、中学校からバスケ部に入った。バスケ部といえばどんな印象だろうか。私のバスケ部はあまりよくなかったのかも知れない。なんか、不良というか柄が悪いというか。そもそも、私が1年生で入学した時の3年生が不良の集まりだった。入学当時、渡り廊下を歩いていたら、3年生の先輩に肩がかすったらしい。別に気にせず歩いていたら、瞬く間に胸ぐらを掴まれて、柱に押し付けられた。「お前舐めてんのか」って、ドラマでしか聞いたことのないセリフ。
その3年生の先輩は私の兄と同級生で、小学生の頃に家に遊びにきたことがあるので知っている先輩だった。兄と先輩が、バイオハザードのゲームで遊んでいたのだが、先輩が私のことに気づいた時「このゲームゾンビとか出てきて、銃で倒して血が出てくるんですけど、陸くんがいてもやっていいですか?」なんてことを私の母親に確認をとるのだ。何とも可愛いエピソードだろう。
しかし、今は胸ぐら掴まれてとんでもなく睨みを効かしている。「その子、龍一ちゃん(私の兄)の弟だよ」と別の不良の先輩が声をかけてくれた。胸ぐらから手を離し、その場を去って行く。その時に私は、不良の先輩たちの洗礼を受けた。
この学校で生きて行くには不良の先輩たちと仲が良い方が上手く生きていける。そう思った私は積極的に兄のコネを使って生きて行くことにした。別に兄が不良だったわけではないが、使えるものは使おうと思った。
そこから徐々に不良の先輩方と仲良くなって、すれ違ったら挨拶をするようになった。自然と周りにいる同級生たちも不良っぽい感じになっていった。生きやすい学校生活になっていった。でも別に私は不良ではなく、一線を画していたと思う。って思っていた方が気が楽だからそう思うようにしている。私自身は不良じゃないけど、周りはどう思っていたのかはわからない。
私は私なりに、不良とは話すけど、何となく一線を画す存在になるようにしていた。それは、不良は不良にモテるからだ。やはり類は友を呼ぶということで、不良男の隣にいる女性はいつも不良女だった。清楚系が好きだった私にとってはとても不都合だったので、不良と仲はいいが必要以上に関わらないようにしていた。まあ、かと言って清楚系の彼女ができたわけではない。女子にモテたわけでもなければ、男女問わず友達になっていた。
所謂エリート、スポーツ、勉強と文武両道の友達もいたが、なんだかんだ流され楽な方楽な方に身を置いた。いつしか、不良ともエリートとも言えない中途半端な存在になっていたんだなと今だから感じる。
中途半端な私は、あまり考えずに中学校を卒業し、楽な高校に入学した。偏差値は40くらいだったかな、当時は偏差値という言葉すら知らなかった。その高校には、中学校以上に不良がうじゃうじゃいた。特に、ひとつ上の先輩たちが警察に厄介になるくらいの人達だった。
高校入学当初の私は、中学校の時のテンションとあまり変わらずに、眉毛を細くし、ワックスで髪を決め、腰パンで登校していた。入学式が終了し、下校のチャリ置き場で同級生とわいわいしながら帰ろうとしていた。
「おい」
なんか大きい声が聞こえた。
「おい、お前だよ」
また聞こえた。こっちに向かって言っているようだったが、まさか私たちではないだろう。
「おい、テメェーだよ」
さっきの何倍もの大きさで聞こえた。瞬発的に振り返ってしまった。振り返った瞬間目が合った、野球部っぽい先輩とその彼女。
「お前舐めてんのか、おい」
私はただ、友人たちと話していただけと言うのに、舐めるも何もないだろう。
「いや、舐めてないです」
「は?お前どこ中だよ」
なんて会話をした。彼女の方が私と同じ中学出身だったのでそれ以上発展はしなかった。
入学後1週間がたったある日。その日は友達たちは先に帰ってしまい、1人でチャリ置き場へ。鍵を外してチャリに乗ろうとした瞬間に、二人組の先輩が近付いてきた。二人組の片方の身長180cmくらいある大柄の先輩が私に話しかけてきた。
「お前、昨日廊下で肩ぶつかっただろ」
いきなり身に覚えがないでっち上げをされた。全く覚えがなかったので「いや、ぶつかってないですよ」と返した。
「は?テメェだろ。しらばっくれてんじゃねぇよ」
「いや、本当にわからないです」
「テメェやんのか?あぁ」
「いや、やらないですけど。。。」
「まあいいわ。あんま調子乗ってっと殺すからな」
なんて出来事があった。これフィクションじゃないですよ、ノンフィクションですよ。代表的な二つの絡まれた話を挙げましたが、もっとたくさんあります。
道場で首絞められた話とか、気絶ゲームで大笑いされた話とか、まあ色々ありました。
そんな、不良がいる世界で生きていた。清楚系の女の子にモテたいから、不良とは距離を置いていたけど、私たち後輩が無条件で挨拶をして敬語を使う、不良の先輩たちのような、存在に自ずと少なからずは憧れていたのかも知れない。
中学校、高校と、その人たちの影響を受けて私は19歳になった。その結果、19歳の私は空っぽの私だったことに間違いはなかった。
中学校二年生の頃、友人が、「今から勉強したら、俺と同じくらいの高校いけるよ」とその地区で3番目に頭がいい高校を勧めてきた。もし、友人の勧めを受けてもう勉強したら未来は変わっていたのかな。なんてくだらない事を4年前は考えていたけど、今からだって遅くない。不良のいる環境にいたから私も不良だったなんて。それはそれと考えて切り離せばいいだろう。今どんな環境なのかの方が大切だ。
そういえば、不良といる時は息苦しかった。そこから、息苦しい人と一緒にいない方がいいって事を学べたのかな。
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