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ゆるやかな繋がりが生む化学反応

NPOは代表や経営層の繋がりはわりとあるけれど、スタッフ同士の繋がりや連携は意外となかったりする。

それは業務が忙しかったり、必要性を感じなかったり、様々な理由があったと思う。NPOで働く人も増えてきているけど、なかなか繋がる機会がなかったり。

でも、今後NPOがスケールしていくために、そして社会課題を解決していくためには一団体で出来ることも沢山あるけど、限界もある。
横の繋がりや連携は必要だし、求められている。

そうして、そのような思いを持って、横の繋がり、連携を強めていく動きは様々なところで行っている。

例えば、

新公益連盟

新公益連盟とは、NPO、社会的企業が集まったソーシャルビジネスの連合体です。
フローレンス・RCF・カタリバ・かものはしプロジェクト・ピースウィンズ・ジャパンなどの日本を代表するNPO、ソーシャルセクターが加盟しています。現在は加盟団体が100団体を越えて、大きな組織体となっています。

新公連は社会事業家が相互に学び合い、高め合い、自由で創造的なコラボレーションが生まれるような機会、場を提供しています。
例えば合宿を行って、同じ場に集い、様々なテーマで議論したり、繋がりを作ったり。

この場を起点に、繋がったことで、実際に団体を越えて連携し、共に事業や、プロジェクト、イベントが生まれたり。

そして、代表者だけでなく、各団体のスタッフ同士が繋がり、共に学び合う、共有していく機会も。

NPOは限られたリソースの中で取り組んでいるので、団体内では一人で行うことも多い。なので、なかなか同じような悩みや課題を共有することも出来ません。

でも、このように同じ業務に取り組む人が集まり、課題、ナレッジを共有していくことで、新たな発見や気づきもあるし、何より同じ立場の人たちと、課題、悩み、ナレッジを共有できるのはとても大きなこと。
自分一人ではない、仲間が出来ること。今後、何かあった時に頼れる人がいる。それはとても大きな一歩だと思います。

そして、もうひとつがNPO合同研修。

NPO交流研修

NPO交流研修とは
4回の集合研修とグループワークをベースにしながら、社会課題に対する提言をまとめます。対象はNPOに所属する社会人1〜5年次。募ってみると、思いのほか多くの若手スタッフが集まりました。2000年代に立ち上がった8つのNPOから、19名のスタッフが集まりました。(昨年度)

このNPO交流研修の目的は大きく分けて3つ

①業務スキルの向上
②視野の拡大
③同世代コミュニティの形成

これらを達成するために、グループワークと研修を交え、社会問題に対してソリューションを提案するという課題に取り組んでいきます。

この研修に参加することで得られるものは沢山あります。

まず、同じビジョンに向かう仲間が沢山いるということを知れる。
自団体だけでは見えないけど、実はNPO業界にも熱い若手がいっぱいいる。
共に社会課題解決という目的に向かって、分野や手法、団体は違えど、取り組んでいる。
そのことを知って、繋がれるのはとても価値があること。

そして、自分たちと同じ若手と接することで、刺激を受け、「自分たちに出来ることはまだまだある」と思えること

社会課題はとても大きな問題で、複雑化、深刻化しています。日々、自分たちに出来ることを行っているけど無力感を感じることもあります。
それでも、確実に進んでいるし、まだまだ成長途上。それを感じることが出来て、前を向いていくことが出来ると思います。

私は今年もメンターとしてNPO交流研修に参加させて頂いています。
熱い思いを持って、真摯に向き合っているNPOの若手の人たちを見ていると、これからのNPO業界は明るいなと思います。

一人一人が本当に優秀で、この場・この研修で完結しない広い視点を持っている。しっかりとこの学び、気づきを団体に持ち帰ろうと臨んでいます。

それにメンバー同士で補完し合い、学び合う、高め合う、尊重し合う大切なものをみんなが持っている。

この3ヶ月間、メンバーの成長を見ることができ、そして、これからNPO業界を引っ張っていくであろう人たちと関われて、繋がれて、自分にとっても本当に貴重な機会となっています。

これまでのNPO業界は何もない中で志を持った変わった社会起業家がゼロから作り上げてきました。
もちろんそのお蔭で今があると思います。
笑顔になれた人、問題を解決出来た人は沢山います。

それでも問題はまだたくさんあります。

そこれからNPO業界をより大きなものにしていくために、よりインパクトを出していくためには、人を育てていく。連携して、より大きなインパクトを出していくことが求められていると思います。

最近「コレクティブインパクト」という言葉をよく耳にするようになってきたのも、その流れが大きいからだと思います。

繋がることで、相乗効果を生んでいくことが出来る。
繋がることで、新たな価値を提供していくことが出来る。
繋がることで、成長していくことが出来る。
繋がることで、自分の道を信じて進んでいくことが出来る。
繋がることで、新たな事業をお越し、支援を必要としている人たちと繋がることが出来る。

繋がる機会を、より多く作っていきたい。

文章:がんちゃん


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