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Photo by
hi_mitsuke
世界一しょぼいタイムスリップ【毎週SS】
某日、博士は念願のタイムマシンを完成させた。
「あとはテスト走行だけだな」
「パイロットは誰に?」
「無論私が行く」
「わかりました。でも博士は、一体何の過去を変えるつもりなんです」
「……メガネだ」
「眼鏡、ですか」
「あれはちょうど二十歳の時、私はデートにいく直前、うっかり転んで眼鏡を壊してしまったのだ。お陰で彼女とディ○ニーに行ったが全く見えんもんでほとんど楽しめなかったのだ」
「そ、それはお気の毒で」
「だからまさに眼鏡が壊れた時点に戻って、予備の眼鏡を渡してやるのだ」
最終メンテナンスを終え、博士はマシンのスイッチをいれると、瞬時にタイムマシンと共に姿を消した。
数分後、博士は戻ってきた。
「どうでしたか、博士」
「うむ、大成功だ。見事あの日の私に眼鏡を渡してきたぞ」
「それは良かったですね」
二人はタイムマシンの完成を大いに喜んだ。
しかし
「しまった!私の眼鏡が無くなることを計算にいれてなかった。直ぐに買いに行かないと」
(410文字)
タイムトラベルは私にとっての人生をかけてもいい探求対象です。
様々なタイムトラベル物の小説、アニメドラマがありますが、実はどれも一緒に見えて、読み込んでいくと作者ごとにタイムトラベルに対する論理や価値観があり、とても面白いのです。
無論私もタイムトラベルの持論はありますが、ここで話すには長すぎるので割愛。(いつか興味ある人と語らえる日が来るといいな)
企画概要はこちらから。
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