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初孫の誕生をきっかけに
産んでくれてありがとう
出産後、娘から初めてそう言われた。涙が出そうになるほど、嬉しいひと言だった。
妊娠中から、弱音を吐いていた娘だったが、2日がかりの難産に耐えた娘。母になった嬉しさと大変さを味わい、ひと回り成長したように感じた。
とはいえ、初めての子育てへの不安はつきもの。
情報が溢れるネットの様々な意見に、正解を見出そうとすればするほど、わからなくなる。
母乳が出なくなる。体重が増えない。
なぜ泣いているのかわからない。
目の前の我が子への愛おしさとは別の感情に、日々葛藤している。
私もそうだった。だからこそ、手に取るように娘の辛さも理解できる。
大丈夫だよ。
力強く泣いているのは元気な証拠。
ミルクを何cc飲んだ。おしっこは何回出た。うんちは何回でた。全てをアプリに記録し、定期健診や医療機関にかかる時にみせて、体重と比較する。
私からすると、そんな数字に右往左往する必要は無いと断言する。
これでも、5人を産み育てた母だ。
肌の色や温度、ハリ具合。唾液や排泄物の状態。泣き方や動きなどを見る。五感をフル活用して、子供の状態を把握するのだ。
数字はあくまでも目安。
感じることが大事だから。赤ちゃんは言葉はまだないけれど、全身で語りかけてくる。
もうひとつ、孫を通して意識していることがある。
それは、性教育のこと。
ちょうど昨日、娘が遊びに来ていた時、性被害にあった女性の話題がテレビで流れてきた。
赤ちゃんのオムツを替える時。プライベートゾーンを大切にしてあげること。
あなたは大切な存在だよ。と、常に伝えて上げること。嫌なことは「嫌」と言えるようにすること。
具体的には、オムツを無言で替えるのではなく、おしっこでたの?
オムツ替えてあげるね。
気持ちよくなったね。
スッキリしたね。
などと、ちゃんと声をかけてあげる。
実は、そんなことから、始まるのだと教えた。
旦那さんもそばで神妙に聞いていたが、案外そのくらい小さな日々の積み重ねで、自分を大切に出来るような子に育つ。
そして、自分と他者の境界線を認識できる年になると、他者に対しても尊重できるようになる。ままた、「嫌」「心地よくない」をちゃんと感じ、行動出来る子に育っていく。
昔のような大家族なら、子どもの時分から赤ちゃんに接する機会がある。しかし、現代は核家族化していて、我が子が初めて接する赤ちゃん。
娘は年の離れた弟の面倒を見ていたため、オムツ替えやミルクを飲ませることは、身についていた。それでも、一人でとなるとメンタル的には、かなりしんどいようだ。
孤独な子育て「孤育て」にならないよう、色んな人と関わりを持ちながら、子育てのかけがえのない時間を楽しんで欲しいと思う、バアバなのだ。