断った時の代償と、礼儀を考える
#東京ミューゼス の感想を言う場がいま無い(勝手に #アマ歌 の配信を止めているだけなんですが)ので、ちょっと感想を。
今回の配信、本当に私に時間が無くって、いつも作っていたオープニングも作れなかったし、編集も荒くなってしまい申し訳無かったです。
でも、出演陣も大変だったと思います。特にロケ出演の方。
連絡してから2週間も無い中で、ロケ動画撮影と編集と提出だったのでご苦労された事でしょう。
そんなロケ出演者の中に、最初は出演辞退をしていて、後から「やっぱり出演します」と出演を決めてくれた方が数名いました。
いずれも「ロケ動画をちゃんと撮影できないから」や「出演するからにはちゃんと仕上げたいから」というもので、とても前向きな辞退ではあったのですが。
気持ちはとても分かります。
ただ、その辞退の理由は確実に損をしています。
例えば、プロミュージシャンのMVの完成度を100点とした場合、まだまだ成長中で発展途上の皆さんの歌唱力や、素人同然の皆さんの動画撮影で作った作品が何点になるかというと、良くても30点前後です。
出来の良いロケ動画が撮影できたとしても40点には届かない訳で、その差3点前後の話です。
でも、「それでも出演したい」「出来る中でなんとか仕上げたい」という想いや熱意は、確実に私に届きます。
簡単に断る人が多い中で、その想いや熱量こそ、私は芸能界を生きていく上で大切な事だと思うわけです。
先日もちょうどライブのブッキングの話があって、数名の出演候補者がいました。
もしレベルが大差ない場合、私や各ディレクタがどのような選び方をするかという言うと、「あの時無理を押してでも出演してくれたあの子にしよう」となります。確実に。
その最後の一手を決める時に、こういった「努力値」はとても有効な手段になりますし、ロケ動画のクオリティーで1点2点上げるよりも、かなり大きな力を生みます。
時には、本人レベルを超えてそのような「熱意の人」が選ばれる場合も多いです。
映画やドラマの主役もそうですが、脇役なんかは「熱意」で決まる事の方が多いです。
「あの人なんで選ばれたんだろう?」とオーディションに出て感じた時は、既に自分が負けている(損をしている)行動をしていたんだと、考え直した方が良いです。
事実、私でさえ、TV出演の話やとても価値ありそうなオーディションの連絡を皆さんに回す時、私は皆さんのこれまでの返信状態を見て連絡順番を決めています。
返信がない人、返信が遅い人はランクCで最後。
業務連絡や定型文でも、ちゃんとコメント返してくれる人はランクAです。
イベント終了後に、自分からお礼連絡をくれる方もランクAです。
そういった複合的な事や、特に熱意がある人はランクSにして、最優先で連絡を回します。
これはとても残念な事でもあるのですが、芸能界は実力ある人が売れる世界ではなく、力のある人に気に入られた人が売れる世界なんです。
私は、実力だけでは無く、その社会の縮図を #東京ミューゼス という配信を通して皆さんに伝えていたつもりでした。
私が良く言っている、芸能界を目指す上で必要な能力の順位
1)メンタル
2)礼儀(信頼性)
3)才能
4)熱意
5)コミュニケーション
6)運
7)謙虚
実力や能力など「才能」は3番めなんです。
気に入られる「礼儀」は、才能よりも重要です。
熱意をあえて別けて書いてますが、礼儀の中に熱意を含ませるのであれば、確実に必要な能力1位です。
本当に売れたい人は、その点をもっと考えましょう。
断る理由は様々あると思います。
でも簡単に断ったつもりが、断った時の代償がかなり大きい時があります。
むしろ、自分が厳しい状態の時にこそ、断らずに提出したり出演したりしましょう。
その心象は、大きな財産になります。
私も、そういった人をよくオススメとして挙げますから。