学歴や経験ゼロからの挑戦──私が資格取得を続ける理由


15年ほど前、地方の私立文系大学に通っていた私には、学歴もアピールできる経験もありませんでした。
学部も経済学や法学部といった社会で役に立つものではなく、サークルや実行委員等に励むでもなく、完全なるモラトリアム生活を送っていました。

そんな私が社会に出るタイミングで待ち受けていたのは、リーマンショックによる就職氷河期。その中で、手ぶらでは到底太刀打ちできないと痛感し、採用担当者へのPR材料として簿記3級FP3級の勉強を始めたことが、資格取得の第一歩でした。



簿記3級とFP3級がくれた「学びの楽しさ」

最初に取得した資格のうち、簿記3級はその後の中小企業診断士試験に続く資格取得に大いに役立ちました。
1人目の育休中に簿記2級を取得できたことで、育児と勉強の両立の実績ができ、家族も資格取得を応援してくれるようになりました。
その後、2人目の育休中に開始した中小企業診断士の一次試験の勉強でも、簿記は財務・会計分野のベースとなり、学びの道筋を作ってくれました。

一方、FP3級は、資格としての活用以上に、私の視野を広げてくれたと感じています。
税金や保険の仕組み、ライフプランニングなど、社会の基礎的な仕組みを学ぶことができ、勉強が楽しいという気持ちを抱かせてくれました。

その後、就職してからFP2級を取得しましたが、さらなるステップアップを目指して挑んだFP1級で壁にぶつかりました。特に不動産分野が難しく、克服するために宅建の勉強を始めることにしました。


宅建はオールマイティに役立つ

宅建の勉強を通じて学んだのは、不動産知識だけではありませんでした。
法律の基礎を学ぶ中で、社会の仕組みや契約等の考え方を深く理解できるようになり、これは仕事の場面での契約書の確認や、コンプライアンス面での対処に非常に役立っています。さらに、中小企業診断士の一次試験でも、宅建で学んだ法務知識が試験対策に直結しました。

また、宅建は落とすための試験という性質から、取得の過程で問題を読み解き矛盾を感知する嗅覚が養われ、その後のさまざまな試験の合格率向上に貢献しています。


育児と仕事と勉強の三立──隙間時間で挑んだ中小企業診断士への道

その後、第二子の育休中に中小企業診断士の勉強を始めました。育児に追われる日々の中で「自分の武器になる資格を取得したい」という思いが強くなったからです。育児休暇中のスキマ時間を活用しながら、少しずつ勉強を進めていきました。


職場復帰後も「隙間時間」で勉強

2人目の子どもが1歳のとき、フルタイムで職場復帰しました。復帰後は月20~40時間程度の残業がある忙しい生活でしたが、「スキマ時間」を最大限に活用しながら勉強を続けました。

通勤時間には音声教材や動画を活用し、子どもが寝た後のわずかな時間も勉強に充てました。休日には子供を託児所に預け、近くのカフェで勉強することもありました。
時間が取れない中での勉強は大変でしたが、1日の中で「少しでも進める」という気持ちを大切にしました。


ストレート合格への道のり

令和4年度の試験では、一次試験・二次試験ともにストレート合格を果たしました。育児と仕事、そして勉強の三つを両立させる中で、計画的なスケジュール管理家族の協力が鍵になったと感じています。

試験勉強を通じて得た知識はもちろんですが、それ以上に得られたのは「限られた時間でもやり切る力」と「自己管理能力」でした。これらのスキルは、資格取得後の仕事や育児にも役立っています。


育児中だからこそ挑戦できたこと

振り返ってみると、育児中は自由な時間が限られる一方で、集中力や工夫が鍛えられる貴重な時期だったと思います。忙しい生活の中でも、目標に向かって一歩一歩進むことで、夢は実現できるということを学びました。

これからも「時間がないからできない」ではなく、「時間が限られているからこそ工夫する」という姿勢で、新たな挑戦を続けていきたいと思います。



IT分野へ、新たな挑戦

中小企業診断士に合格した後、「次はIT分野を強化したい」と思い立ち、ITパスポート情報セキュリティマネジメント基本情報技術者試験と、毎年1つずつ取得してきました。

ITの知識を深めることは、自身のスキルを広げるだけでなく、診断士としてクライアントにより価値のある提案をするためにも重要だと感じています。この積み重ねが今の自分を支えていると実感しています。


これからの目標──大学院とTOEIC

現在は、さらにIT分野の資格に挑戦しつつ、英語力を高めるためにTOEICの勉強を進めています。将来的には大学院に進学し、より専門的な知識を深めたいと考えています。私のゴールは、学び続けることでより広い視野と深い洞察力を手に入れること。そのために、コツコツと進み続けていきます。


学び続けることで道は開ける

振り返ってみれば、簿記3級とFP3級を取るために初めて参考書を開いたあの日から、私の学びは少しずつ、でも確実に積み重なってきました。どんな小さな一歩でも、それを続けることで人生の可能性は大きく広がります。

これからも、「知りたい」「成長したい」という気持ちを大切にしながら、自分の未来を切り開いていきたいと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!もしこの記事を読んで「自分も何か始めてみよう」と思っていただけたら嬉しいです。

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