初めて犯した罪
前回からの続きになります。
僕は小学校中学年まで我慢をし続けてきて、もはや限界がきていました。
遊びたい、習い事をしたくない、楽しい事をしたい
このことで頭がいっぱいになります。
通っていた塾からの電話がキッカケで、僕は吹っ切れてしまい、「習い事はやりたいことしかしたくない!」と強く反発をしました。
そうすると意外にも母は、「そう思ってたなら、そうだと早くに言いなさい。」
と言いました。
母の思いとしては、小学校高学年にもなれば話も出来るようになり、ちゃんと言ったことが理解出来る年頃だから話し合いで解決をするようにしていくつもりだったのだそう。
それなら、他に叩く以外の方法はなかったんかよ…
とは思いますが(笑)
本題へ戻ります
という流れを経て、嫌だった習い事はいくつかやめさせてもらい、どうしても小学校卒業までは頑張って欲しいと母から頼まれたものだけは頑張るようになりました。
今まで自由な時間が少なかったこともあり、僕は散々遊び倒し、少しずつ悪い遊びも覚えていくことになります。
最初はほんの小さなことだったと思います。
それこそ、公園で野球などをしていて、人の家に入ってしまったボールを無断でとりにいったり、隣の家が真横にあったので、自分の家の屋根から隣の家の屋根に登ってみたり…
そんなことをしていたある日のこと…
たまたまポケモンのガチャガチャを見つけて、当時流行っていてゲームもしていたこともあり、どうしても僕はその中にあるフィギュアが欲しくなりました。
遊びに行く時は、お小遣いを100円をもらって出かけていたのですが、それを使わずに何日かとっておいてガチャガチャを回すことにしました。
暗闇で光るピカチュウのフィギュアがどうしても欲しくて、ワクワクしながら回していました。
すると…
ガチャガチャが壊れてしまい、お金を入れて回しても景品が出てこない事態が発生。
子供なのでどこかに連絡するなどの知識がなく、「100円とられた!返せ!」
と、強く反対に回してみたり試行錯誤をしていると…
「ガシャコン!」
なんと!出てきたのです。
そこで普通であれば納得して終わるのでしょう。
しかし、僕は溜め込んだ100円を持っている。
「まだ回したい、ピカチュウは横から見えてるし、あと何回で出る!」
こうなると欲には勝てません。
再びお金を入れて回すと、ガチャガチャはまた景品を吐き出さない。
また反対に回してみたりすると出てくる。
子供ながらに思いました。
「これ、お金いれんくても同じことしたら出てくるんじゃね?」
普通はありえないことだと思います。
恐らく故障していたせいだと思いますが、ガチャガチャは景品を吐き出してしまったのです。
その行為ができることをしってしまった僕は、ピカチュウの景品が出るまで何度か同じことをやり、ピカチュウをGETしたのです。
こうして僕は、いわゆる万引きを初めてやってしまった訳ですが、これに味をしめてしまい、今度はいつも行っていた駄菓子屋さんで、万引きをすることになります。
その駄菓子屋さんは、商品を選んでいる間はおばあさんが出てくることも無く、会計をしたい時に大声で呼ばなければおばあさんは出てこなかったことを思い出し、そこで何度かやるうちに万引きをやることが当たり前のようになっていました。
近くのスーパーでやっても見つからなかった。
小さなデパートでも見つからなかった。
こうなると更に欲は加速してしまいました。
次回