離婚へのカウントダウン

ロックが解除され、煌々と輝く彼女のスマホ画面。

これまでのことを思い出し、僕は開けては行けないパンドラの箱を開けるような気持ちでした。

見てはいけないこととわかりながら、どうしても確認をしたくてたまらなくなり、遂にスマホを手にしてしまいました。

過去のLINEをみてみると、出てくる浮気の証拠の数々。
想像をしていなかった事態になり、僕はすぐには受け止めることは出来ませんでした。

話は少し遡りますが、僕はカッコつけな所があるので、彼女と付き合いたてのまだ借金のなかった頃に、遊んだりご飯を食べたりするお金は彼女に出させることはありませんでした。
そして、それは他の所でもそうなっていき、2人で住み始めた家の家賃や光熱費をはじめ、自分の責任で生じた借金のことについても、彼女にお願いをすることは1度もありませんでした。

結婚式の費用はどうしても彼女も払いたいという意志を強く持っていたので、折半する形になりましたが、それ以外の物は全て僕が負担していました。

苦しかった時や、どうにもなりそうにない時などもあったのですが、なんとかやり過ごしてきていたのです。

何度も話す機会があったにも関わらず、頼ることはダサい、自分の責任や自分のことで出来てしまった借金を、自己責任で片付けられないのはあまりに無責任だ。

そういう風に考えが凝り固まっていたので、話し出すことは出来ませんでした。

話を戻します。

そんな風にここまで生活をしていたことを、僕は悔やみました。
ちゃんと話をして、頭を下げて、2人で力を合わせれば今頃は普通に幸せな結婚生活をしていただろう…

そう考えると、彼女に対しての罪悪感が強くなり始めました。
僕がこんなんだから、彼女は僕に愛想を尽かしてしまったんだ。
良くしようと動いてくれていたりもしていたことにも気づけなかったんだ。

そこで僕の彼女への気持ちはすっかり消えてしまい、僕では彼女を幸せにすることは出来ない。

もし、そうしようとして努力をして頑張っても少なくても何年かはかかるし、ここまで待ってくれていた彼女にも申し訳ない。

浮気を見つけた時は、怒り狂うんじゃないかと思いながら見ていたのに、まさかこんな感情になるとは思いもしませんでした。

僕はこのことは自分の中だけに留めておこうと思い、彼女に話すことは今現在でもしていません。

そしてしばらくの日が経ち、仮面夫婦の終わりが近づいてきます。

それが2つ前の記事の所へ繋がってくるのですが、僕は彼女のスマホを見てしまったあの時から、離婚の話をするのかしないのかを悩み、借金のことについても話さなければならないと、ずっと考えていました。

そういう気持ちを持ったまま投資を続けていれば、そりゃ失敗するよねーと思うのですが、当時は完全に気持ちが落ち込み、何も考える余裕がありませんでした。

仮面夫婦の終わりは、彼女のゲーム問題から始まりを迎えました。

彼女はゲームにハマってからというものの、休みの日は1日に15時間やっていたり、仕事から帰ってきてもすぐに始める生活だったので、会話もほぼありませんでしたし、彼女から発せられる会話は「この間ゲームの中で～」等、ゲームの話ばかりで僕は飽き飽きしていたときのこと。

僕は顔に出していないつもりだったのですが、彼女から

「私の話、そんなに面白くない？不満そうな顔してなんなん！」

これが始まりとなり、僕はここまでに抱え込んでいたゲームへのストレスを全部話しました。

すると、彼女はこう言いました。

「だーすけがどこも連れてってくれないし、仕事ばっかりで、空いた時間は勉強とかいってFXばっかりじゃん！」

やっぱりそうだよなぁ…俺の責任だよなぁ…

FXにしても何にしても、自分が楽しくてやってる面もあるとはいえ、1番に頭にあったのは「これで人生を変えて、お金を手にしたら彼女とたくさんの時間を使える」と本気で思っていた。

しかし、そういう気持ちは口に出すことはなく、ただ黙って黙々とこなしていたから、こんな事になっちゃったんだなぁ…

と、深く反省をしました。

続けて彼女は、こう言いました。

「やっと私が見つけた好きな場所なんだから、これにあんまりどうこう言われるのは嫌だ！」

僕はそれを聞いた時に、「もうどうやっても修復は無理だな」と確信しました。

あまり細かい内容は書きませんが、彼女の浮気相手は、このゲームの中で出会った人だということを僕は知っていたからです。

しかし浮気のことには一切触れず、

「じゃあもう2人でやっていくことは無理だね。俺には借金もいっぱいあるし、このままだと、幸せにしてあげるまでに時間がかかり過ぎる。だから別れよう。」

そう切り出して、その日は1度保留になり、数日してから離婚をするという話に落ち着いたのです。

彼女自身も、あまり貯蓄をしているタイプではなかったので、お金が貯まるまで待って欲しいと頼まれたので、僕はそれにOKして、実際に籍を外すまでの約1年半の話をしていこうと思います。