エアバッグと発炎筒
車検の明細書を見てみると発炎筒が交換されていた。
調べてみると発炎筒の使用期限はJISで4年と定められているらしい。
そこでふと思い出すのがタカタのエアバッグリコールだ。
Wikipediaを見るとあれは不祥事も重なった事件のようなので純粋に技術的な話とは言えないし、技術的な観点からも劣化したら想定以上に破裂するというのはフェイルセーフ設計の失敗なのだろうけど、同じ火薬を使った部品でかたやトラブル時の補助的なアイテムが4年交換、かたや事故時にダイレクトに安全にかかわる部品が車両寿命にわたって無交換というのはなんともアンバランスな感じがする。
ここまで書いてもうすこし調べてみると、発炎筒の搭載は日本独自のルールのようだ。なるほどそれなら年数の比較はあまり意味がないのかもしれない。
それでもエアバッグ無交換はちょっと要求がオーバースペックのように思える。3年5年とは言わないまでも、10年くらいで期限を設けてもいいのではないか。
部品代や工賃を考えると安くはないかもしれないので、使用期限が難しければ性能保証期間でもいい。最近は扇風機などにも「設計上の標準使用期間」がある。あれと同じようなイメージだ。
今どきはカメラやソナーなどの安全装備も色々付いているが、オプションで付けるのも安くはないし、ちょっとバンパーをぶつけるだけでもセンサだなんだと修理代も跳ね上がる。
今や付いているのは当たり前、購入時に検討項目にさえ入らないエアバッグにどこまでの初期コストを許容するか、いざという時の安全のためだとしてどこまでのメンテナンスコストを許容するか、なんとも難しそうな問題だ。