万が一、死ぬようなことがあったらごめんね。#15 ココロとコトバ
大切にするのは、
○匿名性
○だれも傷つかないこと
○考えを押し付けないこと
○自分たちのなかにある、『患者さん』や『患者さんを支える人』のイメージに囚われないこと
……………
今回お話をしてくださったのは、精巣がんを経験された「わたし」さん。
当時、32歳だった「わたし」の『ココロとコトバ』をご紹介します。
Q.あなたが言われて救われた(嬉しかった)、または自分にかけてあげたい言葉はありますか?
言った人
家族
実際の言葉
言葉ではなく寄り添い
がんの手術を受けた後、病理検査の結果が出るまでの1ヶ月間は不安がつきませんでした。
がんの進行具合や状態がわからず、悪い想像も浮かぶ時期だったからです。
救われた言葉はありません。
ただ、家族が周りで支えてくれました。
素直にうれしかったです。
実際のコトバというよりも、発さないコトバで救われたケースだなと思っています。
中途半端なコトバより、ココロのこもったコトバの方が強い力を発揮することもありますよね。
万が一、抗がん剤治療を受けることになったとしても、1人で乗り越えるものではないんだなって安心できました。孤独感は無かったです。
Q.あなたが言われて傷ついた、
言われたらショックだったと思う言葉はありますか?
行った人
会社の人・友達など
実際の言葉
「大丈夫だよ」
がんになったことは、必要最低限の人にしか報告していません。
会社の人たちには仕事の兼ね合いもあるため、発覚後に電話で。
それ以外の人には、手術後、自宅療養のときに伝えたと思います。
病気だと伝えると、様々な人がこのコトバをかけてきました。
「大丈夫だよ」っていうコトバは、時と場合によって、相手を追い詰めるコトバなんだなと感じました。
周りは気を遣ってかけてくれた。
本来はありがたいコトバなんだなと思います。
でも、わたし自身は苦しさを感じました。
当時、がんに対して自分自身、無知なことが多く多く不安を抱えていたのも原因かもしれませんが、相手の好意「大丈夫だよ」を受け入れるのが難しかったです。
Q.あなたが言ってしまって後悔した言葉はありますか?
誰に言った
大切な相手
実際の言葉
「万が一、死ぬようなことがあったらごめんね。」
がん発覚後、病気を打ち明けるとき
わたしのコトバに対して、本気で悲しんでくれたり、寄り添ってくれる存在が身近にいる。
それがとても、うれしかったです。
でも、悲しませてしまった。そこに関しては後悔も感じています。
……
今回の「わたし」さんは、心を支えた芸術についてもお話ししてくださいました。
命について考えたとき、出会った書籍が自分を救ってくれたそうです。
ぜひご覧ください。
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