【学級通信】わたしのいもうと①

1年生を担任していた時の通信です。





6月に入り子どもたちも小学校生活に慣れてきました。

いいことである反面、「慣れ」が「だれ(る)」になる危険性もあります。

最初は緊張して帰っていた一年生下校でしたが、最近は寄り道をしたり、違う道を通って帰ったりという話も耳にします。

教室でもささいなことで喧嘩になることが見られるようになりました。

けがも以前に比べて増えたように思います。

たたいたり、けったりということも出てきました。




梅雨になると、湿度や気温の関係でストレスがたまります。

しかし、雨が降ると外でそのストレスを発散することができません。

すると、友達同士のトラブルが増えます。





いい機会だと思い、教室で一冊の絵本を読み聞かせました。


『わたしのいもうと』

という本です。

教室では難しい言葉に説明を入れながら読みました。



この子は
わたしの いもうと
むこうを むいたまま
ふりむいて くれないのです
いもうとのはなし
きいてください
いまから 七年まえ
わたしたちは この町に
ひっこしてきました
トラックに のせてもらって
ふざけたり はしゃいだり
アイスキャンディを
なめたりしながら
いもうとは 小学校四年生でした
けれど てんこうした学校で
あの おそろしい いじめが
はじまりました
ことばが おかしいと わらわれ
とびばこが できないと いじめられ
クラスの はじさらしと ののしられ
くさい ぶたと いわれ
――ちっとも きたない子じゃないのに
いもうとが きゅうしょくを くばると
うけとってくれないというのです……





ここまで読んで、次のように尋ねました。


「いもうと」はこの後どうなったと思いますか。



・じさつ
・がっこうにいけなくなった
・みんなにたたかれるようになった
・しにたいとおもった
・いやなきもちになった
・てんこうした


「転校した」が出たクラスは初めてでおどろきました。




最後までお読みいただき、ありがとうございました。

明日続きを書きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?