技術コツ_ベローズの水素透過_超高真空
超高真空装置でベローズを使用することがございます。
ベローズは、日本語で、蛇腹と言います。
一般に、外部環境が多湿になり、万が一に、蛇腹部分が錆びますと、
水が分解しまして、大量の水素が発生します。
(外見上は、錆びましても分かりません。）
構造上、蛇腹の部分の金属板がたいへん薄いです。
このため、発生しました水素は、ベローズ内側の真空との水素濃度勾配が大きくなり、ものすごい速度で、金属厚さを透過して真空に拡散、真空内の真空度を悪化させます。
この状態は、水素透過リークと言われます。
リークと言いましても、穴が開いているわけではございません。
したがいまして、ベローズの使用環境として、高湿度、特に結露をさせないように注意する必要がございます。