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【アルセウス】最初は敬遠していた人間がクリアした感想
というわけで、随分と時間をかけてクリアした
ポケモンレジェンズ アルセウス。
順を追って紹介を含みつつ感想を述べられたらなと思っております。
わりと濁していますが、一応ネタバレ注意です。
物語の始まりと世界観
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暗闇の中から語りかけてくる声。
その声の主によって、主人公は着の身着のまま見知らぬ土地へと投げ出されます。
持っていたのは元スマートフォン(?)のみ。
そのスマホらしきものも別の形状へと変化してしまっています。
人の声によって目を覚ますと、どアップな御三家たちの姿から物語は始まりました。
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新御三家ではなく、ヒノアラシ(金銀)・モクロー(サンムーン)・ミジュマル(BW)でした。
私はてっきりダイパの御三家とばかり思っていたので、まずこの異色の組み合わせに驚きました。
そう、舞台はシンオウ地方、この時代にはヒスイ地方と呼ばれている場所です。
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このレトロな感じがたまらない!
ひょっとしたら海外勢ウケを狙った節があるのかもしれませんが、見事私にもぶっ刺さりました。
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びっくりなことに、ギンガ団が興した村なのだそうです。
ダイパをプレイしたことのある人からしたら、ギンガ団は悪者連中。
ワレワレは〜とか意味のわからない宇宙理論を述べながら、普通に悪事を働く者たちです。
そのトップはアカギでした。
主人公が時空を超えて古い時代にやってきて、訳も分からないままギンガ団の治める集落でお世話になる。
そこではポケモンは怖い生き物だと恐れられながら、研究が進められている最中。
全く新しい設定なので過去作にそう触れていなくても楽しめるし、ダイパなど過去作をプレイしていたらより一層楽しめる。
面白い作品でした。
開発が発表された頃はアンチだった
私は最初、この作品にめちゃくちゃ悪い印象を持っていました。
というのも
・アクション要素が苦手
・ターン制のバトルが好き
なので、この作品がウケて以後このシステムが定着したら、自分のやりたいポケモンではなくなってしまうと思っていたんです。
そもそも近ごろはアクション要素のあるゲームの方が流行っているのもあり、ポケモンもその流れに乗ってしまったのではないか?と。
(のちにSVの発売によって払拭されています)
あとは戦って捕まえない(単にボールを投げる)という情報が先行していたこともあり、実機版ポケGOかよと思っていたりもしました。
ただ、こちらについては実際は戦闘して捕獲することも可能……というより、気づかれずボールを投げて捕獲すること「も」可能、というものでした。
ボールを投げるだけの作業についても、やれば実感するんですがむしろ楽しい。
気づいたら無心でボールを投げていて、20匹も捕まえてしまった……なんてことはザラでした。
戦闘システム
最初の印象は、なにこれかっこいい。
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この「勝負」の文字がレトロでいい。
DS作品をやっていると「殿堂入りおめでとう」といった字体がちょっとダサい子供っぽいというかポップすぎる感じもしていたんですが、今回字体に関する違和感はゼロでした。
違和感どころかかっこよすぎた。
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コマンドもこんな感じで、「技」というシンプルな文字も味がある。
一方(これはSVでも言えるけど)画面の情報量を抑えるためか、文字自体が小さい感じはします。
私はあまりテレビ画面でプレイしないので余計にそう思うのかも。
とはいえ他社作品と比べれば良心的なフォントサイズかな。
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技の威力は本編作品とは異なるものが多いので要注意。
また先制技どうこうではなく、右端にある行動順で次のターンにどちらが動くか決まります。
これに慣れるのに時間がかかりました。
技は皆伝という仕組みがあり、皆伝すると早業か力業かを選べるようになります。
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力業は以降の行動順が遅くなりがちなので、トドメを刺すときなどに使う感じ。
ちなみにこのフォントも大好き。
初見殺しポイント
驚くべきは一般トレーナーと対戦をするときで、
一度に複数体出してきます。
反則だろ!と思いました。
それもそのはず、まだこの時代にはポケモン対戦が確立されていないため、相手は好き勝手ポケモンを繰り出してくるのです。
ならこっちも一度にたくさん出させてくれよ
もちろん野生ポケモンも複数体巻き込んでの戦いになりがちです。
最初のうちは普通に死にました。
ちなみに全ポケモンが戦闘不能になっても目の前は真っ暗になりません。
目の前が真っ暗になるのは自分が溺れたり滑落したりしたときです。
あ、この世界、死ぬんや……と思いました。
(そう思った人は多いはず)
あとはオヤブンポケモンですね。
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大体の人は黒曜の原野をうろうろしているときに
オヤブンギャロップを見かけてビビり散らかしたのではないかと思います。
少なくとも私はそうです。
このときにはまだストーリー上でオヤブン個体と戦っていないため、めちゃくちゃ初見殺しです。
怖いのが苦手な私はその時点で一度やめそうになりました。
斬新なストーリー転換点
物語の最初から一貫しているのは、ギンガ団の一員としてポケモン図鑑完成を目指すこと。
そしてそこにメインストーリーとして加わってくるのが、突然荒ぶるようになった各地のヌシポケモンを鎮めていくという任務。
その任務を終えた頃、時空の歪みに異変が起こったのか、空の色がおかしくなってしまいました。
そこで、そもそも得体の知れないお前がこれを起こしたんじゃないのか?と疑われ、容疑者としてコトブキムラから追放されてしまいます。
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(もはや入口ではなく出口と言える)
このときの村人の視線が痛い。
ポケモンという作品でこんな目に遭うとは思いもよりませんでした。
というか選択を誤ってバッドエンドへ突入したのでは?と思いました。
ここではシマボシ隊長の言葉に救われましたね。
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ごく一部の人たちは多少生きていけるようにと支援してくれました。
ここからは物語の流れが変わり、主に行動を共にする人たちの顔ぶれにも変化が起きたため、いいスパイスだと思います。
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こちらは物語後半で様々なヒントをくれる人。
この完成されたキャラデザインが良きですね。
どこで服や調度品を買ってるんだろうという疑問はありますが……
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シンジュ団、コンゴウ団のリーダー。
こちらの二人もしっかり印象に残るデザインとなっています。
アルセウスの影の付け方だけやや気になっていたんですが、これはプレイしていくうちに慣れてきます。
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そして最初から最後まで神出鬼没で絡んでくるのがウォロ。
イチョウ商会の一員ですが、このイチョウ商会の衣装もよかったです。
大荷物を背負っている感じも旅をして商品を調達している感がある。
BGM、SE
拠点や広大な土地でのBGMは控えめで、人によっては安らかな眠りにつけます。
私はBGMに関しては微妙だな……と思っていたんですが、最終的にはメリハリが効いていて良いという感想になりました。
そもそも大自然でがっつりBGMが流れるのも変っちゃ変なので、戦闘に突入したときだけしっかり専用BGMに切り替わる方が違和感がないと思います。
私はポケモンを捕まえたときの音と、戦闘終了時の音が好きですね。
あとヌシ戦は聴いている余裕がなかったんですが
他の人の配信で改めて聴くとめちゃくちゃかっこよかったです。
でも一番かっこいいのはストーリー最後(エンドロールよりも後)の戦闘BGMですね。
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何度でも聴きたい。
元々ダイパでも一番好きなBGMをアレンジしたものなので、よりインパクトがありました。
大変だった点
ここからは私怨です。
・ズガイドスが出なさすぎる
→特定エリアの時空の歪みに低確率で出現は鬼畜すぎました(時空の歪み自体がランダムなのに)
・時空の歪みが怖すぎる
→図鑑を先に埋めまくって団員ランクを上げ、ストーリーも進行した状態で初めて挑んだのは罠でした(進行度に応じて敵レベルが上がる)
・夜が怖すぎる
→「ポケモンは怖い生き物」でした!!
・色違いの音がひそやかすぎる
→音量を絞っていると普通に見落とします
親切だった点
なんと言っても、フィールドに色違いが湧いた際に音で知らせてくれるだけでなく、一度視界から外れても色違いが残っていてくれるのはありがたいですね。
あと、仮に自分が死んで拠点に戻ってしまっても色違いは残り続けるそうです。
それからアクションパートではどうしてもクリアできないときの救済措置も用意されているため、人によってはそちらを使ってクリアしてもいいと思います。
あとはソロプレイで完結しようと思えばできるのも大人向けにはありがたいですね。
時間が合わないっていう弊害も気にしなくてよくなります。
その場合は人様の落とし物を拾うことで貯めるFPがわりと必要になりますが、NPCの落とし物も一定数あるため、流行っているうちに慌ててプレイする必要もないです。
といった具合に、最初の印象から一転して
「やってよかった良作ゲーム」となったポケモンレジェンズアルセウス。
次回のレジェンズシリーズも楽しみになりました。