着物の着付け

着物を着せてくれない?
久しぶりに頼まれた。
人は着付けを依頼する時、たいていはフォーマルな場面だ。
今回は七五三。
の、親
まぁ妹だから身内なので多少気楽
とはいえ、公式?の写真に残るもの
変な着付けは一生恨まれるし私も悔いが残る

着付けの稽古をやめて早数年、
すっかり忘れてしまったので、ブラッシュアップすべく、
元・同じ教室の先輩が開く個人レッスンへ。

当日着るのは.母が誂えた訪問着。
一式抱えてレッスンへ向かったが重い。
ン十年前に呉服屋で作ったものだけあって、しっかりとした作り。
きっと使っている絹の量も今のものよりたっぷりとしていたのだろう。

「この着物、私が欲しい着たいと言った時は全く相手にしてくれなかったのになぁ」
私に譲ってくれなかったのは
「結婚して子供を育てて1人前」
と公言していた母の意地か。
ちっぽけな姉としてのプライド疼くのか、
選択的に子を持たなかったとはいえ、自分の中にうっすらとコンプレックスのようなものがあるのか
少々モヤモヤした気持ちと一緒に着物を抱えて地下鉄に乗った。

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