WiiU Gamepadを有線化してみた
(※12/24 実際の加工作業の映像と画像を追記)
こんにちは、ゲーム好きの和菓子 a.k.a. みずようかん(@AT12806379)です。
今回は、約1週間ほど前にTwitterで公開し様々な方に注目していただいたこちらについての記事になります。(RTAアドベントカレンダーなどに登録しようかとも思っていましたが、直接それに関係してるわけでは無いので取りやめ…)
いきさつ
RTA in Japan Summer 2024が行われていた時、こんなツイートを目にしました。
これは「タッチ!カービィ スーパーレインボー」の走者の方のツイートで、電波干渉でGamepadが繋がらないWiiUをアルミホイルで包んで走られた際の写真のようです。
これと、大トリであったSplatoonでも電波干渉が起こっていたのを見て
「何か、WiiUを有線化する手段はないものか」と考えはじめました。
WiFiカード自体をエミュレートするのはコストが高い…完全に電波を出さないような形にしたい…
↑考えてる時のツイート
このツイートをした直後、こんな記事を目にしました。
電波を出さずに無線機器を利用する方法…「アンテナ線を直結する」…?
これだ!
(一番上のツイートへ…)
免責事項
・この記事に書かれている内容を利用したことによるいかなる損害に対しても、筆者は責任を負いません。(実際に改造される方は自己責任で!)
準備する物
・+ドライバー
・Y字ドライバー
・ニッパー
・IPX-SMA変換ケーブル×4本
WiiU内の無線カードからSMAコネクタに変換するケーブルです。下記リンクは5本入りです。
・SMAアッテネーター×2個
無くても動くかもしれませんが、無線機どうしを破損させないための減衰器です。同じような見た目のものが大抵3個セットで売っています。
・SMAオス-オス同軸ケーブル×1本
これは5mですが、もっと長い物もあるかもしれません。
DC~6GHzみたいな記述のあるケーブルを選んでください。
・SMAダミーロード×2個
2本のアンテナのうち使わない方の1本につける終端器(電波を出さないようにするもの)です。
これだけamazonにいい感じのがなく、千石電商のリンクです。
これ1個で約1500円…アマチュア無線関係の機材は高いすね…(偏見)
https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-66MS
総額約7~8000円ほどです。
注意点
(※12/24追記 Cabbageさんのご厚意でWiiUを貸してもらい、実際に加工している映像を収録しました。iFixitの説明に足りない部分はこちらの映像を見ていただければと思います!その他いくつか画像も追記しています。)
実装難度は比較的低め(はんだ作業なし)です。
WiiU本体
まずはWiiU本体の分解、iFixitと動画を参照して進めましょう。
注意点としては、手順15の赤丸は間違いです。
正しくは青丸の無線ボードがGamepad用(5GHz)です。
この無線ボードをメイン基板から取り外します。(メイン基板とコネクタで接続されているので慎重に!)
取り外した無線ボードからアンテナを取り外すと、以下の画像のようになっています。
このANTA,ANTBコネクタにIPX-SMA変換ケーブルを接続し、再びWiiUを組み直します。(元あったアンテナの取り外しはお好みで)
IPX-SMA変換ケーブルは元のアンテナケーブルより太いため、アンテナケーブルが通せていた黒いプラスチックの内部シェルに干渉します。ですのでその部分は適宜ニッパーで切除し、WiiUの外に配線を出せるようにします。
IPX-SMA変換ケーブルを外に出した状態でWiiUを完全に組み直して、本体側は終了です。
私はiFixitの手順3で取り外したシェルのみ元に戻さずにオリジナルのシェルを用意しました。
Gamepad
WiiU本体と比べると比較的手順が少なめです。
Bluetoothの交換とありますが、WiFiモジュールなのでご安心を(誤植?)。
注意すべきは手順5、バッテリーと基板間のケーブルがめちゃくちゃ細いです。
コネクタ側をつかんで、ちぎれないように慎重に取り外してください。
基板から取り外し、アンテナを外すとこちらも本体と同じコネクタになっているはずです。
IPX-SMA変換ケーブルをJ2,J3コネクタに接続します。
Gamepad側は中の空間の余裕がないですが、音量調節ツマミと赤外線モジュールの間に穴をあけてIPX-SMA変換ケーブルを外に出しました。
後は、Gamepadを完全に組み直して終了です。
配線
ここまで来たら、同軸ケーブルを配線していきます。
WiiU本体もGamepadも配線は同じです。アンテナ2つのうちどちらかにはSMAダミーロードを、どちらかにはSMAアッテネーター、その先に同軸ケーブルを接続します。
配線図
(本体)アンテナ1----SMAダミーロード
(本体)アンテナ2----SMAアッテネーター----同軸ケーブル----SMAアッテネーター----アンテナ1(Gamepad)
(Gamepad)アンテナ2----SMAダミーロード
便宜上アンテナに数字を振っていますが、おそらくどのアンテナの組み合わせでも動作するはずです(もし動作しなかったら別のアンテナの組み合わせを試してみてください)。
ここまで来たら、WiiUを起動して動作確認をします。普通に起動してGamepadも使えれば完了です。お疲れさまでした。
既知の不具合?
WiiUのHOMEメニュー→コントローラーの設定の画面で、
Gamepadの十字キー下,+,-ボタンを数秒間同時押しするとGamepadとの通信状況の測定ができますが、その際に一瞬本体との通信が切れた挙動をします(すぐ復帰し測定結果が出ます)。
通常遊んでいる時には再現しないので、この測定時特有の挙動かもしれません。
今のところSplatoonで試し撃ちしている分には操作、タッチパネル、音などすべて問題なく使用できています。(amiiboは持っておらず…😂)
終わりに
各種3Dプリントで作成したデータは要望が多ければ公開するかもしれません!
今年のRTA in Japanは観客自由入場っぽいので、これ持ってひょっこり顔を出すかも…!
拙い記事になってしまいましたが、これが様々な方の助けになることを信じています。
それでは。
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