【読むだけでポーカーが上手になる!シリーズ基礎編⑤】ブラフの成功率を上げる方法
こんにちは、ひっきーです。
今回はポーカーの醍醐味でもあるブラフについてです。全体的な傾向としてブラフを適切な頻度で行えているプレイヤーは少なく、多くのプレイヤーが少なめです。これには二つの理由が考えられます。
・ブラフに対する恐怖心がある。罪悪感がある。
・レベルが低ければ低いほど降りたがらないプレイヤーが多いためブラフをするメリットが少なくなる。
一つ目の理由は性格的なことですが、ポーカーのゲーム性から考えるとブラフはなくてはならないものです。一定レベル以上の人はブラフをしない人のベットに対してマージナルハンド(そこそこの手)でコールすることはありません。ブラフをしないことによって本手の価値も下げていることを理解しましょう。
基本的に二つ目の理由が大きいと思います。確かになんでもかんでもコールしてくるような相手にブラフするのは自殺行為と言えます。そこまで破茶滅茶な相手はなかなかいないですが、多くの初心者プレイヤーは降りたがらないという傾向が強いです。そのようなフィールドで長くプレイを続けているとブラフをすると損をするということを無意識的に学習してしまい、その結果ブラフが減るのです。
しかし、ある程度以上のレベル感になると相手はこちらの手が何なのかと考えを巡らせており、ちゃんと降りてくれるようになるためブラフをするメリットが出てきます。ずっとブラフをしなくてもいい環境でプレイしてきた人は練習のためにちゃんと降りてくれる人がいる一定レベル以上のフィールドでプレイすることをお勧めします。
ブラフの根本原理
ブラフがどのようにして利益を生むのか、どのようにすればブラフで利益を最大化できるのかについて考えてみましょう。
バリューベットとブラフは表裏一体です。相手から見たときにこちらのベットがどちらなのかわからないために相手はバリューベットをブラフと疑いコールし、ブラフをバリューベットと恐れ降りてくれるのです。
コールばかりしてくるような相手にはブラフしない方がいいですが、降りすぎる相手には逆に積極的にしたほうがいいです。どちらにも偏っていないバランスのとれたプレイヤーが最も対処するのが難しく、こちらも適切な頻度でブラフをすることが求められます。
相手のコールが多い→たまにブラフする
相手が適切にコールしてくる→適切にブラフする
相手のコールが少ない→たくさんブラフする
このように相手に合わせてこちらのプレイを変えていくことでブラフの効果を最大限発揮できます。
ピュアブラフとセミブラフ
ブラフには二種類に分類することができます。一つはピュアブラフでこれが一般的なイメージのブラフです。もう一つはセミブラフといい、フロップもしくはターンで現状は強くないが、今後逆転の可能性のある状況で行うブラフのこと言います。
フロップでフラッシュドローができた状態で行うベットはセミブラフにあたります。この場合、フロップでコールされたとしてもターンでもう一度セミブラフを仕掛けることができます。フロップはコールできてもターンも続けてベットされると苦しいというハンドはたくさんあります。ターンで降りてくれればいいのですが、コールされたとしてもまだチャンスは残されています。
フロップ、ターンと二回コールした相手はある程度強いハンドです。もしリバーでドローを完成させることができたらかなりの利益が期待できます。ただし、リバーでも完成しなかった場合は注意が必要です。
リバーでもブラフするかどうかはその都度状況次第で判断する必要があります。なにかブラフの成功に繋がるような材料を持っていればいいですが、そうでない場合はチェックしておくのが無難です。相手はそこそこ強い手で二回コールしておりボードにフラッシュドローが見えるので、滑ったハンドがブラフをしてきていると思い、リバーでもコールしてくることは容易に想像できます。
セミブラフは相手が降りてくれればその場でポットがとれ、仮に降りてくれなかったとしても今後自分のハンドが進展すればまだポットがとれる可能性が残されているのでピュアブラフよりも利益的と言えます。まずは優先的にセミブラフから始めていきましょう。ピュアブラフもここぞというときに使えるとかなり強い武器になります。相手が弱みを見せたらピュアブラフも積極的に仕掛けていきましょう。
ブラフの成功率を上げるために
ブラフの成功率を上げるためにもっとも強く意識するべきことはストーリー性です。アクションによってこちらは本手を持っているんだぞというストーリーを作ることを心掛けます。
例えば、あなたがプリフロップでレイズしておりフロップがAK5だとします。このフロップでベットされると相手はあまり嬉しくなく、こちらのハンドとしてAがよぎります。相手がKを持っていてコールしたとしても、ターン、リバーと続けてベットされるともはやこちらのハンドはAにしか見えずコールするには相当難しいはずです。
このように説得力のあるストーリーを作ることができればブラフは高確率で成功します。逆に脈絡のない思いつきのブラフは勘のいい相手には簡単に見抜かれてしまいます。
ストーリー性を上げるためにはボードテクスチャーを上手く利用しましょう。先ほどの例ではボードにAがあることを利用して効果的にブラフをしています。他には例えば一枚フラッシュ、一枚ストレートが完成するようなボードも格好のブラフスポットです。上級者はボードを味方につけて相手に大きなプレッシャーをかけていきます。
もう一点、ブラフの成功率を上げるためにとても大事なことがあります。それは自分のテーブルイメージです。自分がブラフばっかりすることが相手にバレていたらどうでしょう。恐らくどんなにストーリー性の高いブラフでも簡単にコールされてしまうでしょう。人間の記憶の性質上、直近の出来事が印象に強く残るので、もしもその日ブラフをショーしてしまっていたら次回のブラフはかなり慎重になった方がいいです。
逆に硬いイメージを序盤で作り上げておいて、その後ブラフをしまくるという戦略はとても有効です。ハンドをショーするまで相手の中ではずっと硬いイメージが維持されたまま成功を積み重ねることができます。
ブラフアウツ
ブラフアウツとはブラフをするのに適したアウツのことを言います。本来であればアウツはドローを完成させるために必要なカードのことですが、実際にドローが完成していなくても相手から見てドローが完成したように見えるカードが落ちた時には効果的にブラフをすることができます。
逆にこのブラフを取り入れないとドローが完成した時に相手から最大限バリューを取ることができません。ドローが完成した時のバリューベットとドローが完成したように装うブラフとの間でバランスを取るように心がけましょう。ブラフアウツを利用して効果的にブラフをしている例を見てみましょう。
プリフロップではBBのプレイヤーがUTGからのオープンレイズに対してJ7sでコールしました。フロップはBBチェック→UTGハーフポットCB→BBコールになり、ターンでBBチェック→UTGハーフポットベットという場面です。
オープンレイザーのポジションはUTGでフロップ、ターンと続けてベットしているので普通に考えれば負けている可能性が高く、勝つためにはコールしてリバーでガットショットの8を引く必要があります。場合によってはJもアウツになるかもしれませんがいずれにしてもコールするのには勝率が足りなそうな感じです。
しかし、まだ諦めるのは早いです。ボードをよく見るとクローバーのフラッシュドロー目があり、リバーでストレート目を作り出すカードもたくさんあります。これらのカードがブラフアウツになります。つまり、リバーでクローバーで落ちればフラッシュを装ってブラフをすることが可能ということです。QやKが落ちた場合にはストレートを装うこともできます。このようにブラフアウツが多く存在するボードではそのハンドでコールするための勝率が足りなかったとしてもリバーでブラフをすることを前提にコールすることが可能になります。
フラッシュドローは相手も強く意識しているはずなのでブラフアウツに適しています。一方、ストレートドローに関してはそこまで強く意識されることはないのでブラフアウツとして使えるかは状況次第になります。この状況だとQが落ちた場合が最もブラフに適していると言えます。その理由としては
①KJとJ8がストレートを完成させるハンドであるが、これらはBBがプリフロップをコールするハンドとしてごく自然にあり得るのに対してUTGからオープンするハンドしては可能性が低い
②BBがJを持っていることでUTGがKJを持っている可能性がさらに下がる
ということが挙げられます。特に②の理由はブロッカー効果と言われるもので、ブラフを決断する際に重要に指針となります。UTGのハンドとしてJ8はなさそうですが、KJを持っていないという保証はありません。思い切ってブラフをしたら相手がナッツだったというのはかなりマイナスなのでこのように相手が強いハンドを持っている可能性を減らす材料があった方がいいのです。
Jと7もUTGにストレートを意識させるカードですが、このときBBにはワンペアができているので無理にブラフする必要はありません。リバーではチェックをし、逆にUTGがブラフした場合にコールするといった使い方をした方が価値が高いハンドになります。
ブラフアウツを使う際は相手がそれをアウツとして認識していることが重要です。例えばリバーで2が落ちればA5と56がストレートになりますが、ここでBBがベットしたとしてもストーリー性があまり感じられないため、UTGが強いハンドを持っている場合は基本的に降ろせません。ブラフをするときは相手が納得して降りられるような強いストーリ性がなくてはならないのです。
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筆者について
大学時代に友人の勧めでポーカーに出会い、プロポーカープレイヤーの道へ進む。海外キャッシュゲームの最高月利は400万。
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