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「習慣のコントロール」への挑戦


スキルアップや自己投資

今となっては自分なりの学習方法、トレーニングなどある程度考えながら対応できるようになりましたが、はじめから出来た訳でもないし、必要だと考えた事もなかった頃があります。
今も別に必要だからというよりは「面白い」が圧倒的に理由の中心です。
振り返ると漠然と出来るようになりたいと思っていた20代後半の自分では、今の状態は決して予測できなかったですし、確信があっていろいろやってきた訳ではなく、闇雲に動いていた頃が懐かしくも感じます。
今日はそんな過程を振り返る事でどうやって今に至ったのかを理解する事ができたらと思っています。

誰も教えてくれないからはじまった

一般的な会社に入ると目標設定がきっちりあって、その目標を達成するためのプロセスが設定されていて、一定の期間でそのプロセスが上手くいっているかどうか阻害要因はなにかを上司と確認、改善していく事で結果を作り、スキルがアップして出来る事が増えていく、、、
という流れがよくあるパターンじゃないかと思いますが、私の場合は完全に放置でした、しかも10年弱、、、
見て覚えろスタイルならまだマシで見るものもないという状況でした。
もちろんその中でいろんな経験をして今につながるものがない訳ではないですが、「意図的に何かを出来る状態にする」という考え方が基本的に空っぽのアラサーが出来上がっていました。

今の自分からみると新人をそんな状態で放置する事は本人とっても会社にとってもなんのメリットもないので考えられないのが正直なところです。
ちなみにこの状況で10年弱過ごした私はこの後、数年間、人にモノを教えるのがとても苦手で勝手に出来るようになるのが当たり前というマネージャーに全く不向きな人間に仕上がってしまいます。

話を戻すと結果当時の私は長期的なキャリアの事を考える為の基礎がなく、やってみたい仕事も想像できない、ただ言われた事を何も考えずに行う人、、、、
振り返って考えると冷や汗が止まりません、よくあんな状況から、、、
もし今、採用面接で当時の私が来たら15分で面接を終了する自信があります。
よく1社目が大事だと言いますが、自分で明確な目的をもたなくても日々の業務に取り組む事で成長する事がデザインされていく制度がある会社って素晴らしいと心から思うこの頃です。

はじめの転機

当時、5社程度の担当企業を持つBtoBの営業だったんですが、接待営業だけで結果を作るという会社方針で、月のうち20日から25日はお客様と呑みにいっていました。
その時に大事な事の一つがお店選びです。当時はまだ「ぐるなび」というサービスが始まったか始まってないかくらいの頃で飲食に使うお店は自分のガラケーの中に入っているリストの中から選ぶ事になります。
当時一番若手だった私がお店を手配する事が多かったんですがそんな中、いつも新しいお店に連れて行ってくれる1人のお客様が私の大きな転機を作ってくれる事になります。

「このエリアの飲食店全部回ってきて」

深夜みんなが帰ったあと、2人でそのお客様と呑んでいる時に、彼は「このエリアの飲食店全部回ってきて、金は俺が出すから」と言いました。
なんのことかさっぱりわからない私に彼は続けてこんな風に説明をしてくれました。「取引をしているお客様が『このエリアでおいしくて個室のあるポルトガル料理店知ってる?』って聞かれるくらい飲食店に詳しくなってみたら多分、いろいろと変わると思うよ」と言うことでした。

当時ネットで飲食店を探すという方法はなかったので、人から聞くか、雑誌で調べるくらいしか方法がなかった為、この助言が私にとって大きな変化をつくるきっかけになります。
本来なら自分の扱っているサービスに詳しくなる事が基本なんですが、当時私の扱っているサービスはどこにでもあふれていて競合なんて星の数ほどある業界だったのでサービスの比較はほとんど出来ない状態でした。
そんな中でお客様が自発的に連絡したくなる手段を作るというのは大きな差別化要因になっていきます。

まずは行動してみる

基本的には人見知りで知らないお店に行くのがあまり得意ではありませんでしたが、せっかくいただいたミッションです。
私は情報雑誌を見ては気になるお店をメモして、毎日、昼に夜に1人で複数でいろんなお店の開拓を始める事になります。
そして行ったお店の中でまた行きたい、誰かにおすすめしたいお店のデータをまとめて行ったのです。

変化の実感

それまでは定期的にお客様の会社に訪問して、御用聞しながら接待を組んでという流れだったんですが飲食店巡りも半年くらい続けるていると変化が出はじめてきます。
徐々にお客様から連絡が入るようになるのです。
お客様自体も接待が多い業界だったので、毎日誰かからお店に関する連絡をいただくようになります。そしてそのあとで「紹介してくれたお店よかったよ、また教えてね」ってお礼のご連絡をいただく事になります。
そのうち、その場に呼んでもらう事も多くなります。
これが私のはじめの転機になります。

「繰り返し」を覚える

飲食店探しで、少し変化があった私は次の変化を求める事になります。
一つわかった事は「たくさん」の経験のカタマリが変化のきっかけになったという事です。
その経験から回数や定期実行を前提にいろいろな事を試していく事になります。下に書いた事も書いていない事もいろんな事を試していく事になります。
①1年に100冊読書をする
②1年に100個制作物を作る
③毎日新しい企画を考える

ルーズリーフはくだらないアイデアで溢れていた

毎日新しい企画を考えて、ルーズリーフに書いていくんですが10個くらい超えたあたりからくだらないアイデアだらけになっていきます。
ただ数を出す事を目的としていたので一つのアイデアに対して、さらに他の可能性、他の視点、他の価値はないのかと考える事、膨らます事で数を稼ぐようになっていきます。
この経験はいまでもとても活きています。
アイデアの出し方も始めはHow、何をするかから考える事が多かったので単発の発送になる事が多かったんですが、Why何の為にそのアイデアが必要なのかで考えるようになり連鎖的にアイデアが出るようになっていきます。
今、見返すと笑えるくだらないアイデア、笑えないくらいくだらないアイデアだらけなんですが、数を出し続けるというルール、習慣が私に新しい力を与えてくれました。
余談ですがくだらないアイデアを平気で出せるようになる価値もこの時に覚えたことの一つです。

ビジネス書はじめました

繰り返す事の価値がわかり始めたちょうどその頃、私はビジネス書に出会います。
それまで小説ばかり読んでいたんですが、世の中には当時の私のような未熟者が読んでもわかりやすい本がたくさんある事に気づきくのです。
そのきっかけは、また飲食店のアドバイスをくれたお客様なんですが。
小説好きな私に対して「自分ではぜったい選ばない本を読んでみたら」とアドバイスをくれました。
そしてこれまで絶対行かないコーナーを回って選ばなかった本を購入したんです、そンな中の一つにビジネス書があり選択肢の中にそういったものが増え始める事になります。

月に20冊ビジネス書を読む

すぐに活かせる事がたくさん書いてある本を知った私は、よりたくさんの本を読みたいと考え、速読や省読などスピーディーに効率的に読書をする為の本を読み倒します。
そしてそれを自分なりに解釈して、読める限り本を読む事に没頭していきます。
一番多かった時期でもせいぜい月20冊程度ですが、それを1、2年はこのペースを続けたと思いますが、当時それが何につながるのかまったくわからないけど、これ以外に自分ができる事がわからないそんな20代後半の私が懸命にもがいていた状況です。

1冊1つ行動に繋がればいい

小説好きから読書をスタートしているので基本ははじめから最後までキチンと読むが当たり前だったんですが、1冊の本で1つ行動変化に繋がれば¥1,500の価値は十分あるという内容を何かの本で読んだおかげで私の読書は知識のためではなく新しい行動の為、読みたいところだけ読む、合わないものはやめるという状況に変化していきます。
読書に対するストレスはこれでゼロになりました。
今では当時ほど本は読んでないですが気の向いた時に好きなだけ読めるよい気分転換になっています。

「やめる」を覚える

これまではなにかを新しく始めることばかりやっていたんですが。「夢をかなえるゾウ」という本をきっかけに「やめる」「減らす」を覚えていきます。

いろんなものをやめてみた

基本的に思いつくものは可能な限り「やめる」挑戦を行いました。
煩悩の塊である私にとって苦行と言えるものもたくさんありましたし、1週間程度しかもたないものもありましたが、習慣としてやらない事をコントロールする事は今も自分の中に息づいています。

トリーガーを考える

基本的には行動には何かきっかけがあるのでそのきっかけがなくなればその行動は起きない事になります。なのでどうしても習慣化したいことについては徹底的にトリガーを考えるようになりました。
この作業は自分は何故こんな事をしたのかを考えるきっかけになり、やめる事以外にも転用されていく事になります。

やめることで出来る時間が増える

たくさんの「やめる」が時間を作り、金銭的にも時間的にも無駄が減った結果、新しい事をはじめるスピードが格段にあがりました。

自分の行動を管理下に置く

このくらいの段階でようやく自分の機嫌の取り方がわかってくる事になります。残念ながらそれまでの自分は、あまり自分自身の言う事をちゃんと聞く人間ではありませんでした。
ダイエットも続かない、しようと思った事もなかなかやらない、後回しが基本といった状態です。

自分の機嫌を取る

何かをしようと思う自分の意思と自分の行動を管理する何かは別人なんじゃないかと思う程の体たらくですから、自分自身を気持ちよくコントロールする為にはどのようにお膳立てをするかを考える必要があると捉える事にしました。
また単純に身体的な動物的な機能として自分をコントロールする方法もあるだろうと考え始めるのもこの時期です、脳機能の本や、人間の進化過程などの本を読んで、自分自身を効果的に管理下に置いて動かす事をHackしていく挑戦を行なっていきました。
残念ながら現段階でも100%掌握は出来ていないわがままおっさんなんですが、20年前と比較すると随分、言う事を聞いてくれるようになりました。

出来ない理由を潰してあげる

自分自身が言う事を聞かない時、その背景に阻害要因、理由がある事に気づきます、感情的なNGが出ている状態
例えば「もしうまくいかなかったら○○になるかもしれない。」
「誰かに変に思われるかもしれない。」俗に言う不安ですね。
これに対して最悪のケースを想定して大したダメージではない事、もしくは避けたいダメージがなんなのかくっきり具現化する事で出来ない理由、やらない理由、もしくはやりたくない理由が思っているほど大した事ではないと認識する。
逆にその不安が芯を捉えている場合、他の方法に変更する、そもそもやらないなどという意思決定を行っていく事になります。
こんな感じで自分自身のコントロールを少しづつ取り戻していくのです。

まとめ

「人は習慣の生き物である」哲学者の名言らしいですが、日々行なっている事はほとんど意識する事なく当たり前に習慣としてやっている事で出来ているようです。
誰かの習慣なんて他の人から見ると異質な事な場合があります、すごく感じる事、過度な努力に見える事、くだらなく感じる事、さまざまな印象があるかもしれません。
比べるものでもないし、批評するものでもない、ただ自分にとって必要か不要かそれだけでいいと思っています。
これからも自分にとって良い習慣を増やして無益な習慣を減らしていきたいと思っています。

筆者紹介

現在、都内ベンチャー企業で勤務
40代半ばの現段階で勤めた会社は8社目
ありがたい事に転職をする毎に待遇は上がって来ています。
最終学歴は高卒で、大学を中退したタイミングで小規模な広告制作会社の営業としてキャリアをスタートしました。
基本的には営業属性の仕事が多かったですが様々な業種に関わり、初めて転職した30代前半では苦戦の連続でした。
たまたま4社目の会社の仕事がハマって、そこから仕事の仕方が見えてきました。
これまでのいろいろな事をまとめてみ
ると面白いかなと思い、コレを書いています。

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