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仮説と検証<中間報告>

急性骨髄性白血病・骨髄移植後 GVHD 患者のがめちゃんです。書き出し漢字おおすぎですが、どこかのタイミングで考えたいです。

近況と中間報告

以前書いた記事、<仮説と検証>その後です。4月27日の定期検査で自分の仮説として、運動強度を上げれば血液状態が良くなるのでは?の検証が少し進みました。

残念ながら現時点では変化なしと言ったほうが良い状態です。

赤血球 374 /μl    (標準値:435~555 10^4/μl)
ヘモグロビン 11.9 g/dl (標準値:13.7~16.8 g/dl)
血小板 14.0 万/μl   (標準値:15.8~34.8 10^4/μl)

下限にもう少しで届く低値で横ばいが続きます。

体調自体は良いのですが、仮説を立てた方法では思ったような効果が出ていません。
免疫抑制剤をそれなりに長く使い、やめてからもまだ3ヶ月と考えれば、もう少し検証作業を続けても良いかなと思っています。

それから、運動強度を上げて問題が発生しました。

入院中に発覚した腰椎すべり症が原因で下肢の痺れが出てきました。主治医に報告し、院内の整形外科でも診察をしてもらうことになり、4月30日にレントゲン撮影をして検査をしました。

結果としては入院時から悪化はしておらず、運動制限はしなくて良いということになりました。

痛みが酷くなるようならすぐに連絡するという条件付きですが、体幹の筋力を上げることで、痛みとしびれが解消できる可能性もあるので、うまく付き合ってリハビリをしていこうと思います。

腰の状態を考えると水泳を進められました。

プールの入水許可も出してもらえたので、今後はプールでの運動も取り入れてみたいと考えています。

ただし新型コロナウイルスのこともあるので、マスクをできない水泳はかなり怖いです。混雑具合を確認して、空いている時間に行うということになると思います。

ということで、しばらくリハビリの基本は、感染リスクのすくない外でできるウォーキングになると思います。

それから腎機能の問題も抱えていましたが、24時間蓄尿検査の結果、問題がないということになり、慢性 GVHD ネフローゼの疑いは晴れました。

ただし、複数回の抗がん剤、TBI、移植と、身体に負荷のかかる治療ばかりだったこともあり、腎機能の推算糸球体濾過量 eGFR は50ちょっとしかないですし、尿酸排泄率も平均の半分程度しかないので、水をよく飲む、塩分やプリン体に注意など、食生活に注意しないといけません。

まだまだ制限も多い身体ですが、それでも、少しでも良い情報があるだけで心は軽くなります。

こういう気持ちの明るさは、結果運を良くしてくれるようで、不思議と仕事の方にも影響が出てきました。

在宅でできる範囲なのでまだまだ出来る事は少ないですが、新しいお仕事の相談がいくつか入ってきました。リハビリと仕事のバランスを取りながらうまく生活をしていきたいと思います。


最近の読書 52ヘルツのクジラたち

相変わらず本を読むのは好きで、仕事やリハビリの合間の隙間時間はもっぱら本を読んでます。特に小説が多いでしょうか。

いくつか読んだ本の中で、特に印象に残ったのは「52ヘルツのクジラたち」。

近所の書店にサイン本があって、綺麗な装丁で読んでみたいなぁと思っていましたが、手持ちのお金がなくて買えずじまいでいたところ、本屋大賞受賞。

慌てて買いに行った時にはすでに売り切れで、あのとき買っておけば良かったと悔しい思いをしました。

本屋大賞に選ばれた本を読んで、今までハズレたことはなかったので面白いだろうと思い、予習なしで読み始めました。

あっという間に読み終わりました。

とても面白かったし、なんとなく映画にしたら面白そうだなとも感じました。

ここ最近手に取る小説は、生きづらさを抱えた人の話が多いです。

私は病気とは関係ない時から感じていることがあり、私の発した言葉で時に相手を困らせてしまうところがあります。

相手の表情に出た戸惑いで、まずいことを言ったのだと気づくこともあります。

相手の変化には気付けますが、余計な一言や空気の読めない所があるのは自覚しているし、昔から変わり者と言われてきたので、知り合う人にはなるべく先に「変わりもんです。」と伝えるようにしたりもしています。

こんな自分でも仲良くしてくれる友人はいて、病気になってからは友人たちに支えてもらってばかりです。

病気になってわかったことは、助けてくれる人は少なからずいるということ。

昔からの親友だけでなく、そこまで親しいとは感じていなかった、しばらく音沙汰なかった友人や、新しく知り合った人でも、救いの手を差し伸べてくれる人がいる。

「52ヘルツのクジラたち」の主人公のいたたまれなさと救いとなる友の存在。

魂のつがいという言葉。

自分の状況があるからか、物語にあっという間に引き込まれました。

重たいものを抱えても、前を向いて、生きるためにもがいていく登場人物たちを想像しながら、読み、涙しました。

血は争えない、とか、親がそうだから、とか、私が日ごろ言われたりすることもある言葉が出てきて、この病気になったのも親から続く業なのでは?と思うことだってあります。(親は病気ではないですが、替わりに自分が背負ったというか)

けれども、この物語を読み終わった時、私のことを誰よりも理解し、支えて笑ってくれる妻がいてくれること、守らないといけない子供がいることが、今の私の生きる力なんだと認識できました。

そして友人の存在。

友人に頼れば何かしら助けてくれます。

僕も頼まれれば、今この身体でできることで精一杯答える。

やりたいことはまだまだ沢山あるけれど、しんどい時は素直にしんどいと言って、みんなの力を借りて前に進みたいと思います。

嫌なこともありますが、その後にはきっといいことがある。

人生は程よくバランスが取れると信じて、病に負けず、人生を楽しみたいです。


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g.m.design&art works  野本 昌宏 (がめちゃん)
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