歯を抜いた
親知らずを抜くことになりました。
去年、友達が親知らずで大変な痛い思いをしたという話を聞いたことをちらっと思い出しましたが、そっとその記憶を封印。
「定期的に検診に来てもらってるのに、ここまで悪くさせちゃって申し訳ない」
と恐縮しきりの先生に、全体にかぶせものをしていたし、痛くもなかったのだから仕方ないと。
「どうします? 抜いた方がいいと思うけど、残しますか?」
「抜いてください!!」
食い気味に抜歯を依頼しました。
ただ私、痛いのが苦手なので、「痛くないようにお願いします」と何度も先生を拝み倒し。
「じょうずにやるので安心してください」
先生の言葉に安心しながら次回の予約をしまして。
こういう時、「不安にならないのか?」と思う人もいるかと思うんですが、私は「考えない」ことが得意なので、友達の抜歯体験がちらつきつつも、自分のことは考えない。
本当にねぇ、子供の頃からの無心の修行って言うのはこういう時に活きるんですよね。やっててよかった(笑)
そういえば妊娠した時も、出産時のことは淡々と順序だけ考えるようにして、痛みや苦しみなんかにはフォーカスせずに妊娠期間を過ごしました。
たんたんと日常を過ごし、いざ抜歯の日。
あの歯医者さんの椅子に座らせてもらい、先生を待つ間は暇なので、精神統一ですよ。
いちおう私はチャネラ~なので、こういう時こそありがたく使わせてもらわんと! と思い、普段から頼みにしているガイドや高次の方々に念入りに挨拶とお願いをします。
内容は別に、痛くありませんように、とかじゃないですよ(笑)
いい状態で治療を受けることができて、私と先生にとって有意義なものになるように、助けてください。
みたいな感じですね!
そんなこんなで精神統一してると、普段からよく聞いている曲が脳内で流れてきたので、一緒になって心の中で歌ったりしていたら先生登場。
麻酔の注射が一番痛いというのは経験済みなのです。
この注射を打つ時にね、先生が
「痛かったら手を挙げてくださいね」
「じゃあちょっとちくっとしますよ~」
「ぐっと押される感じしますからね~」
「大丈夫ですか? あとちょっとですよ~」
「わぁ~やりやすいです、ありがとうございます」
「すごい! 我慢強いですね~」
後半、痛みに弱い私のために、先生べた褒め(笑)
小学生に戻った気分になりましたが、ほめられて最高に気分がよかったです!
麻酔が完全にきくまでしばし放置の間も、脳内カラオケ状態。
気分は最高にいいまま。
で、先生がようやく戻ってきて、
「じゃ、やりますね~、口を開けてください」
からの十秒後?
がこーんという衝撃が一度だけあり、
「は~い、終わりましたよ~お疲れさまでした」
止血の脱脂綿を噛ませられたまま、
「先生すごいです! もう終わったんですか? はやい!」
と私も先生をべた褒め(笑)
「いや~嬉しいですね」
みんなにっこにこしながらの抜歯終了。
先生的に悪くない感じだったらしく、抗生剤も飲まなくていいでしょう、とのことで、念のための痛み止めだけもらって帰りました。
帰りはスーパーでお買い物しましたが最高に美味しそうなピーマンを見つけてまたいい気分になり、家までの車で十分足らずのドライブ中、流れていた曲のよさに感動して涙ぐんだりして。
こういう、感動しきりになっちゃうのは、高次の人たちと繋がったり諸々ゆだねたりした後にはよくある現象です。
あらゆるものが美しく見えたり、聞こえたりしちゃうんですよねぇ。
なんかそういう脳内物質が出るんでしょうねぇ。
まだ最初の子がハイハイもできなかった頃、突然の歯痛に授乳中のため鎮痛剤も飲めずのたうち回り、なにをとち狂ったのか子供を抱いて内科に行って
「歯が痛すぎて辛いので授乳中でも飲める鎮痛剤をください」
と頼んだら
「うちは内科なんで無理です。歯医者に行ってください」
と受付の人に冷静に、でも気の毒そうに受け答えされたことが今となっては笑いとともによみがえります。
それで、
「赤ん坊を抱っこしたままでも治療を受けられますか?」
と飛び込んだのが今も家族全員でお世話になってる歯科医院です。
今ではうちの近所でも保育士さんが常駐している歯科医院があるみたいなんですが、あのころはなかったんですよね。
赤ん坊を抱っこしたまま治療の椅子に座って、
「痛みに大変弱いので、痛くないようにお願いします」
と今と同じことを言って、歯を一本抜いてもらったんでした。
あの時も一瞬だったなぁ、そういえば。
つまりもう二本抜いてるってことですよ!(笑)
前回は抜歯後の激痛に備えて麻酔が切れる前から念願の授乳中でも飲める鎮痛剤を飲んだんですけど、原因の歯が抜けたら当然痛みもなくなって、結局鎮痛剤は余ったんでした。
今回は、いや今回も? 抜歯後の痛みもほとんどなくて、夜になって「ん?」と予感めいたものを感じて一錠飲んだだけ。また、「授乳中でも飲める鎮痛剤」は私のお守りとしてストックされました。
いやもう、授乳とか五年以上してませんが(笑)
なんのこっちゃって感じでオチもヤマもない話ですが、こんな感じで痛みに弱いながらも、おかげさまであんまり痛くなく日々生きてます。