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出会いが物語を動かす
誰にでも経験がある事だとは思いますが、物事の変化というのは、大抵の場合、新しい出会いから始まります。
例えば、大小様々な問題を抱えつつも、それなりに「安定」していた職場に、新たな人員が入ってきた時。
その人員との出会いで、職場環境が改善されたと感じる人も入れば、悪化したと感じる人もいます。
新たな風が吹く事で業績が上がるかもしれませんし、これまでおざなりにされていた大小の問題が顕在化し、職場の存続すら危うくなるかもしれません。
同じ環境にいて、同じ出会いをするにも関わらず、個人の物語がどのように進んでいくかは、その人がそれまでに歩んできた道のりによって違います。
このように、ひとつの出会いによって、それまで停滞・滞留していた物事が動き出す事が、人生ではままあるかと思います。
この出会いというものは、ガイドたちによって、状況によってわりと柔軟な対応のもとに準備されているものです。
なぜそれが必要なのかと言えば、お金が経済を回して様々なものを循環させているように、人間もエネルギーを循環させる必要があるからだと、私は理解しています。
あらゆるものは、常にめまぐるしく変化し、動いて、循環しています。
「安定」を通りすぎ、停滞、滞留してしまうと、崩壊してしまうのです。
大自然を見てみればわかると思います。
山間にある人里は、常に周囲の山に手をいれ、草を刈らなければ、あっという間に山に飲まれてしまいますね?
大自然という厳しい環境の中で生きている私達が、自分たちの文明を守るために、あらゆるエネルギーを総動員して創り出しているものが、「当たり前の日常」という小さな安全地帯です。
これは大自然の側から見れば、停滞であり滞留にしか見えないかもしれませんね。
人は大自然から産まれましたが、多くの人間は大自然の中では生きていけません。
文明を作り、文明に守られなければ、多くの命が産まれてはすぐまた大自然に帰らざるをえないでしょう。
大きな奔流に飲まれない為に、別の小さな循環を創り出しました。維持しきれなくなれば、ただ静かに奔流の中に戻るだけです。
それを防ぐために、人はあらゆる活動をしているわけです。
人が活動すると、エネルギーが循環します。
お金、で考えるとわかりやすいですか?
人が活動する事で資金を得て、それを使う事でまた誰かの資金になり、そして巡り巡って少しずつ「お金」というエネルギーを大きく育てていくわけです。
エネルギーも循環するのです。
あくまでもイメージですが、エネルギーというのは、単独でいると、徐々に失速します。
ですが、別のエネルギーと出会うと、どういう理屈なのかは詳細まではわかりませんが、勢いを取り戻したり、まったく新しいエネルギーに変化したりして、また元気よく循環しだすのです。
ただ失速するだけで、なくなったりするわけではないのですが、失速するとその場を停滞、滞留させてしまうのです。
元は別のエネルギーでも、人間同士のエネルギーの場合、同じ空間にしばらく一緒にいるととても馴染んでしまうんですね。
出会ったばかりの頃は元気よく循環するのですが、馴染みきってしまうと、やはり徐々に停滞していきます。
いわゆる「マンネリ」や「倦怠期」なども、全てではありませんが、このエネルギーの滞留によるものではないかと思っています。
さて、マンネリや倦怠期を乗り越えるために、みなさんがする事はなんですか?
それは、新しい何かを取り入れる事ですよね。
同じ事なんです。
停滞・滞留している空間には、新しいエネルギーが必要なのです。
人と人の出会いとは、エネルギーの出会いの場であり、変化のきっかけでもあります。
そして、ガイドたちの腕の見せ所でもあります。
停滞しているその「場」に、どんな性質でどれくらいの量のエネルギーを持った人物を投入するか?
それによってその「場」の人々がどんな経験をして、何を得るのか?
その「場」にいる全員のガイドたちが連携しあって、最適な人物が選出されるわけです。
ただ、ガイドたちの目線での「最適」というのは、私達にとって常にこころよいものとは限らない、という事を知って置いてほしいなと思います。
結果として、誰かとの出会いによって苦しい思いをしたり、トラウマを背負ってしまうことも現実としてあります。
そういった場合、その経験をもとにどう生きていくのか、というのがその人の人生のメインストーリーであることが多いです。
出会いが、その人にとって必ずしもこころよい方向だけに進むという保証はありません。
ありませんが…
過度に恐れる必要もないと思います。
だって、すべてはエネルギーの循環なので。
めぐりめぐるものなのです。
自前のエネルギーだけでも生きてはいけますが、それだと自分色だけの世界で生きているのと同じです。
循環させることで、出会った人達からすこしずつ色をもらい、いつかもっとカラフルで豊かなエネルギーとなって戻ってきます。
一時、人との出会いで傷ついたせいで、新たな出会いが怖くなったとしても、あなたとガイドが繋がっている限り、いつか必ずまた出会いの機会が訪れます。
機会が訪れるということは、あなたにとってそれが必要ということ、あなた自身がそれを求めているということです。
そのときは、よく自分の心と向き合って、勇気を出して一歩踏み出してもらえたらいいな、と思います。