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予告編詐欺は良くない「レミニセンス」
レミニセンス 鑑賞。
— 昼行灯 (@gamconp) September 17, 2021
H.ジャックマン、R.ファーガソン共演という華やかなイメージから想像してたよりずっと文学的な映画だった。
スタトレの超時空惑星カターンを連想したり。
トレイラー見ると、「記憶潜入捜査官である主人公が、世界崩壊回避の鍵を握る女性の記憶を追う」みたいな作品のように思えましたが、いや見事にぜんぜん違うストーリーでしたね。「今からお前に記憶潜入(レミニセンス)する」って字幕が最悪で。その場面でヒュー・ジャックマンそんなセリフ言ってないし、そもそもreminiscenceは回想、追憶といった意味で、記憶潜入するなんて意味はない。売るための嘘予告は勘弁してほしいものです。
実際の本編はまさにレミニセンスの本来の意味通りの内容で。崩壊が迫る世界で、過去の良い思い出を鮮明に思い出すことのできる施設を営む主人公が、失踪した恋人の過去を探していくうちに、彼女が関わった事件、真実にたどり着く物語でした。
レベッカ・ファーガソン演じる元カノとの過去に囚われ、仕事も失いそうになるヒュー・ジャックマンが情けないけど応援もしたくなる絶妙なキャラ付けで。レベッカ・ファーガソン演じる謎の女性も、魅力的な美貌とファム・ファタール的な怪しさが同居しており、最後まで物語を引っ張ってくれました。
過去の夢を見る娯楽がコブラ、トータル・リコール的でもあり、夢の世界に囚われる描写は、新スタートレックの名作エピソード「超時空惑星カターン」のようでもありました。
地球の水位が上がって雰囲気が一変したマイアミ、ニューオリンズの描写は恐ろしくも美しく、個人的にビターな結末も納得できる良い終わり方だったと思います。
どちらかというとラブストーリーとして売り出したほうが良かったんじゃないかと思いますが、ハリウッドスターの共演、未来世界でのハードボイルドSFを楽しみたい方にはお勧めできる作品だと思います。