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2024/9/8 佐藤采香ユーフォニアムリサイタル


E. エルガー/ 愛の歌
伊藤康英/ 幻想的変奏曲
向井響/ 水の反映II
香川民謡(編曲: 山口泰平)/ ユーフォニアムとピアノのための『金毘羅船々』
E. グレグソン/  シンフォニック・ラプソディ
成田為三(編曲: 芳賀傑)/ 浜辺の歌
ムソルグスキー(編曲: 中村匡寿)/ 展覧会の絵 ユーフォニアムとピアノ版

パンフレットより

以前同じ会場であったコンサート(高松市美術館友の会創立70周年記念 「鐡百合奈&佐藤采香 デュオコンサート」 )に行けなかった(その頃は高松まで聞きにいく発想があまりなかった)ので、高松市美術館のエントランスホールでの演奏を聴きたかったこと、行けなかった吹奏楽のひびきの公開収録で演奏された展覧会の絵を生で聞きたかったこと、同じく吹奏楽のひびきの公開収録で演奏された南部牛追い唄と同じ編曲者(山口泰平さん)による編曲の金毘羅船々が聴きたいなど、行きたい理由はたくさんあったので、高松に行ってきました。
実家が多少近く(※東京から見た場合の方面が同じという程度で、実際には実家から何時間かかかる)にあるので、帰省も兼ねたというのが自分の中での言い訳ですが、仮に日帰り高松でも十分価値があるくらいの演奏会でした。

まず、高松駅についてからすぐうどんを食べました。出汁が美味しかったし、麺も好きでした。高松に行くのは3回目でしたが、今までの中で一番好きでした。うどんを食べまくりにも高松に行きたいです。

高松市美術館のエントランスはとても広いつくりになっていて、壁は石で天井は高く、音を響かせるには最適!みたいな環境でした。
平場のステージから5m以上離れた席にいましたが、ピアノの音が体に伝わる感じがいつもと違い、体のとても近く、なんなら真横で弾いていただいてる感覚でした。最初の音を聞いた時びっくりしました。
ユーフォニアムの音もベルとは逆側に座っていたにも関わらず、手に持っていたパンフレットが振動するのを感じたほどです。

幻想的変奏曲の最初のフレーズが大好きなのですが、最初の音を聞いた瞬間に絶対にこの会場にあってるし、これは最高の演奏になると確信しました。案の定、圧倒的勝利でした(音楽は戦いではないですが、これは圧倒的勝利という言葉の強さが似合います)

水の反映(バージョン問わず)を世界で一番聴いている観客である自信があります(現時点)
シーンが多すぎて、何回聞いても覚えられず、毎回新鮮な感覚があります。
水の反映IIはピアノが本当に素敵なので、皆様もぜひ、ピアノに注目してお聴きください。(ユーフォニアムが最高なのはもちろんのこと)(清水初海さんのピアノはいつだって最高なのですが、水の反映IIはほんとうに最高という意味です)
あと、最後の音が本当にきまっていて、ホールに響いて最高でした。生きていてよかったなと思う音です。
一緒に行っていた人(クラシック音楽はあり聞かないしコンサートにも行かない)がとても前のめりになって聞いていました。後で確認したところ、ユーフォニアムの指がすごすぎたそうです。

展覧会の絵は、好きなところが多い曲なのでワクワクしながら聴きました。吹奏楽のひびきの聴き逃し配信で何回も聴いていましたが、リラックスした家で聴くのと、目の前で演奏されているのを手を握りしめながら聴くのでは臨場感もワクワク感も違います。家で録音を聞いているのは疲れなくていいですが、目の前の演奏を聞くことでしか得られない何かは確実にあると思います。

アンコールはドビュッシーの月の光でした。
高松市美術館のエントランスの天井は透明になっていて、その頃には夜空が見えました。月は見えなかったけれど、月の光を想像しながら絶好のシチュエーションで聞くことができた月の光でした。

一緒に行った人たちはユーフォニアムのことは知っていますが、普段クラシック音楽は聞かないし演奏会も行かない人たちなので(いくら演奏が素晴らしいことは約束されているとはいえ)クラシック音楽の演奏会というもの自体を楽しめるかどうか心配していました。でも、とても楽しんでいたので誘った立場としては安心しました。MCから伝わる佐藤采香さんのお人柄も演奏に引き込まれる要素だと思います。
どの曲が一番好きだったかを一緒に行った人に聞いたところ「どの曲がどの曲かもうあんまりわからないけど、この曲いいなぁと思って聞いていて、次の曲もいいなぁって思って聞いていた」と言っていました。クラシック音楽の演奏会にほぼ初めて行った人の感想として、ほんと最高のやつだ!!!と思いました。
クラシックの演奏会って聞くのに慣れがいると思っている(実際、私は演奏を再開してから、楽器のソロ(主にユーフォニアム)、吹奏楽やブラスバンド(英国式金管バンド)、アンサンブルなど様々なクラシックの演奏会にも行くようになっても最初の方はあまり面白く感じなかったり、後から感想を思い出せなかったり、失礼ながら気持ち良すぎて爆睡しちゃったりしたこともある)ので、慣れない人の感想として上記の感想は最高だな!と思った、という意味です。

演奏会の後は、高松で何度かお目にかかった方々とご挨拶をする心温まる時間を過ごしてから、またうどんを食べて帰りました。1日に2回食べてももちろん美味しかったです。
高松は意外と関東から近い(高松駅は東京駅から乗り換え1回で行ける)し、瀬戸大橋を電車で渡るのも楽しい(飛行機で行ってもokです)ので、関東の皆様もぜひ高松公演にも行きましょう!!!!!

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