15年前のカスな自分

・実家が塗装工場を営んでいる。最近請求書だったり納品書の単価が変わったことで、EXCELで作ってある計算シートを更新する必要があり、なお仕方がわからず困っているとのこと。新しい方式に直して欲しいと母親から依頼があった

・何を隠そうその計算シートを作ったのは15年前の自分だ。細かいことは覚えていないが、実際の文具屋で売っている請求書をみながら、エクセルでフォーマットを整えて、どんな計算をしたいか綿密に母親にヒアリングして壮大な計算式を作ってこしらえたことを覚えてる。

・今回の依頼を受けて、正直自分で作ったファイルだし、計算式を直すぐらい多分ファイル見れば余裕ですぐわかると思っていた。高校で基本情報とって調子こいてた時に作った資料だしな。

・実際に資料見てみた最初の感想。「全然わからん」

・なんなんこれ、なんかHLOOKUP使ってシートが32シートぐらい分かれていろんなセル参照しながら複雑な計算をしている。個々の数字もなんのためにシート分けてるのか全く理解できないし、説明も全くないからマジで混沌としているファイルだった

・これは過去のシートを元に分析するのは無理だと思ったので、母親とはじめてzoomを繋ぎ、とりあえずこの計算シートで、業務でやりたいことをもう一度ヒアリングして要件定義をやってみた。

・必要なのはクソ簡単な式だった。掛け算と足し算を複数回やるだけの計算ロジック。条件も2択で判断できるし、エクセルシート一枚で30分あれば作れるぐらいの式。vlookupもsumifも何もいらない。ただif文があれば作れるレベル。

・正直自分が作った数式のダサさに思わず笑ってしまった。ちょっと笑えるぐらいダサい資料だったので、それを母親に伝える際に「ちょっと天才的な作りすぎて何やろうとしてるか全然わからん」って皮肉混じりでいってみたら。「そっか。昔の君は天才だったんだねー。いまはそんなこともできなくなっちゃったんだね」ってマジレスされた

・作った当時の自分の感覚は覚えているが、正直EXCELできる方だと思っていた。こんなシート作れて自分はマジでいけてるし、親もこんないいもの作ってもらったんだから金も五千円ぐらいよこせって親にせびったことまで覚えている。

・まじでケツの青いガキが調子乗ってる状態だったんだなーと15年の時を経て痛感させられた。15年前の自分に顔合わせていってやりたい。「お前全然いけてないぞ」と

・それと同時に今の自分がマイナス思考になって、日々停滞して無為な時間を過ごしている気分になっているけど、長期的に見てやっぱり自分っていろんなところでしっかり成長しているんだなとしみじみ感じさせられた。気づいていないけどね。

・ただ、今この文章を打っている自分も、まさにいま、15年後の50歳の自分に、時を超えて文句言われているのかもしれない気がした。

・「わかったような口きいてるなよ。クソガキが」って


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