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LAA1番レンドンがいい理由をそれとなく考える

 早くもMLBの2023年シーズン前半戦が終了しました。
 開幕前から去就が注目されるエンゼルス大谷翔平は、今年も二刀流で圧倒的な活躍を続けていますが、肝心のチームは怪我人が続出し、借金1で前半戦を折り返すこととなりました。
 エンゼルス戦をたまーに見ている私としては現状のメンバーなら1番にレンドンを置いた方がまだ良いのではと感じているところなので、今回はデータ等を広く浅く活用し、1番レンドンを(それっぽく)考察してやろうという所存です。


1 レンドンの成績は

 まずこちらはエンゼルス主力組の前半戦成績です(150打席以上のみ表示)
 150打席以上立っているエンゼルスの野手は10人いますが、現状のレンドンは打率.236と不調でチーム内でも9位となっています。

こう見ると大谷シフト規制の恩恵受けてるなぁ

 ただ出塁率に目を向けると一転、レンドンの出塁率は.361を記録しておりこれは大谷、トラウト、サイスに次ぐチーム4位の成績となります。
 さらにIsoD(出塁率−打率)は.125となりこれはチームトップです。
 さらにBB%(打席に占める四球の割合)13.7%もチームトップで、要するにレンドンはエンゼルスの中で最も四球を選ぶ確率が高い選手になります。

何気にエンゼルスの四球数リーグ2位という事実

 元々レンドンはアプローチに優れている選手なのでボール球を振るということもあまりありません。
 Chase%(ボール球を振る割合)は16.9%でさらにWhiff%(空振り率)17.9%とボール球を振らず、空振りも少ないレンドンのアプローチは1番打者に適任と言えます。

今年は初球をあまり振ってこないレンドン
MLB平均は3.89球

 さらにレンドンはPit/PA(1打席平均の投球数)が4.11球でトラウトに次ぐ2位と今季の成績の割には球数を投げさせることができており、これも1番打者に適任な要素だと考えます。

全盛期レンドンの凄まじさよ…

 最後にレンドンのSavantの打球関連指標を見ると思っているより良いことが分かります。
 レンドンの今季ここまでの成績は期待通りではないですが、今季のxwOBAは.358で全盛期ほどではないにしろ、ここまでMLBの平均(.322)を大きく超えています。
 打球自体はそこまで悪い打球を打っているわけでもないのですが、今季のレンドンのBABIPは.268で運に見放されており(BABIPは大体3割に収束するようになるため)運が上向けば今後レンドンの成績も上向く可能性があります。
※これをエンゼルスが待てるか?そんなこと知らん()

2 大谷翔平を活かすには

エンゼルスの要ショーヘイ・オオタニ

 現状トラウトを欠くエンゼルス打線において打線の中心人物は間違いなく大谷です。
 ただ今の打線だと大谷と勝負してもらえなくなる確率は上がります。
 2021年を思い出せば分かる通り、2021年も故障者が続出し大谷が打線の中で孤立、チャンスで尽く申告敬遠を受けていました。
 後半戦エンゼルスがプレーオフ進出を目指すためには、大谷をいかに申告敬遠で歩かされることなく、勝負させることができるかにかかってきます。
 そのため大谷の後ろを打つ打者は非常に重要です。
 大谷の後ろは、歩かされた場合に残ったランナーを返すことが大事ですが、大谷を簡単に歩かすことができないように相手を牽制する必要があります。(2021年の大谷の後ろはゴスリンで全くこの役割が出来ていませんでした)
 大谷の後ろを打たせられそうな選手を現状の成績で考えるとモニアック、レンフロー、ムスタカスあたりが候補になります。(復帰したらドルーリーもアリ)
 レンドンをここに入れていない理由は長打力不足です。
 先ほど述べた通りレンドンはアプローチこそ優秀ですが、今季は長打が大幅に減少しIsoPが.082と低く、仮に前半戦のように大谷の後ろに据えても、大谷を守るということは難しいと思います。
 かといってレンドンを下位打線に置く意味もなく、それならばレンドンのアプローチや球数を投げさせる力を最大限活かすために1番に置いてみるのもアリではないかというわけです。

3 レンドン1番でエンゼルス打線を組んでみた

 こんな感じでレンドン1番説を考えたところで、私が個人的に思うエンゼルスのオーダーを考えてみます。(ドルーリー、ネトは後半戦から復帰という話らしいのでオーダーに組み入れてます)

1 3B レンドン
2 DH 大谷
3 2B ドルーリー
4 CF モニアック
5 RF レンフロー
6 1B ムスタカス
7 C  サイス
8 LF ウォード(アデル)
9 SS ネト 

 このような感じでしょうか
 内野のデプスにはエスコバーもいますので、故障がちなレンドンを常時使い続けるといった無理はせず、エスコバーを使ったりするのでいいと思います。
 仮にドルーリーの復帰が遅れるようなら、大谷の後ろは繰り上がりでモニアックを使います。(代わりはエスコバーを7,8番あたりに)
 今季のモニアックは打撃が覚醒し、前半戦38試合の出場で既に10本のホームランを記録しています。
 対左になるとなぜかスタメンから外されていますが、現状のチーム状態であれば左投手が相手でも使い続けるべきです。
 私はエンゼルスのことはそんなに詳しくないので、こんな感じであればまだ打線がマシになるだろうという一意見です。
 今年からシフト規制と共に牽制球にも制限がかかりMLB全体で盗塁が増えてますが、レンドンには盗塁など期待していませんし、仮にレンドンが盗塁なんてしようものなら一塁が空き、大谷が敬遠されてしまうので走らせません()
(そもそも今のエンゼルス打線で1番に俊足を置く必要もそんなに無いでしょ)

4 最後に

 今年のエンゼルスは大谷のFA前最後の年ということでトラウト、大谷のスーパースターがチームメイトでいられる最後の年になる可能性があります。
 大谷はまだ入団してから1度もポストシーズンでプレーしたことがなく、このままいくと大谷がエンゼルスのユニフォームを着てポストシーズンに出ないまま移籍してしまう…という可能性もあります。
 怪我人が続出していますが、今年は簡単にシーズンを諦めるということはできないはずなので、大谷を中心にポストシーズンに進出できればと思います。

 長文になりました。最後まで読んでいただきありがとうございました!
 ※サムネの人はレンドンではありません

参考資料


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