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ホキ美術館ってどんなところ? 写実絵画専門の美術館、そして夢の……

 美術館というと公共性を重視した、間口の広いさまざまな美術展を開催する場所というイメージが強いですが、2010年の開館以来ユニークな活動をしているのが、千葉のホキ美術館。

 なんといっても日本人が描く写実絵画だけを集めた「写実の殿堂」を標榜し、先日亡くなられた森本草介さんや野田弘志さん、中山忠彦さんといったトップアーティストから、スコットランド在住の原雅幸さんなど中堅・ベテラン、若手、そしてまだ20歳代の新人画家の作品まで400点近くを所蔵する大コレクションを誇っています。

ホキ美術館 https://www.hoki-museum.jp/

 宙に浮いたような展示室、当時いち早く取り入れたLED照明、外光が入り、外からも作品が見える珍しい展示空間など、建築でも話題になりましたが、圧巻はやはり作品の質の高さ。
ホキ美術館の開館によって、写実絵画の人気がヒートアップして現在はすっかり定着した絵画ジャンルになったのです。

 しかしそれ以上に来場者たちを惹きつけるのは、これが個人コレクションだということ。
実は、ホギメディカルという医療用キット製品のトップメーカーの社長・保木将夫氏が個人で集めた作品を公開する目的で開館したのでした。
美術ファンにとって最大の夢は自分が愛する作品のコレクションで美術館を創ること。

 壮大な夢の実現を間近に見られることが、多くの来場者を集める要因でもあるのです。