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【エビ食べ行こう】shrimpと prawnはどっちもエビじゃないの?|【ガリレオ流】違いのわかる英語の授業

先日、レッスン中に prawn /prɔːn/「エビ🦐」(※発音は「pRオーンヌ」である。「プラウン」ってカタカナ表記をするんじゃねぇ!)という単語を紹介したところ、生徒から「エビって shrimpじゃないんですか?」という質問を受けました。

prawn > shrimp

ガリレオが体感的に抱いていた両者のイメージとしては:

・prawn: ある程度の大きさのあるエビ(lobsterの類よりは小さい)
・shrimp: 小エビ

…という大きさに基づく違いでした。

prawnという語のイメージ
prawnのイメージ
それなりにゴロっとした存在感・プリッとした歯応え
写真出典:https://flic.kr/p/PrwCJ
shrimpという語のイメージ
shrimpのイメージ
小さくたくさん乗っている・単独での存在感はそこまでない
写真出典:https://flic.kr/p/driHzK

イギリス英語🇬🇧 vs. アメリカ英語🇺🇸

ただ、やはり教えるからには正確を期することが大切なので、その場で OALDを確認してみると:

prawn: especially British English
North American English usually shrimp

参考:OALD10

と、イギリス英語/アメリカ英語の違いが強調されており、「なるほど、だから留学中に、スーパーやレストランで “prawn”を見かけることが多かったのか」と納得。

語源

ただ、「大きさによる違い」という感覚も的を射たものであり、shrimpは shrinkと同語源で「縮んだもの」を原義とする説があるとのこと(参考:『ジーニアス英和大辞典』)。

エビ🦐の姿を想像してもらうとイメージが掴みやすいでしょう。よって、特にイギリス英語においては、shrimpの方がエビの中でも小型のものを指すようです。

※ちなみに prawnの語源は不詳らしい…

音象徴も考えてみる

YouTubeや書籍などでもご活躍されている、川原繁人先生が研究されているPokémonasticsでは、ポケモンの名前に「濁音が多い・名前が長い」ほど、「強い・大きい・重い・より進化している」といった特徴と結びつく可能性が高いことが示されています。

これを踏まえて、エビを表す shrimp /ʃrɪmp/の発音を考えてみると、口の開きが狭い母音である /ɪ/が現れており、対する形のエビ prawn /prɔːn/では、特にイギリス発音ではいわゆる mid-vowelという中程度の口の開きで発音される /ɔː/が用いられていることは興味深い。

さらに、より型なエビ🦞である lobster /ˈlɒb.stə(r)/は2音節語と長くなり、強勢の置かれる母音 /ɒ/は口の開きも広い

この相関関係を短絡的に「必然」と結論づけることはできないにせよ、実際にその単語を発音する際の口の中の様子と、その単語によって想起される対象物のイメージの関係性を考えていくと、実に面白いことばの世界が見えてくるかもしれない。

マジで、prawnは /prɔːn/と発音しないと。ローマ字に引っ張られて間違っている場合じゃないです。

参考文献

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