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【新年会】業界はこれから盛り上がらない、を前提に
縮小する市場の中で、自社の立ち位置や方向性を考える時期にきている。活性化を叫ぶ前に、足もとを見る、という話
今夜は夕方から所属している業界団体の新年会。
コロナの影響で3年ぶりの開催となるが、その案内状にこう記されていた。
「混迷する業界を皆さんの力で盛り上げていきましょう」
一昔前までなら、この様なメッセージも力強く感じられていたが、実際に混迷ではなく低迷から急速な右肩下がりに差し掛かっている業界を現実的に捉えなければ崩壊する。
私はうがった見方ではなく、間違いなく近い将来ほとんどの業界が何らかの変化を試みなければ生き残れないと感じている。その「何らかの変化」とは各業界によって様々だろう。
その変化の仕方を本気で模索していかなければ10年程度で最悪のシナリオを辿ることになるだろう。これは予言でも何でもなく、ただの現実である。
その現実を見ないことにしているツケは近いうちに回ることになり、そのときに焦っても手遅れだと思うのだ。
めでたい席でそんな話をするつもりは毛頭ないが、浮かれた中でも問題を少しでも感じられる空気があれば救いがあると思えるのだ。
去年でさえ、同業他社が倒産したり、廃業したり、最悪なケースでは売上げが落ちるストレスから病気になり戦線離脱した経営者までいた業界団体である。
それを「混迷」というありふれた言葉で表現するにはあまりに現実離れした感覚であると思うのだ。
新年会や親睦会を開くな、ということでない。そういった横の繋がりの真の目的は小さな存在が結託して大きな市場で生き残っていくための術を共有していくことである。
飲んで食って楽しんで、表面上の活気を業界の寿命の長さと勘違いすることは、痛みを伴わなず進行する病気のようなもので、ある日突然余命宣告され目の前が真っ暗になるのがオチである。
そういった症状がまわりで頻発しているにもかかわらず「自分は大丈夫」という謎の過信から現実を見ようとしない。例え現状で深刻な問題に直面していなくとも市場の変化や縮小によって、当事者となる日は誰にだって可能性があると自負するべきだ。
楽しい宴のまえにずいぶんと暗い内容でnoteを書いてしまったが、ここ最近復活した宴席でいつも感じる違和感を思わず吐き出してしまった。
コロナへの対応が順応して一見世の中が正常にもどりつつあるように見えるが、直面している問題はコロナに限ったことではない。まわりを見渡せば問題は山積みであり、ホッとしている暇などどこにもないと考える私は考え過ぎなのだろうか?
問題を正しく把握しないと、ボタンを掛け違い続けてしまう