7年経ってようやく「利益は後からついてくる」の意味が腹落ちした
昔からよく言われる「結果(利益)は後からついてくる」という言葉の意味がようやく理解できた、という話
今年の総括ということで、ここ数日今年の売上の内容を整理している。
狙い通りに達成したものもあれば全く振るわなかったものもあるので、戦績的にはまずまずといったところ。
しかしながら注目したのは本格的に取引きが始まったいくつかの会社についてだが、その会社自体に弊社が貢献できる仕事内容のポテンシャルがあるにもかかわらず、売上げとしては乏しいところだったのを再開拓したことで芽が出たという点。
今年はその芽を大事に育てることに注力した。つまりは小さな単価の仕事から丁寧に対応し、実績を作っていったのだ。そうすることによって、次第に信頼度が増し、もう少し大きな仕事を任せてもいいかもしれない、というようなことで、後半はその兆しというべき仕事が舞い込み始めたという状態なのだ。
ここで頭に浮かんだのが「結果は後からついてくる」という使い古された言葉。商売の場合、欲しい結果とは言わずもがな「利益」である。
正直、経営がしんどい時期には本などでこの言葉を見る度に「そんな悠長なこと言ってる場合じぇねんだよ」と、まったくもって心に響かない乏しい感性であったが、しんどい時期もなんとか乗り越え、少しばかり考える余裕ができた今にして腹落ちするのである。
「結果はその都度出すもので、あとからついてくるという考えは結果が出せない言い訳」と発したのは昔のイチローによるものだが、スポーツ選手のような日々結果を求められるような業種とは違い、商売に関しては取引き以前の信用を積み上げることがキモとなることも多い。
商取引の場合、誰しも目の前の人間が信用に値する人間かどうかを見定めている。信用のない者、実績のない者に仕事を依頼するほど無鉄砲な人は少ないだろう。
その失敗したくないという警戒心を解くことが最初の仕事ととしてとらえれば、失敗の痛手の少ない仕事をいただき、それを確実に成果に繋げるということの繰り返しでしか相手方の信用を獲得する方法はないと思うのだ。
そのうち「この人にになら任せても大丈夫」というボーダーを超えたとき、理想的な利益のある仕事をいただけるようになるのだ。
資金繰りがしんどい時期はそんなことも言ってられないが、それでも目の前に与えられた小さな仕事をクリアすることでしかその時期を抜け出す方法はないのだ。
そんな場合はまずは資金繰りが改善するフェーズとして、信用を積み増す姿勢はそのままに、少しだけ利益率の高い、そしてなるべく早く現金化できる案件に集中することをお勧めする。
一見、目の前の小銭を取りに行くさもしい守銭奴のように見えるかもしれないが、緊急事態にはそれぐらいのハングリー精神も必要かと思う。しかし、そこにもいただいた仕事に対してはやはり信用を獲得するという姿勢は必須で、その姿勢を忘れると、文字通りただの守銭奴として認定され、しんどい状況は拍車かけて暗転する。
何が欲しいか、そりゃあお金に決まってるでしょという気持ちの飲み込んで、信用が欲しいですとやせ我慢しているうちに姿勢は矯正されていくもの。
父から経営を引き継いで7年強にしてようやく普遍的な言葉の意味が理解できた未熟者で発展途上の私である。
その仕事に何を求められているかを考えると、一言で言えば達成させる「信用」ということになる